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空を駆けめぐる夢・絵本「ラチとらいおん」

中学一年生の息子は、今週から2学期が始まり、本日も土曜授業で登校した。なんだかお疲れの様子。元気か聞いてみた。まあ元気、とそっけない返答。そして、少し間をおいて、開放的な気分になりたい、と言う。旅行しなくてもいいから、ただ飛行機に乗りたいと。

ある絵本をふと思い出した。息子が幼い頃、読み聞かせをした「ラチとらいおん」。

よわむしの男の子、ラチが、らいおんと出逢い、よわむしを克服して、パイロットの夢を…。
というお話。

息子が、ハイハイから歩けるようになると、積極的に児童館へ足を運んだ。息子は、初めての場所は不安げで、いつも私の足にしがみついて離れようとしない。保育園に通いだしても、不安げで、定位置で遊んでいた。もちろん預ける際も泣き出し、うしろ髪をひかれて出勤した。

そんな息子に私は心配した。男の子なんだから、という気持ちもあったかもしれない。息子と絵本の男の子が重なってみえた。

この絵本は、息子が2歳くらいの時、図書館で出合った。すぐに私が気に入って購入した。小学校の低学年くらいまで読み聞かせをした。

この本がキッカケとなったかは、わからないが、足にまとわりついていた息子は、いつしか私の足を離れた。

保育園のお迎えも、もっと外で遊びたいから、遅く来て。
と言うようになった。

この絵本を見るたびに、幼いあの日の息子が現れてきます。あの頃は可愛かったです。

今すぐに、というわけではありませんが、息子と同様に私も、乗り放題の航空券で、あっちこっちの上空を飛び回ってみたいです。

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ラチとらいおん
文・絵 マレーク・ベロニカ
訳 とくなが やすもと
発行所 福音館書店

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