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変化へ臨機応変に対応しやすくなる!?『OODAループ』


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一度切りで終わらずに「観察する→理解する→決定する→行動する」を繰り返すことで、より変化する状況下で強みを発揮する『OODAループ』。メリットとデメリット、『PDCA』との違いについて解説しています。

■『OODAループ』とは?

変化に対応しやすいフレームワーク『OODAループ』

『OODA(ウーダ)ループ』とは、「Observe」「Orient」「Decide」「Act」の頭文字を取った略称で、この4つのステップを繰り返す手法のことです。

PDCAサイクル』に似た意思決定・行動するための手法で、「観察する→理解する→決定する→行動する」を繰り返すことで、より変化する状況下で強みを発揮するフレームワークとして知られています。

◆『OODAループ』の由来

元々は戦闘機の軍事理論として考案された手法

この『OODAループ』は、アメリカ空軍に在籍し戦闘機のパイロットとして朝鮮戦争に参戦した、軍事領域の研究家であるジョン・ボイド(John Boyd)氏によって考案されました。

『OODAループ』は元々、戦闘機の「F-15」や「F-16」、「F/A-18」などを生み出した基本理論である「エネルギー機動性理論(E-M理論)」と呼ばれる、運動&位置エネルギーに基づいた戦闘機による航空戦手法であり、軍事的利用からスタートしました。

のちに、高い効果と汎用性をもたらす手法であることから、ビジネスやスポーツなどにも応用されるようになり、『PDCAサイクル』に代わるメソッドとして注目されています。

◆Observe(観察する)

①Observe(観察する)

1番目の「Observe」では、自身が置かれている状況や周囲の環境を客観的に「観察」し、できるだけ現状を正しく認識するというフェーズです。

◆Orient(方向づける=理解する)

②Orient(方向づける=理解する)

2番目の「Orient」では、収集したデータをもとに状況判断を行い、取るべき行動を方向づけるというフェーズです。

◆Decide(意思決定=決定する)

③Decide(意思決定=決定する)

3番目の「Decide」では、理解した状況に対して具体的な計画(手段)を決定するというフェーズです。

◆Act(行動する)

④Act(行動する)

4番目の「Act」では、決定した計画を実行するというフェーズです。

一巡した後は、「Observe(観察する)」のフェーズへ戻り、『ODDAループ』を繰り返します。

■『OODA』のメリットとデメリット

「まずやる」からこその弊害も・・・

◆メリット

臨機応変に対応できる&能動的な行動が可能に

「自身の状況を理解し行動する」フレームワークである『OODAループ』によるメリットは以下の通りです。

  • 「現場」の状況に応じたスピード感のある行動ができる

  • 自ら考えて行動する「自走」できる組織作りが可能

①臨機応変にマーケット状況に対応できる

ビジネス環境は変化が激しいため、臨機応変に対応するためには、綿密な計画を立ててアクションを起こすよりも、状況を踏まえて迅速に行動することが求められます。

つまり「まずはやってみよう」となるのが『OODAループ』というフレームワークのメリットの一つです。

また、「OODA」を繰り返す(ループさせる)ことにより、より変化に対応できるようになります。

②自走可能な人材育成ができる

さらに、自身で状況を観察・理解しアクションを決定し実際に行動するため、能動的かつ自走可能な人材育成にもつながることもメリットの一つです。

◆デメリット

思いつきの行動や「暗黙知」が生じやすい

一方、デメリットは以下の通りです。

  • その場の思いつきや感情で行動するリスクが生じてしまう

  • 得られる結果が属人的になりやすく「暗黙知」も発生しやすい

個人の思いつきや感情に行動が左右されるリスクが

「まずはやってみる」という姿勢ゆえに、「Observe(観察する)」フェーズが徹底されないと、個々人それぞれがただの思いつきや感情に起因した行動をする可能性が生じてしまいます。

個々人がそれぞれバラバラに行動するリスクを避けるために『ベクトル』を合わせることが必要

そのため、従業員やメンバーなどが同じベクトル(方向)を向くよう、ビジョンやミッション、目的の共有が不可欠となります。

属人的になりやすく「暗黙知」が生じやすい

さらに、どんどんと行動・実行することから、得られるデータが共有されにくく、属人的となりがちで「暗黙知」も発生しやすくなってしまいます。


この続きでは、『PDCA』との違いなどについて解説しています。

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