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【温泉】別府温泉「竹瓦温泉」(大分県別府市)

今日ご紹介する温泉は、大分県は別府温泉の公衆浴場竹瓦たけがわら温泉」。別府温泉のシンボル的な存在だ。

別府市公式の観光情報サイト「別府たび」には、次のような記載がある。

明治12年(1879)創設で、当初建築されたものは竹屋根葺きの浴場でその後改築されたものが瓦葺きであったため、竹瓦温泉の名称がついたと伝えられています。
現在の建物は昭和13年(1938)に建設されたもので正面は唐破風造(からはふづくり)の豪華な屋根をもつ温泉となっており、その外観は別府温泉のシンボル的な存在となっています。天井の高いロビーは昭和初期のイメージを残しており、湯上りにくつろげるスペースとなっています。 名物の砂湯は浴衣を着て砂の上に横たわると砂かけさんが温泉で暖められた砂をかけてくれます。

また、こちらの施設は、国の登録文化財でもある。文化庁のデータベースには、以下のような記載がある。

中央は入母屋造の2階建で,1階が休憩所や脱衣所,2階が床・棚付の畳敷大広間になる。浴室は東側に突出する平屋建で,西側の寄棟造の平屋建は砂風呂になる。変化に富んだ外観や正面の唐破風玄関など,重厚かつ豪華なつくりで,温泉街の象徴的な存在である。

文化財と温泉の組み合わせは、私の大好物。念願が叶い、こちらに、2023年1月に伺うことができた。到着したのは夜。夜空に浮かび上がる建築美に、思わず息をのんだ。

堂々たる唐破風造りの玄関。寺院や御殿を彷彿とさせる。

館内に入ってみると、天井が高く、広々とした空間だった。受付や休憩所になっていた。

スケール(温泉成分が結晶化したもの)などの展示物もあった。

砂湯の入り口。砂湯とは、浴衣を着て砂の上に横たわり、温泉で暖められた砂をかけてもらうものだ。おそらく、指宿の砂蒸し風呂のようなものだろう(指宿の砂蒸し風呂の記事はこちら)。とても人気があるようで、このときは待ち時間が長すぎて、断念した。

気を取り直して、通常の浴場へ向かう。浴場は男女別。こちらは女湯の入り口。

扉の先には脱衣スペースがあり、たくさんのお客さんでにぎわっていた。地元の方と観光客が半々くらいだろうか。

脱衣スペースのには、広い空間が広がっており、そこがもう浴場だった。浴場との間にはドアも仕切りもない。階段を降りた先に、年季が入ったとても渋い大きな湯船が鎮座していた。

「別府たび」さんのサイトよりお借りしました

なお、写真のとおり、この浴場には洗い場がない。体を洗うためのお湯は、湯船のお湯を洗面器でくみ取る。少し不便ではあるが、昔ながらのスタイルで入浴するのオツなものだ。

お湯は、無色透明のお湯。かなり熱くて、シャキッとした。ずっと長く浸かってはいられず、入ったり上がって休んだりしながら、この不思議な空間での湯浴みを満喫した。

なお、こちらには3本の自家源泉があるようで、温泉分析書も3通掲示されていた。これによると、泉質は、男湯と砂湯が、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム−塩化物・炭酸水素塩泉、女湯は、ナトリウム−炭酸水素塩泉ということだった。

別府を代表するこの施設は、遅くまで、たくさんのお客さんで賑わっていた。明治時代から市民に愛されてきた入浴施設が、令和の現代まで現役で営業していることに、深く感動した夜だった。

いいお湯でした。お世話になりました!

こちらの施設についての「別府たび」さんのサイトはこちら。

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サザヱ
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