[小児科医ママが解説] 乳児湿疹のとき「せっけんをつけるかどうか」問題。
まだ小さな小さな赤ちゃん。
湿疹ができると、心配ですよね。
ご家庭のケアとして
こんなご相談をよくいただくので、お答えしていきます。
医学的には「せっけんをつけるかどうか」は、ぶっちゃけ、どっちでもいい。
湿疹のときに、せっけんをつけて洗うべきか。つけないで洗うべきか。
医学的には、絶対こちらが良い!という結論はありません。
外来でも、どちらでもいいですよ、とお答えしています。
ただ、赤ちゃんのお肌は、まだ皮脂分泌のコントロールが、十分ではありません。
だから、皮脂が過度に失われて乾燥したり、皮脂によるニキビのような湿疹もできるんですね(新生児ざそう etc)。
分泌された皮脂を取り除くために、個人的には、せっけんをつけて洗ったほうが良いでしょう、とお伝えしています。
せっけんがアレルギーの原因になるかも、正直、微妙なところ。
このあたりも、気になりますよね。
ただ「せっけんの成分だけ」が原因で、赤ちゃんに湿疹が出る、というのは、医学的には一般的な考え方ではありません。
というのが医学的な考えです。
なので、湿疹が出たからといって、せっけんを買い換える必要はありません、とお伝えしています。
また、医学的に「せっけんアレルギー」という概念も、ありません。
ひとくちに「せっけん」といっても、市販のものには様々な成分が含まれていますよね。そんな雑多な成分をふくむ「せっけん」という大雑把なくくりに対して、アレルギーかどうかを判定することはできません。
なお、個別のせっけんにふくまれる添加剤や防腐剤などの成分に、アレルギー反応を示すことはゼロではないかもしれません。
気になった場合は、一度、他のベビーソープに変えてみても、もちろんOKです。必ずしも買い換える必要はないですよ、という意味ですね。
「せっけんの洗い残し」も、湿疹の原因に。
せっけんをつけるかどうか。
せっけんの種類。
これよりも、医学的に大事なポイントは、
ということです。
小児科や皮膚科のセミナーなどでは
という先生もいらっしゃいます。
厳密に3倍にする必要はないですが、それくらい、しっかり流してね、ということです。洗い残しが、肌荒れの原因になるからですね。
いかがでしょうか。
洗ったあとの、保湿剤も大事ですよね。
気になる方は、上記リンクから、過去noteをご覧ください。
毎日の赤ちゃんのケアを、少しでも自信を持って前向きにとりくめる、そんなお手伝いができたら幸いです。