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好きなブランドに携わることがやりがいに。海外営業・D2Cブランド運営の経験を活かし、SNSを軸とした顧客分析を推進

サザビーリーグの各ブランドをデジタルマーケティングの側面でサポートする、DX推進室の個性豊かなメンバーをご紹介!今回は、2022年5月に入社後、サザビリーグ内のブランドのSNSマーケティングを支援している魏郁文(ぎ いくぶん)「通称:アシュリーさん!」を紹介します。

アシュリー|魏 郁文(ぎ いくぶん)
大学卒業後、台湾のBIGI GROUPでストアマネージャーを経験。その後、2012年にMARK STYLER株式会社のEMODA事業部に配属。海外営業・越境EC/SNS運用を経験。その後は広告代理店でアカウントプランナー・SNSコンサルタントに従事し、2022年にサザビーリーグのDX推進室 デジタルコミュニケーション課の立ち上げに携わる。プライベートでは、台湾向けデジタルメディアでブログの執筆、ハンドメイドアクセサリーブランドの運営を経験。

海外ECやSNS運用・D2Cブランドの運営など、10年間の経験が現在の業務の原点に

──はじめに、これまでの経歴を教えてください。

台湾から日本に来てからは、アパレルブランドの海外向けECサイトやSNS、Web周りの運営業務などを担当し、徐々に広告やデジタルマーケティングに興味を持ち始めました。その後、広告代理店でアカウントプランナーとコンサルタントの仕事を経験し、2年前にサザビーリーグに転職しました。現在はDX推進室のデジタルコミュニケーション課に所属しています。

──アシュリーさんはプライベートでも色々な活動をしていますよね。

はい、以前は台湾向けのデジタルメディアでブログを書いたり、ハンドメイドのアクセサリーを作ったりしていました。ハンドメイドアクセサリーは、作品をWebサイトで販売したり、展示会への参加やポップアップストアのような形で短期出店する機会もありました。またInstagramも運営したり、D2Cマーケティングの基本的なことを行っていました。

──以前所属していたアパレル企業ではどんなブランドを担当していたのでしょうか?

2012年から2016年の4年間在籍していたのですが、会社が複数のブランドを展開する中、当時はレディースを中心にややモード系の強いブランドの事業部に所属していました。私は外国語が話せるということで海外担当として採用されました。今思うとアパレルの販売経験はあったものの、マーケティングの経験はまだまだ浅かったと思います。

具体的な業務としては、海外の取引先の受発注管理、海外店舗のVMD、海外のお客様向けのオンラインストアとSNS(WeiboとTwitter)の運用、海外のインフルエンサーを招いてのイベントなどを担当していました。10年前なので今ほどWebやSNSが進化していない部分もありましたが、今の業務につながるとても貴重な経験となりました。

ブランドのファンであると同時にビジネスを支える立場に

──サザビーリーグの中でお気に入りのブランドはありますか?

たくさんありますが、強いて挙げるならARTIDA OUD(アルティーダ ウード)ですね。入社前からコンセプトに惹かれていて、ECサイトをみたりInstagramをフォローするほど大好きなブランドでした。実は入社後に、直属の上司であるDX推進室 室長の相川さんがARTIDA OUDのブランド立ち上げに関わっていたと聞いて驚きました。不思議な縁を感じますね。

また、子供の頃台湾でよく行っていAfternoon Tea(アフタヌーンティー)が、まさか自分が入社する会社のブランドだったというのも驚きでした。

──馴染みのあるブランドで働けるのは嬉しいことですね。それが業務のモチベーションにもつながっていますか?

そうですね。好きなブランドだからこそ、深く知りたいし、どうすればもっと力になれるかを深く考えることができます。マーケティングの仕事は、興味がないと理解しようとしないと思うので、好きであることは大切な要素だと感じています。

ゼロからブランドのSNS分析・運用支援を開始。「一緒に成長」の姿勢で社内の口コミを拡大

──アシュリーさんはデジタルコミュニケーション課の立ち上げにも携わっていましたが、当初はどんな部署だったのですか?

2年前に部署が立ち上がった時は、本当に何もない状態からのスタートでした。最初はSNS分析ツールの選定から始め、サザビーリーグ内の支援ブランドにツールの導入を提案し、各ブランドが運用しているSNSアカウントの健康状態を分析しました。それを徐々に定例会化し、目標設定のサポートをしながら、SNS運用のPDCAサイクルを回せるようにしていきました。

──新設されたばかりの部署からの提案は、ブランド事業部にとってはなかなか受け入れづらかったのではないでしょうか。どのようにコミュニケーションを取り、提案を進めていったのですか?

