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無意識に手を抜いてしまう!?集団・組織の停滞を招く『リンゲルマン効果』


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無意識のうちに手を抜いてしまい、集団・組織にとって大きな弊害を起こしてしまう『リンゲルマン効果』。発生することで引き起こされる弊害やなぜ発生してしまうのか、発生を防ぐ方法について解説しています。

■リンゲルマン効果とは?

集団で作業を行う場合、一人当たりの効率が低下してしまう『リンゲルマン効果』

リンゲルマン効果とは、集団や組織で共同作業を行う際、人数の増加とともに一人当たりの効率が低下する現象を言います。

本来、作業をする人数が多ければ、効率化されて大きな成果を上げることになるはずですが、リンゲルマン効果が発生することによって、共同作業を行う際に無意識に他のメンバーに依存し手を抜いてしまう現象が発生してしまいます。

『社会的手抜き(怠慢)』『フリーライダー(ただ乗り)現象』とも呼ばれています。

■リンゲルマン効果の由来

グループの規模とプロジェクトに対する個人の貢献度が反比例の関係に

リンゲルマン効果は、フランスの農学者であるマクシミリアン・リンゲルマン 氏によって提唱された理論で、グループの規模とプロジェクトに対する個人の貢献度が反比例の関係にあることを、以下の実験によってリンゲルマン 氏含め示したとされています。

◆実験1:綱引き

実証実験①:綱引き

「一人で綱引きをする」「複数人で綱引きをする」という2つのケースで、一人が綱を引く力に変化が起こるかを比較しました。

一人で綱を引く力を100%とした場合、2人で綱を引いた場合の一人当たりの力が93%、3人の場合は85%、4人の場合は77%、8人で綱を引いた場合の一人当たりの力が49%、となりました。

この実験結果によって、綱を引く人数が増えるごとに(無意識に)一人当たりが発揮する力が減少し、8人で綱を引いた場合の一人当たりの力は半分以下の49%しか発揮しなかった、ということが明らかになりました。

つまり、集団を構成する人数に反比例して、個人の貢献度が低下する傾向があり、「大人数でやった方が効率的」という従来の考え方と矛盾することを指摘しました。

◆実験2:チアリーダー

実証実験②:チアリーダー

心理学者であるラタネ氏とダーリー氏は、チアリーダー2人にそれぞれ目隠しとヘッドフォンを着用してもらい、お互いの様子が分からない状態で、単独の場合とペアの場合で声量に変化があるかを実験しました。

その結果、ペアの場合は単独の場合と比較して94%の声量しか出ませんでした。

ですが、チアリーダーの2人は、どちらの場合も全力で声を出したという認識だったことから、集団作業における「手抜き」は、無意識に行われているということが、この実験によって明らかになりました。

■リンゲルマン効果と『傍観者効果』の違い

自身の周囲にいる傍観者と同化してしまう傍観者効果

リンゲルマン効果と類似した心理事象に傍観者効果というものがあります。

傍観者効果は集団心理の一つで、例として、ある事件が発生した際に目撃者の数が多いほど、その目撃者たちは「傍観者」となり、自身の周囲にいる傍観者と同化してしまい、当事者意識を失って率先して被害者の救助や通報などの行動を起こさなくなる、という心理事象です。

リンゲルマン効果は集団で行う作業に対しての無意識の「手抜き」ですが、傍観者効果は突発的な出来事に対しての意図した「行動」ということで違いはありますが、「誰かがやってくれるだろう」という意識が共通点として挙げられます。

◆『傍観者効果』を発生させる3つの要素

『傍観者効果』を発生させる「多元的無知」「責任分散」「評価概念」

上述の心理学者のラタネ 氏とダーリー 氏によると、「多元的無知」「責任分散」「評価懸念」の3つが複合的に作用して発生するとしています。

●多元的無知
周りの行動に合わせて誤った判断をしてしまうこと。
「周囲の人が動いていないのだから」と、自分も行動しないという判断をすること。

●責任の分散
「周りにいる人たちと同じ行動をすれば責任が分散する」という判断をすること。
集団の規模が大きいほど「自分が何もしなくても変わらない」という心理が働きやすくなります。

●評価懸念
自身の行動が他者から批判されるリスクを心配すること。
「余計なことをすると迷惑と思われる」など、周囲の評価を気にすることで率先して行動できなくなってしまいます。

