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Scalesのものがたり料理教室

料理研究家のスケイル(Scales)の料理を、詳しくレシピ解説付きでたっぷり紹介いたします。季節の旬を存分に感じられる身近でありながらちょっと特別な料理、またお酒のこと、テーブル…
Scalesの語り口で、素材の意外な組み合わせの発見、読んで美味しい、作って美味しい。 ワクワクす…
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記事一覧

日本酒でも白ワインでも、とにかく酒がススム、ススムのあん肝のオイル漬け。 おいしくいただくアレンジレシピをふたつ。

ああ、あん肝、大好き。毎年この時期恒例で何回か作るのですが、それだけでも酒のつまみとして定番ですが、オイル漬けにするとまたこれがね、お酒にね、良いんです。もちろん単にあん肝作ってオイルに漬けるのではなく、ちょっと工夫を加えると日本酒泥棒、白ワイン泥棒にとさらに美味しさ暴れ出す。もうお酒止まらないよ〜。笑 ほんとうに海のフォアグラ! そのままつまみにも最高だけど、おいしくいただくアレンジレシピも紹介しますね。

トマトとバジルのジャム(甘酸っぱい食事ジャム)

あまりテレビは見ないけど、今やってるドラマ「ホットスポット」とアニメ「チ。ー地球の運動についてー」は、時間作ってリアタイでテレビの前で正座して(嘘)見るくらい楽しみにしている。あ、「薬屋のひとりごと」も。 リアタイを見る事が一番作り手に貢献(感謝)出来る視聴方法だと思うから。なので今は週末が楽しみ。 リアタイか配信かなんて10年前にはなかった概念よねぇ(こういうこといちいち考えるのが妙齢の癖)。3.11の頃、テレビニュースを見ているのがあまりに辛くて当時配信サービスもなかっ

牡蠣と春菊のチーズリゾット。(花粉症と腸内環境についてのエトセトラとともに。)

花粉症についてのエトセトラ。 この時期がやってきましたね、みなさま、花粉大丈夫ですか?(ごめんなさい、だめ、ですよね?。。) 私は花粉症が発症するギリギリラインを渡り歩いて5年くらいになります。何かとてつもなく塵っぽいものが空気中に漂っているのを感じながら地味に喉が痛み咳き込んでいるけど、くしゃみ、鼻水などのハッキリとした症状はあと一歩出ていない。そんな中途半端なところで「ああ、きっともう、今年こそ発症するんだ、もうだめなんだ、これまでだ(マイナス思考)」などと毎年ビクビ

炙り白子と、きのこのハーブシチュー🌿

まぎれもなくシチューの季節である。市販のルーも子供の頃の味で(親がたまに使ってた)それはそれで大好きだけど。ルーを使わないシチューだって同じくらい簡単にできる。 ポイントは具材をしっかり炒める事、炒める際に鍋底にこびりついた「旨み成分」をしっかりこそげ落としながら炒める事、じゃがいもと少しの小麦粉を使う事でとろみのコクが出ます。きのこは、うまみがたっぷり出るマッシュルームと舞茸がおすすめ。でも、エリンギでもしめじでもお好みのものや特売のものみつけり、いろんなきのこ使ってくださ

ここらで健康(腸)についての話をしてもいいかしら?

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柿のキンモクセイ漬け(秋の香りを閉じこめたひと皿)

朝、窓を開けると昨日まではしなかった芳しい香りが新鮮な空気とともに部屋を満たす、庭の金木犀が咲いていた。季節の訪れを告げる花々はいつも突然に開花する気がする。 これまでは「ああ、秋だなぁ」なんてしばし酔いしれていたけれども、どんなにおかしな気候であっても季節はちゃんと巡ろうとしている事に少しだけ安堵する。 数日待って満開になったら竹ざるを持ち出し金木犀の花をそおっと摘んでいく。流水でさっと埃を洗い流し、キッチンペーパーの上で広げて十分に乾燥させたらすぐに乾燥剤と一緒に瓶に秋

桃の白味噌和え(ここらで桃を和食仕立てでいただきましょう)

9月も半ばというのに、まだまだ夏日が続いている。ここ数年だんだんと夏が長くなって来ているのに沿って果物の旬も長くなっている。良い事なのかそうでないのかはまた別の話になるので今日は置いておいて、このあたりであたらしい桃の食べ方で食卓にメリハリつけてみませんか。もちろんつまみでもOKですよ。 仕事柄、人様よりも旬の時期には桃をたくさんいただく私ですが、素晴らしき日本の美味しい桃は、半分はそのまま、半分は料理していただいている。やおおあり桃はとても料理向きの果実だと思う。そう、白

20数年のレシピ、黒いチーズケーキ (しっかりしたバルサミコのコクと酸味のチーズケーキ)

かれこれ20年以上作っているレシピがある。 簡単だけど、何度も試行錯誤してきたチーズケーキだ。 「酸っぱくてしっかりコクのあるチーズケーキが食べたい」そう色々試してバルサミコが一番おいしくて、やみつきになる酸っぱさをいろいろと微調整して今に至っている。そう、くせになる味なのだ。 たまに食べたくなるから、レシピは極力簡単にしている。思い立った時にシンプルな材料があれば良いだけ。だって、作りたいと言うより、ただ食べたいだけなのだもの(作る<食べる)、こういうものはたいした労力は

Scalesの大腸麵線(とろとろ台湾白モツそうめんをおうちで!)

