見出し画像

え?まだ「あいの里」観てないの?【エッセイ】

Netflixオリジナルに、「あいの里」という恋愛バラエティがあるんだけど、これがやたらと面白いので紹介です。

どんな人に紹介したいかというと、
「恋愛バラエティって聞くとウッて気持ちになって身構えてしまう人」です。

そうそう、ぼくも苦手なんですよ。
恋愛バラエティ。
特に、湘南の一軒家で男女が共同生活するやつとかひとりの男を数人の女性が一斉に選ばれようとするやつとか(笑)

なにがきついって、上流階級の人間の恋愛を下々のお前らにちょっと見せてやるって感じです。
別にそんなこと製作者も出演者も思ってないし、そんな意図なんかないこともわかってるんですけど、そういう感じで捉えてしまうじぶんの卑屈さと思いっきり向き合わされるんですよ。
学生時代にいい恋愛をしてたら、このへんの意識っていうのがもう少し除菌されてたのかもしれませんが、31歳には取り返しがつきません。

後者の恋愛バラエティのひとりの男をめぐって、複数の女性がアプローチをかける方の番組は、現実を象徴し過ぎていて、劣等感で破裂しそうになるのでもっとムリです。
加えて、カメラがあるところでいう「本音」にも猜疑心の目を向けてしまいます。「カメラが回ってるところで言ってる本音なんて、本当の本音じゃねえだろ!!」みたいな頑固親父の山門文治が顔を出してしまうのです。

いやいや、お前……恋愛バラエティ向いてないやんけ……(笑)

と思うかもしれませんが、「あいの里」は大丈夫なんです!!

むしろ、恋愛バラエティで胃もたれしちゃう人にこそオススメできちゃう恋愛バラエティなんです。
めちゃめちゃ笑えるし、めちゃめちゃ泣けます。

まず、「あいの里」の概要を説明します。
この恋愛バラエティは、35歳以上60歳未満の男女限定なんです。出演者は、ほぼ定年退職間際のおじさんやバツイチやシングルマザーなどがいて、彼らはみんな人生最後の恋をしに来ています。だから、安心して観られるんですよね。

恋愛市場の強者同士の知略謀略の手練手管のあの手この手の攻防みたいな感じではないから、じぶんと近いなぁっていう感情移入がしやすいんです。

それから、コンセプトもすごくいいです。
自然豊なところにある築150年の古民家をリノベしながらいい感じにリフォームしていくので、都会っけがなくてよりよかった。
みんなで、床を張り替えようとか、屋根を補修しようとか、どうぶつの森みたいな共同作業なのでほのぼの観られます。

「あいの里」がいいのは、やっぱり出演者が35歳以上60歳未満にしているところです。

というのも、出演者の人生に深みがあるんですよ。
バツイチだったり、シングルマザーだったり、40歳過ぎて未婚だったり、配偶者と離別してたり、好きになった人が不倫相手だったりなど、生々しくリアルなんです。

そして、これだけバリエーションが豊富であるが故に、それぞれがコンプレックスを抱いたりして、そこに共感できるんです。
かれらの哀愁というか、いじらしさというか、
等身大の人間味の部分がクローズアップされるので、感情移入できるんです。登場人物に乗れるんです。
そして、不器用な恋愛でもいっかぁという気分になって、いや。
そもそも恋愛に器用とか不器用とか、関係ないよな、みたいな気づきが得られるんです。

男友達とか女友達の恋愛を応援してる気分になるって言えば、わかりやすいかな。
まったくイヤミじゃないから、素直に応援できるんです。
これが「あいの里」最大の魅力です。

いい年した大人が本気で喧嘩してたり、
三角関係みたいなものが生まれたり、その幼稚さについつい愛おしかったり、
思わぬ角度から飛んでくる感動エピソードについつい、涙腺が緩んでしまったり、
出演者同士が、こころを開いて過程が微笑ましかったり、
その時々に、それぞれの恋があり、散っていったり実ったり、

まったり流れる時間のなかで、そんなリアルで微笑ましい人間ドラマが観られます。

そして、いい作品というのは、その作品を見終わった後も楽しめるものです。
「あの時、たあ坊はああ言ったけどさ、おれがたあ坊だったらどうする?」
「アンチョビ。お前はおれだ!!わかるよ。わかるってばよ」
「じぶんが沼ぴぃの立場だったらどうするよ?」みたいな、考えさせられるテーマを叩きつけられるので、"宿題"的にも楽しめます。
だから、ぼくもまるで「あいの里」の住人のひとりだったかのような、気持ちになりながら、のめり込みました。

そんなにもぼくがハマれる理由は、SNSとの連動です。出演者それぞれがインスタグラムを公開してるんです。
ふつうに、公開してるんでサクッとフォローできます。
「あの二人が別れちゃったんだ!」みたいな予想外な破局もあれば、「お前らが続くんかい!意外だな!!」みたいな継続もあり、
こんな風に作品を完結させたあとも楽しむための"おみやげ"まであります。

ここで挙げた"宿題"と"おみやげ"をいかにつくりこむかが重要です。コンテンツをつくる身としてこの点が、勉強になりました。いい作品にはどれもこの2つがある気がします。


ぜひ、「あいの里」をまた観てない人は楽しんでみてください!
見たことあるよ〜って人は、あなたの好きな出演者をコメント欄で教えてください。

さいごに

ここまで読んでくれてありがとうございます。

もし、この話を読んで面白いと思ってくれた人に

一個だけ頼みがあります。


コメントしてほしいです!欲を言えばフォローも!


ぼくは、これからこういう活動(文章を書く仕事)で本気で食っていきたいと考えています。

だから、今後のためにもあなたがどんな人物で、どんな感想を抱くのかということは知っておきたい。

ぜひよろしくお願いします!!

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集