すごく基本的ですが良い関係性を作ることを心がけました。最初は上司のつながりがあるブランドから少しずつ会話をスタートし、基本的に「一緒に成長しましょう!」という姿勢で提案していきました。その結果、社内で口コミも生まれ、今まで関わったことのないブランドからもSNS運用の支援をしてほしいと声をかけていただくようになっています。

また、デジタルコミュニケーション課として直接支援していないブランドからも様々な質問をもらうようになりました。SNSに関する問題や困りごとがあれば、支援しているブランドに限らず解決に向けて対応してきたことで、徐々に支援の範囲も広がってきました。

──SNSで困った時は、デジタルコミュニケーション課に聞けば解決できるという認識が広まってきたということですね。

そうですね。時には『その問い合わせはここじゃないでしょう笑』というものもありますが、SNS周りのことなら全て私たちに聞いてくるような風潮になっているかもしれません。

歴史あるブランドのSNS運用改革を主導。従来の運用から脱却し、新たなアプローチを提案

──これまでに支援してきたブランドの中で、印象に残っているプロジェクトや成果について教えていただけますか?

印象に残っているのはagete(アガット)ESTNATION(エストネーション)ですね。両ブランドとも2年前から支援させていただいていますが、歴史が長いブランドだけに、最初は従来のSNS運用方法に固執する傾向がありました。

私たちは、現在のトレンドやアルゴリズムの変化、他ブランドの取り組みなどを紹介しながら、少しずつ新しいアプローチを提案しています。例えば、ESTNATIONではブランドの公式アカウント(estnation_jp)以外に、より等身大のスタイリングや情報発信の場として、estnation_womensというレディースアイテムに特化したアカウントで、公式アカウントとは異なる角度からブランドの魅力を訴求する方法に取り組んでいます。定量的な成果はまだ明確ではありませんが、ブランドの表現方法としては確実に変化が起きています。

──ブランド担当者だけでは考えられなかった企画や、取り組みの幅が広がってきたということですね。

そうですね。サザビーリーグの場合、SNSの専任担当者がいないブランドがほとんどですので、他の業務を担当しながらSNS運用に専念するのは難しい面があります。そこで私たちが情報収集をしたり、第三者目線で分析や提案をする役割を担っています。

また、これはサザビーリーグに限った話ではないですが、SNS担当者は往々にして「会社から指示された内容を投稿して満足」というパターンに陥りがちです。そのため、SNS運用に対する心構えや考え方にも寄り添うことで、ブランド独自の価値を表現できるようにしています。

今後の展望:現在の顧客だけでなく潜在顧客も含めたSNSのデータ分析と活用

──今後取り組んでいきたいことはありますか?

SNSを起点としたオンライン・オフラインのプロモーションをやっていきたいと考えています。現状では、ECサイトや店舗中心の施策が多いのですが、SNSは無料で運用できるプラットフォームですので、もっともっと活用できる余地があると思っています。

具体的には、SNS上で顧客の声を集めてそれを商品企画や、今後のイベントに活用するなど、オンラインのユーザーやファンを巻き込んで、より多くの人々にブランドの魅力を広めていくような施策を考えています。

──従来のEC中心の顧客情報収集や分析に加えて、SNSでもそういった取り組みができるようになるということですね。

そうですね。現在、社内では顧客分析に力を入れていますが、SNS上には現在の顧客だけでなく、将来の顧客になり得る人たちもたくさんいます。その人たちがブランドをどう捉えているかを理解することが、今後のブランド認知の拡大には不可欠だと考えています。

SNSのフォロワーには、ブランドの商品を購入したことがある人もいれば、コンテンツを見ているだけでまだ購入していない人もいます。さらには、ブランドの公式アカウントをフォローしていない人たちの中にも潜在的な顧客がいるかもしれません。これらの「まだ見ぬお客様」のデータ収集や分析ができれば、より効果的なマーケティング施策や商品企画につながると考えています。

──最後に、DX推進室のデジタルコミュニケーション課をまだ知らない方に向けてメッセージをお願いします。

InstagramやTikTokなど、SNS関連のことなら何でも気軽に相談していただけると嬉しいです。私たちのチームは全員がブランド事業会社の出身で、幅広い知識と経験を持っています。どんな些細な質問でも歓迎します。

また、個人的には台湾が好きな方とも是非お話ししたいですね。将来的には、台湾でのブランド展開にも関わってみたいと考えています。サザビーリーグ内でも既に台湾への出店を検討しているブランドもあります。そのようなニーズがあれば、ぜひ関わりたいと思っています。

最後までお読みいただきありがとうございました!