【温泉】岩井温泉「岩井屋」(鳥取県岩美町)
今日ご紹介する温泉は、鳥取県の岩井温泉の老舗旅館「岩井屋」さん。「日本秘湯を守る会」の会員宿だ。2023年秋に、こちらに2食付きでひとりで1泊したときのお話だ。
公式サイトによると、こちらの温泉地は、1200年前から続く山陰最古の歴史を持つそうだ。そして、この岩井屋さんの創業は、130年前にさかのぼるという。特にこちらの自家源泉・足下湧出のお湯が素晴らしいと聞いて、期待に胸をふくらませて伺った。
外観
こちらが、外観。アーチの右奥に見えるのが、「岩井屋」さんだ。
木造3階建ての、どっしりとした建物。
お向かいにも、立派な旅館が並ぶ。
館内
館内は、全館畳敷きで、くつろげる。客室も、ロビーエリアも、館内も、とても上品でセンスのよい仕上がりになっている。
客室「ゆり」
私が宿泊した客室。とても広く、ひとりにはもったない広さ、設備、アメニティだった。
窓からの景色は、素朴な温泉街の景色。
オリジナルトートバッグも用意されていた。
食後にお部屋に戻ると、お布団がセットされていた。
ロビーエリア
入り口すぐの帳場まわりの空間。
広くて快適なロビー。
ロビーでは、好きなコーヒーカップでコーヒーをいただけるサービスがあった。どのカップも味わいがあって、素敵。滞在中に2度、コーヒーを楽しんだ。
館内のアートたち
館内には、さまざまな和の展示物があった。絵や掛け軸、つづら、陶器、生け花など。どれもこれも、本当にセンスが良い。館内のあちこちで目を楽しませてくれた。
お風呂
こちらの名物は、なんといってもそのお風呂だ。特に、足下湧出の「長寿の湯」が評価が高いらしい。期待に胸をふくらませて、温泉へ向かう。
温泉へのアプローチの廊下。
こちらが、温泉入り口。奥が「長寿の湯」と「背戸の湯」の入り口で、右側が「祝いの湯」への入り口だ。チェックイン後すぐの時間帯は、「長寿の湯」と「背戸の湯」が女湯になっていた。
長寿の湯
さあ、入ってみよう。
脱衣所。左手の窓からは、浴場の様子が見える。
こちらが、「長寿の湯」。内湯だが、天井が高く、広い。壁のステンドグラスが美しい。
浴槽の底に松に板が敷かれ、その真下から源泉が湧いている。これほど贅沢なことはない。
入ってみると、深い。立ったまま、全身で、この新鮮なお湯を味わう。
飲泉もできる。まろやかなお湯だ。
泉質は、カルシウム・ナトリウムー硫酸塩泉。なめらかな肌触りで、かすかな硫黄の香り、風味を感じた。極上のお湯だった。
背戸の湯(露天風呂)
長寿の湯と同じエリアに、露天風呂「背戸の湯」が設けられている。さわやかな外気にふれ、この極上の源泉を味わうことができた。
祝いの湯
20:00になると、男女の浴場がチェンジになる。次は、「祝いの湯」へ。こちらの脱衣所も、とてもきれい。
浴場エリア。こちらも内湯だが、広くて開放感のある空間だ。こちらは、露天風呂がなく、内湯のみの造りだ。
入り口には、ししおどしが設えられている。時々、「かぽん」と鳴る音が、とても優雅で、風流だ。
こちらの浴場でも、ステンドグラスがアクセントになっている。
こちらの浴槽も、胸元までの深さがある。ただ浅い箇所もあるので、座ったり立ったりしながら、長く湯浴みを楽しめる。
なお、これらのお風呂のほかに、有料の貸し切り風呂もあるとのことだ。
食事
こちらのお宿の食事も、とても素晴らしかった。
夕食
こちらが、おしながき。牛しゃぶに、カニ、土瓶蒸しなど、贅を尽くした献立だ。
飲み物は、基本的にオールインクルーシブだった。珍しいご当地の梨酒や、鳥取県の地酒をいただいた。
席に案内されると・・・。先付、前菜、お刺身などがセットされていた。まるで芸術作品のよう。
初秋の味覚。もみじの葉などを使ったプレゼンテーションが素晴らしい。
どのお品も、器や盛り付けなど、とても洗練されている。お味も、どれも期待以上だった。鳥取のお酒とともに、心行くまで楽しんだ。
ものすごいご馳走なので、最後まで食べることができなかった。デザートは少し時間をおいて、お部屋にていただいた。
朝食
朝ごはんも、純和風。こちらも素晴らしかった。
こちらの岩井温泉は、周りに特段の観光地があるわけではなく、ひっそりとした田舎の温泉地だ。そんなところに、このような洗練されたお宿があるとは、正直言って驚きだった。湯使いはもちろん、お宿の設え、お料理やお酒のこだわりなど、全てにおいて、とてもレベルが高い。お宿のスタッフの方々もとても感じが良く、おもてなしも最高だった。この種の高級旅館には、ひとり泊不可というお宿が多いところ、ひとり泊を受け入れてくれて、とてもありがたかった。
心から満足のゆく滞在となった。次はぜひ、大切な人と再訪したいと思う。
いいお湯でした。お世話になりました!
こちらの公式サイトは、こちら。
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