![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/97481805/rectangle_large_type_2_e1f9b442f6d319c4a3b9e769c3b07901.jpeg?width=1200)
[小児科医ママが解説] 綿棒浣腸。正しい方法は?そもそも、したほうがいいの?
赤ちゃんのウンチ。
急に出なくなると、不安ですよね。
新生児のころは毎日出てたのに、最近は全然。
綿棒浣腸したいけど、こわいな…
綿棒浣腸するけど、いやがる。それでも、浣腸したほうがいいの?
そんなご相談を、よくいただきます。
綿棒浣腸の、正しいやり方は?
そもそも、綿棒浣腸って、したほうがいいの?
そんな疑問にお答えしていきます!
ポイント(1) ベビー綿棒じゃないほうが、やりやすい。
赤ちゃん用のベビー綿棒。
細くて、やわらかみもありますよね。
ただし綿棒浣腸をするときは、普通の綿棒のほうがやりやすい、
という意見が多いです。
理由としては、
ある程度、太さがあるほうが、肛門の中に入りすぎない。
かたさがあるほうが、しっかりと肛門を刺激できる。
…こんなところでしょうか。
「ベビー用」となっているのは、
たぶん「赤ちゃんの肛門に入れる用」という意味ではなくて、
「赤ちゃんの耳や鼻の掃除用」とかを想定してるんだと思います。
綿棒浣腸のときは、普通の大人が使う綿棒でOKです。
ポイント(2) 1.5cm くらいを目安に。
赤ちゃんの肛門に入れるとなると、緊張しますよね。
よくあるケースが、「ほんの数mm」だけ、肛門に入れてるパターン。
これではさすがに、赤ちゃんの肛門とはいえ、十分な刺激にはなりません。
だいたいの目安は 1.5cm くらいです。
綿棒の先端 1.5cm くらいが見えなくなるまでなら、
赤ちゃんの肛門に入れても問題ありません。
その他の綿棒浣腸のやり方は、こちらがよくまとまっています。
→ 小児科オンラインジャーナル「もしかして便秘?すぐできる綿棒浣腸の方法」
ウンチは、毎日でなくてもOK。
そもそも綿棒浣腸は必要?と考えてみるのも、
実は大事なポイントかもしれません。
というのも、生後3週間くらい〜生後3か月くらいのお子さんであれば、
「ウンチが1週間に1回しか出なくても、正常」なんです。
だんだんウンチのペースが減ってきたとしても
・活気があって、元気
・飲む意欲がしっかりある
・体重が増えている
このような状態なら、必ずしも綿棒浣腸は必要ないケースもあります。
クセになる可能性も。
肛門を直接刺激するような浣腸は、それがクセになる、
つまり、
浣腸しないとウンチが出にくくなる原因にもなりかねません。
「赤ちゃんに漫然と浣腸を行うことは推奨されていない」ことは、
以前のnoteにも書きました。
もちろん、今まで綿棒浣腸をしていたお子さんで、
どうしよう!綿棒浣腸のせいで便秘になる!
と恐れる必要はありません。
綿棒浣腸のせいだけで、その子が便秘になる、ということはありません。
ただし漫然と綿棒浣腸を行うよりは、一度、
浣腸しないと、どれくらい便が出ないのかな?
便が出なくても、機嫌良く過ごせるかな?飲めるかな?
ということを観察してみることも、大切なんですね。
いかがでしょうか。
もちろん「ウンチは毎日でなくても大丈夫」とはいえ、
明らかにウンチやガスが出ないことで、お子さんが不機嫌になっている場合は、
綿棒浣腸やマッサージなどで、お腹の動きを促してあげると良いでしょう。
赤ちゃんとの日々が少しでも明るくなるような、
そんな医学的な情報を、今後もお届けしていきたいと思います。