「高校生の皆さん、数学の単元ではどこで躓きましたか?」の北海道教育大学のアンケート結果を私が当てちゃった件
昨日、高校数学に関する以下の記事を書いたばかりなのですが、
本日、ネットで面白い論文を見つけました。
残念ながら平成12年の研究ということで、古いデータなのが悔やまれますが、世代によっては「平成12年となると僕が私が学生の頃じゃん!」とむしろ共感を持つアンケートかもしれない。
高校生に対して、「高校数学の中には、三角関数とかベクトルとか微分とかいろいろありますが、特に勉強していて躓いたのはどれですか?」と質問し、結果をまとめたもの。
つまり、
「嫌いな科目」でしばしば「悪役」wの高校数学の中で、さらに「その中でも嫌いな単元は?」と切り込んだ調査ですね。いいですね。
でもねえ、、、私も高校数学というものに対して一家言ある立場にして、このアンケート結果、だいたい、予測つくんですわな。私自身の高校時代の苦い思い出を伴って
どーせ、
あれでしょ?
漸化式と数学的帰納法と証明問題でしょ?
と思ってたら、実際の結果は、
確率が嫌われているのは意外だったけど、
漸化式と帰納法と証明問題が嫌われているのはドンピシャで当てちゃったw
いや、わかる、
すごく、わかりみ、
これ、わかるよ、
だってさあ、漸化式と数学的帰納法って、「数列」の中で教わるけどさあ、、、ぜんぜん数列と関係ないっつえばないから唐突で、とつぜん方法論だけ教えられて放置されて、、、
意味わかんなかったですよね?私もそういう記憶です!そしてこれに限らず、「証明」問題系って、めちゃくちゃ地味で、つまんないですよねーw
それよりは「ベクトル」とか「微分」とか「積分」とか、中学数学にはなかったまったく新しいことをまっさらにやらされるほうが、「新しいことをやってる!」感でモチベーションあがるのよね。わかる!
しかし!
私は社会人になってから論理学や分析哲学に興味を持ったが、
なんとなんと、そちらの世界に面白みを感じ始めると、今度は「帰納法」とか「妥当な証明」とかがいちばんアツいトピックになるのです!
そういう意味で、
論理学や分析哲学が好きな中年となってしまった今の私は、なんとか、高校生に「漸化式と帰納法と証明」を面白く感じてもらう勉強方法はないものかと、本気で、考えてしまうのでした。
だって、、、若い人ともぜひ、「帰納法ってどう思う?」「わたしは推論形式ならアブダクションのほうが好き」「おー、プラグマティシストだねえ!やはりチャールズ・サンダース・パースのファンなの?」「いや、ウンベルト・エーコ経由です」「薔薇の名前いいよねー!」みたいな会話をしたいもの!!、、、いやさすがに↑これはよほどな論理学マニアどうしでないと無理か?
▼あと余談だけどこの小説の真のべらぼうな面白さって、よほどな哲学史好きでないと、なかなか理解されないよね、、、▼
余談がすぎたが、
あらためて、
高校生のみなさんに、漸化式や数学的帰納法への苦手意識を持たないように、いやそれどころか、むしろ好きになってもらえる教え方をなんとか見つけたーい!
と思ったアンケートでした。
※なお該当の論文は以下リンクから読めます。北海道教育大学さんの公開論文です
https://hokkyodai.repo.nii.ac.jp/record/5052/files/51-1-a-16.pdf