■リンゲルマン効果と『働きアリの法則』の違い

活動具合によって3つのグループに分類される働きアリの法則

北海道大学大学院 農学研究院の長谷川 英祐 准教授が明らかにした『働きアリの法則』も、集団において活動に手を抜く・働かないという現象です。
『2:6:2の法則』とも呼ばれています(※)

『働きアリの法則』とは、集団は以下の3つのグループに分類できるというものです。

  • よく働くアリ=全体の20%。よく働く。

  • 普通に働くアリ=全体の60%。働きアリのように活動することもあるがしないときも。

  • 働かないアリ=全体の20%。特に活動しない。

※ #17 働きアリの群れには必ず、働かないアリがいる

人間が構成する集団にも生じる『働きアリの法則』

元々経済学で用いられる用語ですが、働きアリだけでなく、人間社会や企業組織にもこの法則が成り立つとされています。

企業組織で想定した場合、集団を構成するメンバー間に基本的なスキルの差がなくとも、行動スピードが速くフットワークが軽い「よく働く」上位20%と「普通に働く」60%に仕事が集中するため、残り20%のメンバーの働きが悪くなるという「反応閾値(しきいち)」によってばらつきが発生するとされています。

「大人数でやった方が効率的」という考え方と矛盾する点で『リンゲルマン効果』と共通しますが、作業の偏りによって発生するという点では違いがあります。

■リンゲルマン効果の発生による弊害

リンゲルマン効果による3つの弊害

『リンゲルマン効果』が発生することによって、集団や組織の成長を鈍化させる・衰退を招く可能性があります。

具体的な弊害は以下の3つとされています。

◆生産性が低下する

弊害①:生産性が低下

手を抜く・怠けるメンバーが増えるほど、集団や組織全体の生産性が低下します。

生産性が低下することによって、企業組織であれば経営の悪化、集団であれば瓦解のリスクを伴うことになります。

◆モチベーションが低下する

弊害②:モチベーションが低下

集団や組織を構成するメンバーのモチベーション低下も引き起こしてしまいます。

人数が増えれば増えるほど、個々人への注目度や期待感が低下しがちです。
そのため、「注目されていない」「評価されていない」という感情が強まることになり、モチベーションが低下してしまいます。

そういったモチベーションの低いメンバーの手抜きがさらに増え、そんな環境下でも意欲を持って取り組むメンバーの負荷が高まり、意欲の低いメンバーも高いメンバーも離職のリスクが高まってしまいます。

◆「フリーライダー」が増加する

弊害③:フリーライダーが増加

経済学用語である「フリーライダー」とは、ただ乗りを意味します。

「サボって集団や組織の掲げる目標達成に寄与していないのに報酬は他のメンバーよりも多くもらう」という「他人の挙げた成果にただ乗りする」人を指します。

こういったフリーライダーが増えてしまうと、他のメンバーの負担増加や、集団・組織全体のモチベーション低下につながってしまいます。

■企業組織におけるリンゲルマン効果の発生例

発生例:業務中のネットサーフィン

企業組織の発生例としては「業務中のネットサーフィン」が挙げられます。

国際ニュース週刊誌『Newsweek』によると、アメリカ全土の就業者のうち「90%が業務中にネットサーフィンをしている」ということが分かりました。

もちろん、ネットサーフィンをしている=企業が停滞するというわけではありませんが、ネットサーフィンをしている時間を業務に傾ければ、就業者が所属する企業が発展する機会が生まれるはずです。

■リンゲルマン効果が発生しやすい企業組織とは?

従業員が多い、リモートワークを導入する企業に多い

◆従業員の多い大企業

大規模な企業に所属していると「自分に目が届いていない」と感じやすい

組織を構成する人数が多ければ多いほど、評価が自身に行き届いていないと感じやすく、注目されている実感が薄くなり、リンゲルマン効果が顕著に発生しやすくなります。

◆テレワーク・リモートワークを導入している企業

リモートゆえに働きぶりが見えづらい

新型コロナウイルス感染対策を契機に、テレワークやリモートワークを導入する企業が増えました。

そのため、社員の仕事ぶりが目に見えにくい勤務形態となり、リンゲルマン効果を誘発しやすい環境になっています。


この続きでは、『リンゲルマン効果』が発生する6つの要因と
予防する6つの方法など
について解説しています。

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