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柿のキンモクセイ漬け(秋の香りを閉じこめたひと皿)

朝、窓を開けると昨日まではしなかった芳しい香りが新鮮な空気とともに部屋を満たす、庭の金木犀が咲いていた。季節の訪れを告げる花々はいつも突然に開花する気がする。
これまでは「ああ、秋だなぁ」なんてしばし酔いしれていたけれども、どんなにおかしな気候であっても季節はちゃんと巡ろうとしている事に少しだけ安堵する。

数日待って満開になったら竹ざるを持ち出し金木犀の花をそおっと摘んでいく。流水でさっと埃を洗い流し、キッチンペーパーの上で広げて十分に乾燥させたらすぐに乾燥剤と一緒に瓶に秋の香りを綴じ込めましょう。長く楽しめますから、是非今のうちに。

去年は金木犀を摘む時間がなくあっという間に散ってしまったが、台湾には主にお茶として、乾燥させた金木犀の花(乾燥桂花)なるものがあり、それを使おう。

乾燥桂花は日本にある中国茶のお店でも手に入ると思うけれど、これは台北の「土生土長 On the Ground」という自然食品屋さんで買ったもの。台湾の自然食品屋さんはそこらじゅうに有るし、とても楽しい。それについては詳しくまた今度 ☺︎。


季節の柿と合わせると金木犀の香りが、やや柑橘系に変化して楽しい。組み合わせのふしぎ。

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