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自分の“当たり前”に隠れた強みに気づくということ
2013年、ストレングスファインダー®を深く学ぶためにアメリカ・オマハでの研修に参加するための旅の途中、私は思いがけない出来事に直面しました。飛行機の乗り継ぎに間に合わず、中継地ヒューストンで急きょ一泊することになったのです。不測の事態にも関わらず、私は「仕方ない」と心の中でつぶやき、冷静に次にすべきことを考えて行動しました。
一緒に残ることになった3名の仲間も同じ状況にありました。そんな中で、「この場では自分がやらなければ」という責任感も自然に働き、私は公衆電話の使い方を調べ、小銭を用意し、4人分のホテル予約と迎えの車の手配を終えました。そのときの行動は、自分にとって「ごく当たり前の対応」でした。しかし、後になって仲間から「どうしてそんなに冷静でいられたの?」と驚かれたことで、初めて自分の行動を振り返りました。
そのとき気づいたのは、私の「適応性」と「アレンジ」という資質が自然に発揮されていたことです。「適応性」は、変化に柔軟に対応し、現状を受け入れて次に進む力。「アレンジ」は複数のタスクを整理して効率よく進める力です。さらに、この状況では、周りの3人のために自分が動かなければという「責任感」も私の行動を後押ししていたように思います。
“当たり前”が特別な強みになる
私にとっては「ただ普通にやったこと」であっても、それが他の人にとっては特別な力に見えることがあります。こうした“当たり前”の中に、自分の強みが隠れているのだと、この経験を通じて実感しました。
同時に気づいたのは、自分では「普通のこと」と思っている行動も、他者からのフィードバックによって初めて「強み」として意識できる場合があるということです。仲間の言葉がなければ、私はこのときの行動を振り返ることもなかったでしょう。
フィードバックから得られる気づき
私たちは、自分の行動や特性を客観的に見ることが難しいものです。だからこそ、周囲の人が気づいてくれる自分の良さや行動に対するフィードバックが大切です。ときに、「そんなの普通だよ」と思うことでも、他者から見れば特別な才能だったりします。それを素直に受け取ることが、自分の“当たり前”を強みとして認識する第一歩になるのです。
自分の当たり前を振り返る
あなたも、日々の「当たり前だと思っていること」を少し振り返ってみてください。そして、周りの人に「私のどんなところが強みだと思う?」「どんなところが私らしいと思う?」と聞いてみましょう。その答えが、あなたの隠れた強みに気づくきっかけになるかもしれません。
自分の行動を振り返り、他者のフィードバックを受け止めることで、自分の持つ力をもっと活かせるようになります。気づくことは、小さな一歩かもしれませんが、その一歩が豊かな人生の扉を開く鍵になるのです。
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