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なぜ齢を重ねるごとに「1年が早く感じる」のか!?『ジャネーの法則』


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歳をとるたびに時間の流れが早く感じるようになる『ジャネーの法則』。
メカニズムと「年齢ごとの体感時間」、抗う方法について解説しています。

■『ジャネーの法則』とは?

歳をとるほど1年が短く感じる心理的作用

齢を重ねるごとに「1年が早く感じる」と耳にしたり、体感してはいませんでしょうか?

この「歳をとるたびに時間の流れが早くなる感覚」のことを、『ジャネーの法則』もしくは『ジャネの法則』と呼びます。

この法則は「生涯のある時期に感じる時間の長さは、年齢の逆数に比例する(年齢に反比例する)」というものです。

◆提唱したのは?

Wikipedia_ポール・ジャネ(1823~1899)

この『ジャネーの法則』は、19世紀のフランスの哲学者である ポール・ジャネ 氏 が発案し、甥の心理学者である ピエール・ジャネ 氏 の著書『記憶の進化と時間概念』において紹介されました。

■『ジャネーの法則』のメカニズムと「年齢ごとの体感時間」

なぜ歳をとると時間が早く過ぎるようになるのか?

『ジャネーの法則』が発生する2つのメカニズムと年齢ごとの体感時間は、以下の通りです。

◆メカニズム①:脳の活動量の多寡

脳のエネルギー消費量が低下することで時間が早く流れるように感じる

『ジャネーの法則』のメカニズムを人間の「脳」の働きからみてみると、脳の活動量が多いほど時間がゆっくりと流れるように感じ、逆に活動量が少ないと時間が早く流れるように感じる、という性質によって生じるとされています。

脳は、新しいことを学ぶ際、多くの神経細胞が働くようになります。

神経細胞が活発化すると、脳の血流量が増加し、エネルギー消費量も増加することになります。

脳の活動量が増えることによって、時間がゆっくりと流れるように感じる、というわけです。

逆に、新しいことに接触する機会に乏しく同じことを繰り返す毎日だと、脳の活動量は低下し、だんだんと老化していくことになります。

◆メカニズム②:齢をとることで「1年の比率」が小さくなるから

年齢によって1年の比率は変わる

次に、歳をとることによって「1年の比率」が小さくなることも、『ジャネーの法則』が効果を発揮する要因と言えます。

例えると、30歳の人間にとって1年の長さは「人生の30分の1(3.3%)」ですが、1歳の人間にとっては「人生の1分の1(100%)」となります。

つまり、生きてきた年数によって、1年の長さは相対的に短くなることになり、時間が流れるのが早く感じる、ということです。

行きよりも帰りの方が短く感じる『Return Trip Effect』

この現象は「初めて行った場所からの帰り道の方が、行きよりも短く感じる」という『リターントリップエフェクト(Return Trip Effect:RTE)』と近しい感覚と言えます。

◆年齢ごとの体感時間

体感時間は年齢に反比例する

年齢を重ねることによって、1年の長さをどのくらいの短さで感じるようになるのか。

「年齢と体感時間」をあらわすと以下のような形になります。

『ジャネーの法則』に年齢と体感時間を当てはめると・・・

この法則に当てはめると、上記のような年齢ごとの体感時間となりますが、さすがに極端な日数になるので、あくまで「年齢を重ねるごとに体感時間は短くなる」という目安の数値となります。


この続きでは、『ジャネーの法則』に抗う方法について解説しています。

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