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『テクノ・リバタリアン』という本がめちゃくちゃ面白かった!私もSF的テクノロジー楽天主義者の方だが、成程、マスク氏やらティール氏やらの過激さにはついてけないw

※本記事内の参考文献URLおよび参考DVDのURLにはAmazonアフィリエイトリンクを貼らせて頂いております旨、あらかじめご了承ください

何気なく手に取って読み始めた本ですが、

あまりに面白くて一気読みしてしまったのが、

こちら、『テクノ・リバタリアン』。

現代アメリカを、、、

というか、もはや、

21世紀の人類そのものを動かすスーパー思想、テクノ・リバタリアニズムについて、とても詳しく教えてくれる本。

オススメです。

というのもですね、

SFぽいテクノロジー楽観主義(イーロン・マスクの火星移住計画とか、マックス・モアの人類不死化計画とか)と、リバタリアニズムが結びついていることは、なんとなく、ニュースを見ていてもわかるのですが、

しかし、「同じ『テクノリバタリアン』でも、イーロン・マスクと、ピーター・ティールと、その他のいろんなビッグネーム、それぞれの考え方の違いは何か?」と言われると、なかなかわかりにくい。それを懇切丁寧に教えてくれる本なので、

たとえば、どうして、同じ「テクノリバタリアニズム」と呼ばれる者の中でも、トランプ支持者と民主党支持者とでバリっと意見が分かれているのか、そういう話がとても勉強になった。

例をあげれば、

私は前から「どーして、どー見てもリバタリアンなピーター・ティールが、中国ロシアもびっくりなほどの監視社会向けのAIや軍事スパイ技術ばかり開発してるのか?」が謎でしたが、この本の説明はとてもわかりやすかった。「個人が究極の自由を謳歌できるためには、テロや犯罪や、ありとあらゆる社会の危険は予見し予防しなければならない」と発想すると、なんとなんと「リバタリアンでありながら監視社会肯定派」という立場も、あり得るわけです(ただし、その「監視データ」を既存の国家権力ではない管理体制が管理すべきと考える点で、なるほど、いちおう、中国やロシアのような全体主義とは違ってはいる)。

こーいう話に興味のある人は、ぜひ、読んで、イーロン・マスクやらピーター・ティールやらのテクノ富豪のオオモノたちの主張を吟味し、賛同できるところは賛同し、、、ドン引きするところはおおいにドン引きしてくださいw。

え?私ですか?

私はSF大好きっ子なので、実は、火災移住計画とか不死へのチャレンジとかいった、壮大なテクノロジー楽天主義には、日本人にしては珍しいほどに好意的なのですが、、、ここまでの記事でニュアンスがお分かりのとおり、この本で紹介される思想の一部にはかなりドン引きしたw。

宇宙へ行くのも、寿命を伸ばすのも、深海へ行くのも、私はおおいにチャレンジすべしと思ってるが、、、「テクノ・リバタリアニズム」のとくに過激な人は、そういうテクノロジーの突出のためには既存の民主主義をぶっ壊す話にも躊躇なさそうだし、、、そもそも経済格差の問題を「とうぜん」と見なしてる人たちが、そんなテクノロジーを開発して独占したら、私のような中堅大卒の凡人を含めた人類の99%にとっては地獄の未来だろうしなあ、、、私のような凡人が応援できるわけがなかろうw

と、まあ、

そんなふうに、

今のアメリカを動かすIT系出身の富豪たちが何を考えてるかを少しでも理解するのに便利な本だし、

タイムリーな話でいえば、

この本自体は2024年大統領選よりも前に書かれたにも関わらず、この本に書いてあることを敷衍すれば、最近なぜイーロン・マスクがトランプにべったりなのかの理由もすごくよくわかったw

ただし、この本、テクノロジーの説明をするときにしばしば、『X-MEN』や『スタートレック』やらの過去エピソードを比喩に用いて説明するので、アメリカのサブカルSF好きでないと、たまに理解が難しいところがあるかもしれません、、、そういう人はぜひ、SF映画やSF文学の雑談エッセイに溢れた、わたくし、ヤシロのnoteをフォローして、一緒にサブカルSF文化を勉強していきましょう!!(すいません、冗談です、、、でも、普段からアメコミやらSF映画の話ばかりしてる私自身はこの本のその手の話に全部ついていけて嬉しかったことは事実、、、そういやイーロン・マスクて『銀河ヒッチハイクガイド』のファンなんだってね、やなところで私と趣味が合うなあw


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