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菊練りと座禅

18歳の頃 
陶芸教室に通っていた
先生が厳しい方で
特に1番若僧の私には
異常に厳しかった
女子大生の私は
可愛いお茶碗つくれたら
なんて軽い気持ちで入会した
しかしそこは本気の大人しかいない
道場のような場所だった
週1回でも3年真剣に通えば
芸大卒よりも確かな技術が身につく
と先生から説明を受けて
とにかく基本が大事だと
菊練りの挑戦から始まった
そして1年間
私は菊練りしかさせてもらえず
というかできずに
菊練りだけできるようになって
楽しいと感じたことは1度もなく
その教室をやめてしまった
その後別の陶芸教室に通って
可愛い器を楽しくつくらせてもらったが
本当に好きなコトに出会ったタイミングで
そこもやめてしまった
どちらのお教室の先生も
今思えばとても素敵な先生だった
ただ私が陶芸にそれほどの情熱を
注げなかったんだとおもう
でも最近
窯元めぐりをするようになって
また菊練りがしたいと
強くおもうようになっている
あの菊練りという動作は
座禅に似ていると感じている
どちらも習得することは容易ではなく
ただ内向的であり
同時に外へ向かうエネルギーを包括する
生きることそのもののような
そんな感じがするのは私だけだろうか
土を触って自身と向き合う
陶芸ってやっぱり素敵だナ

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