大腸麵線、むりやり日本語解釈すると白モツそうめんかな? ずっと円安が続いていて、ましてやヨーロッパ旅行だなんて今は無理!と思ってしまうけど、台湾は比較的行きやすい。けれども何事もずっと同じではいられない。だからいつかヨーロッパもニューヨークも気軽に行けるようになるさ。なので私は今は国内と台湾を楽しんでいる。 台湾に行くたびに必ずいただく料理のひとつがこれ。細くて長い麵線は日本の”そうめん”のような感じですが似て非なり。すごく細くて柔かいけれど、柔らかくトロッとしている中に

とうもろこしとココナッツの素麺(これからの季節にぴったりのあたらしいそうめんの食べ方)

一年で一番食材の楽しい季節が初夏のように思う。豊富な食材はきっとこれから来る暑い夏に備え身体を備えるよう自然の摂理が恵んでくれたもののように感じる。例えば春の山菜は冬中に溜まった体の毒素を排出する役割があるように。 私は蒸し暑い時に作るココナッツミルクをベースにしたものをいただくのがとても好き、今年も大好きなトウモロコシが出てきている、トウモロコシの自然な甘さとココナッツミルクのこっくり感でいただけるそうめんのご紹介を。 ちなみに「食べたいもの」は、今の自分の脳と体が欲し

パクチーの実を使って、これからの季節にぴったりなひと皿 【其の二】メロンとパクチーの実とミントのサラダ🌿もちろんパクチーの葉でも代用可能

其の一のレシピにも書いたようにフレッシュなパクチーの実はとても美味しい。生産者さんによると白ワインのお供としてもよく合うそうで、本当にその通りに思う。ひたひたのオリーブオイルに漬けて生ハムなんかと一緒にバゲットなんかに乗せて、白ワインのお供にするのも良い。 いざふいに出会ったときにどう使えばわからない野菜も、ちょっと挑戦してみると新しいおいしさに出会える。もしも出会えた日のために思い出してほしい、もちろんすぐに手に入るパクチーの葉でも代用可能。

パクチーの実を使って、これからの季節にぴったりなひと皿 【其の一】パクチーの実のパスタ🌿もちろんパクチーの葉でも代用可能

パクチーの実 パクチーをベランダや家庭菜園で育てている場合、市販のパクチーにはない楽しみがもれなく付いてきます。そうパクチーの実はうれしい副産物。カレーに欠かせない ”コリアンダーシード” として、もっと成長し乾燥したものもスパイスコーナーに売ってますが、生のそれとはちょっと違う。最近ではファーマーズマーケットなどでもフレッシュなパクチーの実は売っていたりします。これが爆弾のようで口の中で弾けるたびにあの風味が広がっておいしいと、パクチー好きにはたまらなく。料理にも色々使

薑糖蕃茄 (台湾の甘いトマトデザート)

そう簡単に海外に行けなくなって三年目に突入した。 「そうだ、旅に出よう」なんてふと思い立った気持ちも瞬時に消える、を何度も繰り返し燻り続けているこのパンデミックな二年である。飛行機の乗り方さえ忘れそうだ。 幸い日本(東京)には、イタリア料理やフランス料理からレバノン料理やマルタ料理まで、異国のお店さんがたくさんあって、簡単に海外の料理がいただける。だけども現地の食材、水、人が作ってくれ、その場で食べるものは、土地、風土そのものをいただくことに等しい。 空港に降り立った時か

ホタルイカと揚げ塩豆腐のセビーチェ(旬のホタルイカを、お豆腐とおいしくいただきましょう)

ただいまホタルイカが豊漁らしい。たしかにいつもは見かけない大量のパックで売っている。わたしはホタルイカが大好きで、これを「ぷりん」とした状態に上手にボイルして売っている魚屋は良い店だと思っている。 ホタルイカは食べる前にちょっとした「手間」を加えるだけで、もっとずっと美味しくいただける。それは「目と軟骨」を取り除くこと。目玉はわかりやすく簡単に取れるけれど、小さなホタルイカにもちゃんと軟骨がついている、これが地味に口の中に残る。場所は胴のエンペラのついている側にうっすら縦筋が