小夜

保健師/看護師 ダンスセラピー・リーダー 健康経営エキスパートアドバイザー   気づけ…

小夜

保健師/看護師 ダンスセラピー・リーダー 健康経営エキスパートアドバイザー   気づけば波乱万丈っぽい人生。本に書いてよって云われることが多くて、やっとこさ書き始めました。いつかエッセイ集を出版するのが夢です。

マガジン

  • NY出産譚〜22years ago〜

    22年前にNYで出産した時のエピソードを綴りました。

  • つぶやき

    日々のちいさなつぶやきを聴いてくださるとうれしい♡

  • ナース小夜のケースファイル

    保健師/看護師として垣間見た色とりどりの人生模様。 生きるって美しい。 つれづれなるままに更新します。 カラフルで愛すべき人生模様を さまざまなジャンルの方とシェアできれば嬉しいです。

最近の記事

NY出産譚〜22years ago〜 第5話

もともと このお写真の風景が 中学校英語の教科書に描かれていた Hi, My name is Nancy. My mame is Ken.みたいな NYのスケートリンク前の風景 いつかここ行く!って胸がときめいた 私は 女子中学校~高校育ち 漫画漬けの日々 NY関係の漫画にドハマり 女学生の妄想は 夢見るNYに飛んでった がなぜか 学生時代NYに行くことはなく そして 忘れた頃にいきなりご縁あって 元パートナーと結婚し 急にNYに飛んだ 強く願ったことは 必ず叶う

    • NY出産譚〜22years ago〜 第4話

      妊娠発覚とほぼ同時に 結婚して渡米 新婚生活開始すぐから 出産~育児計画 出産場所は 日本でなくNYで 半強制的に 笑 言語は メチャクチャイングリッシュのみ 渡米前は 出産くらいは帰国させてもらえる って 普通に選択肢があるとおもっていた 私は結局 当時まだ親離れしてなかったんだ まだ臍の緒が 日本のオカンと繋がってた 自立ってなんだろう INDEPENDENCE って言葉を反芻した日々 私はあまりにも 稚拙だった 私はあまりにも 幼稚だった 元パートナーとは 

      • NY出産譚〜22years ago〜 第3話

        いざ出陣の出産場所は  マンハッタンのど真ん中 その制度で そこで産みたければ まずは福祉相談窓口の門を叩くべし 私はその時初めて  ソーシャルワーカーという存在を知った 申請は スッタモンダがありました 何度も窓口に通い 数々の尋問を受ける 涙  私は 大学がスペイン語学科卒 しかも 担当者さんはヒスパニック系 スペイン語で遣り取りしたい! ケド アメリカ人産むなら英語で!と 謎に NYに住んでいる期間は 英語学習のため スペイン語禁止令が 涙 元パートナーの

        • NY出産譚〜22years ago〜 第2話

          それこそ 腹を決めて お産する場所を リサーチ開始 ! が 国民皆保険ではない現実がっ! 当時のパートナーは 日本人の起業家 無保険なのである (;^_^A え 普通分娩でも 百万円以上?! 臍の緒 ネックレスみたく巻き付いてたら +うん十万円?  帝王切開なら +百万円???ムリやん 落ち着いて産まれへんやん 無保険で産むことは イロイロ絶対ムリ! 妊婦の私は リサーチしまくった! 私はNYで 納得できる出産場所を探した そして 一時的生活保護的な制度によって

        NY出産譚〜22years ago〜 第5話

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        • NY出産譚〜22years ago〜
          4本
        • つぶやき
          3本
        • ナース小夜のケースファイル
          11本

        記事

          NY出産譚〜22years ago〜 第1話

          NYに住む人と結婚したので NYで出産するコトになった 日本で 里帰り出産した〜い♡ 上げ膳据え膳の 産後ライフの夢 結婚して 独立したのだから 実家に甘えては ダメ お里に帰る選択肢は ナシ NYで産んで育てる ベシ! 初めてのお産 怖すぎる お母さんに 甘えたいヨー涙 パートナーは 断固譲らなかった 私は結婚の意味を はっきり理解した 私にとって 結婚とは ほんとうの自立 を意味するものだった こんな あたりまえすぎなコトを 遥か遠い場所で 結婚してみて理解

          NY出産譚〜22years ago〜 第1話

          コトダマ

          少しまえのこと 夢について話してたとき 「セミナーをして   全国をまわる仕事がしたいナ」 そしたら すぐ転職するながれがきて 健康セミナーで全国出張する仕事を任された コトバにすれば叶う コレぜったいや 今日はおついたち 夢のはなしをした 「ミリオンセラー作家になって   NYと日本を行き来する生活を送るノダ」 コトバにすれば叶う コレぜったいや

