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『放送禁止』シリーズの集大成は劇場版『ニッポンの大家族』にあり?!【フェイクドキュメンタリーを止めるな!】

こんにちは!noteで夢日記や夢分析をやっているヤシロと申します。プロフィール画像にある通り、顔がウサギな点は、どうかご容赦いただきたいと思っています。

実は私「フェイクドキュメンタリー」形式のホラー映画やサスペンス映画が大好きということもあり、その手の作品をレビューを、本職(?)の夢日記シリーズとは別にコツコツと続けております↓

さて、今回は、前々から一作一作、レビューを書き溜めてきた長江俊和監督の『放送禁止』シリーズについて、

そのシリーズの集大成とも言うべき、極上の一作を紹介します!

本シリーズの劇場版、「ニッポンの大家族」です!

ただし!

まず申し上げておきますが、この劇場版を単体で見るのは、実はとても勿体ない!というのも、こちらの劇場版は、本シリーズの第二作である「ある呪われた大家族」の続編になっているんです。

↓↓↓

いちおう、劇場版『ニッポンの大家族』を単体で鑑賞しても、ストーリーは分かるようにはなっているのですが、

前日譚にあたる『ある呪われた大家族』を鑑賞している人に対して仕掛けてくる巧みなミスリード戦略が効いているのがコチラの劇場版『ニッポンの大家族』なので、できれば、やはり、『ある呪われた大家族』を見てから鑑賞したほうが、制作側が仕組んだ細かい仕掛けをすべて楽しめる筈!

そして、大家族の構成や、それぞれの人間関係を理解している人ほど、劇場版の後半の展開もわかりやすいので、

いっそのこと『呪われた大家族』『ニッポンの大家族』の二つは連続視聴しちゃうくらいがオススメかも、ですね。

そして以前の記事でも申し上げたとおり、一通り『放送禁止』シリーズを全作見た私としても、

この二作セットこそが、「放送禁止」シリーズの最高峰かな!と思いますよ

↑ちなみにこの劇場版のDVDジャケット写真が、すでに伏線だらけですw。映画を見終わった後に、家族それぞれの細かい仕草と、そしてこのカメラ位置が「誰視点」になっているのか、よく考えてみよう!ゾゾゾ、、、😓

さてこの「劇場版」、前日譚の『ある呪われた大家族』が、いわゆる「子だくさんの大家族に密着ドキュメンタリー」の形式を模したフェイクドキュメンタリーだったのに対して、

海外の取材班が、「日本の現代の家族のドキュメンタリーを作りたい」と、あの家族のところでの密着取材を開始するところから始まります。そうです、カナダの映画取材班という設定のこの撮影班、よりによって「あの家族」を選んでしまうのですw

そして取材チームのディレクターであるカナダ人女性、ベロニカさんが、まったくこの家族の正体に気づかないままに、「コレガ日本ノ家族ノ姿ナノデスネ?オオ、勉強ニナリマスネ!」などと呑気なドキュメンタリー映像を撮っているうちに、

前日譚『ある呪われた大家族』を見た視聴者は、またしてもおぞましい破局が着々と準備されていくことに気づく、、、というのが、この劇場版!

ただし、今回も一筋縄な展開ではなく、最後の最後にきて、前日譚を見ていた人ほど騙される、「あ!そっちに話がいっちゃうの?」という意外な展開が待っています!

この劇場版のドンデン返しはかなりシンプルで、前作ほど複雑で「何度も見ないとよくわからない」という話ではない、ゆえに特にネタバレの危険を冒してまでこれ以上細かい話をする必要はないでしょう、あとは見てください、ということになりますが、、、

ひとつだけ、私から、ネタバレにならない程度に、しかし、見終わった後にぜひ、考えてみてほしい「宿題」を提示します。

この劇場版の最後には、結局、ある「事件」がこの家族に起きるわけなのですが、、、この事件は、家族全員が前から共謀して準備していたことなのでしょうか、、、それとも意外に、今回の事件は家族の中でも数人(もしかすると二人?)だけが画策した犯行で、本当に家族のうちの何人かは嘘ではなく「ただの事故だ」と思っているのでしょうか!

誰が直接手を下していて、誰が真相を知っていて、誰が真相を知らずに(ベロニカさんと同じく)「かなしい事故だ」と信じ込まされたままでいるのか、、、それを考えていくと、いろいろな解釈が生まれて、

最後にカメラに向かって「(いろいろあっても)家族はサイコー!」と叫んで終わるところの、意味合いも変わってくると思います。そうです、、、この「サイコー」が、「サイコパス」の「サイコ」とのダブルミーニングになっている奴らが、この家族の中の何人か(全員共謀説をとるなら全員!?)にあてはまるのですね、、、恐ろしい!

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