[小児科医ママ] 赤ちゃんとの生活。冷房、どうするのが正解?
5月なのに夏日や真夏日など、暑い日がつづきます。
お子さんの水分補給については、過去noteに書かせていただきました。
今日は「冷房」について。
ということで、赤ちゃんがいらっしゃる生活において、
冷房とどうつきあっていくと良いのか、ポイントをご説明していきます!
「冷房がNG」という医学的な根拠はありません。
という声を、外来でもよく聞きます。
が、医学的には、
赤ちゃんのいるお部屋で冷房をつけてはいけない、という根拠はありません。
たしかに強風モードで、寝ている間ずっと冷たい風があたりつづける…
となると、
体が冷えないかな?
空気が乾燥して咳がでないかな?
とは思いますが、
そこまで極端でなければ、冷房はつけてOKです。
「適切な温度」の目安は「頭や胸に汗をかいたり、熱くなったりしていない」こと。
じゃあ、冷房は何度に設定したらいいの?という「温度」については、
実はこれもまた、医学的に「絶対に25度にしてください!」みたいな根拠はありません。
そもそも冷房の温度を設定しても…
などなどの理由で、
体感温度や、実際の部屋の温度は異なってきます。
一応、厚生労働省の「保育所における感染症対策ガイドライン」では
とされていますが、これはあくまで保育所での推奨であり、
自宅や、また夜中ずっと、などの長時間という条件はついていません。
ということで、絶対に○度にしなきゃ!というよりは、
というのが、チェックポイントになります。
その他、具体的な室温と服装についてや、
お子さんの体温がこもりすぎることも一因とされている「SIDS(乳幼児突然死症候群)」について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
「手足が少し冷たい。紫っぽい。」のは、正常です。寒いわけではないかもしれません。
そんなご質問もよくいただきますが、
これは正常な場合がほとんどです。
赤ちゃんの手足の血管はまだ細いので、
別に寒すぎたり、体が冷えたりしていなくても、
そのように見えることがあるんですね。
なので、このせいだけで、冷房を消したり、
温度を上げなければいけない、というわけではありません。
詳しく知りたい方は、こちらもどうぞ。
いかがでしょうか。
赤ちゃんがいると、冷房ひとつとっても、色々悩みますよね。
皆さんの子育てライフが少しでも前向きなものになるように、
これからも医学的な情報を発信していけたらと思います。