          コトダマ

          薔薇のおたのしみ お誕生月には 旦那さまが 薔薇の花束を 贈ってくれる そばにいるときは  顔をうずめて香りを 楽しむ 枯れていく子たちは お風呂に入れて 娯しむ Bed Of Roses 聴きながら Bath Of Roses を 愉しむ おたのしみだらけの薔薇

          薔薇のおたのしみ お誕生月には 旦那さまが 薔薇の花束を 贈ってくれる そばにいるときは  顔をうずめて香りを 楽しむ 枯れていく子たちは お風呂に入れて 娯しむ Bed Of Roses 聴きながら Bath Of Roses を 愉しむ おたのしみだらけの薔薇

          憂鬱

          大きな湿気を孕んだ街 滲んだ煌めく明かりは 朝も夕も冴えない面持ち 鬱々と顔を背けても 規則的な心拍を刻んで 電車は大きな橋を渡る 何もしたくない日 何処へも行きたくない日 誰にも会いたくない日 気づいたら笑顔で挨拶してる 自動的に仕組まれた毎日の波に ゆらりと乗っかって流されて 上手く生きるということが よくわからないまま おとなという大海を1人泳ぐ ぐったりと 泳ぎ疲れても ぷかぷかと 浮いていても 泣いていることは誰も知らない ひとはなぜ生きるか 幼い私

          廓を通って 後編

           ここは昔遊郭と呼ばれたところ。  普通の住宅街を抜けて、小さな通りを渡ると突然そこへ入っていく。  朝のその地域は、夜のそれとはまったく違った面持ちをしていた。  「おはようございます。」  別の玄関から、潤いある肌を露わにした女性の声がした。  目が合うと、少し微笑んでくれる。  私はその通りを自転車を押して歩き、先にある訪問居宅を目指す。  訪問看護初日、初めての仕事に向かう私は緊張していた。  ご縁があってその地域住民の担当となったが、正直怖かった。  貧困・犯

          廓を通って 後編

          廓を通って 前編

          訪問看護のお仕事初日。 先輩看護師が訪問先まで同行してくれるはずだった。 が、緊急別件対応のため一緒に行けないと。 自分で現地まで行ってね、と。 訪問先のマンションの部屋前で、待ち合わせることになった。 渡されていた地図通りに自転車を走らせると 突如として情緒あふれる料亭の立ち並ぶ区域に、突入した。 自転車から降りてあたりを見回すと、 なんともいえないノスタルジックな雰囲気に 思わず「綺麗……」という言葉がこぼれた。 「おつかれさまです。」 可憐な声が、聴こえる。 私

          廓を通って 前編

          生きましょう 後編

           玄さんは倒れてから入院するまでの記憶がほとんどなかった。  激しい罵倒も軽い暴力も、平謝りに謝ってくれ、あなたは素晴らしい看護師だ、と褒め称えた。  おしっこが出なくなるというのは、なんとも恐ろしいことである。  私は玄さんに数日間はおしっこの管の管理などの指導をし、また在宅生活を継続するために、近医への受診と訪問看護サービスの利用に繋いだ。  玄さんは高学歴で某大企業勤務を経て起業した経緯があり、理解力が高く、指導すれば行動変容を起こせる十分な能力を持っていた。  

          生きましょう 後編

          生きましょう 中編

           病院でも「殺してくれぇ!!」節は続き、検査を拒否して「役立たずの看護師めぇ!」と私や病院スタッフを罵り続けた。  あー、このままじゃ、今日は何時になるか分からない…子供の晩ごはんは朝に作ったから心配ないけど…。2時間の罵声の中で、ふとオカンの自分が呟く。  騒ぐこの老人から医療処置などの同意を得られないため、私たち2人は救急の別室に放置された。  「殺してくれ」  「役立たずの看護師め」  は続く。  なんだか段々と腹が立ってきた。  拒否や騒動には慣れっこだが、役立

          生きましょう 中編

          生きましょう 前編

           「殺してくれぇ!!!」そう大声で叫び続けるお隣さんを精神病院へぶっ込んでください!!とセンターの電話が鳴った。  ディープな案件がやってきた。  地域担当の私が住所地の長屋へ駆けつけた。  三畳一間の部屋の勝手口は開け放しで、中を覗くとパンツ一丁の白髪の男性が倒れている。    長屋の住人が数名出てきて「とにかく昨夜からうるさくて仕方ない。頭がどうにかなってるから病院へ運んでくれ。」と騒いでいる。  「こんにちは。看護師がご容態を診に来ました。入っていいですか。」  実

          生きましょう 前編

          忘れんぼ姫の花道 後編

           花江さんなら、今どきの考え方をスマートに取り入れることができるはず、と。すると「まぁ、後輩に頼まれたら仕方ないわね。ふふふ。」といたずらっ子のように笑った。  そしてこの日はれて、介護保険新規申請にも、また暫定サービス利用にも、同意を得ることができた。  介護保険は申請した日からサービスの利用を開始することができるが、認定結果が出るまでに約2か月程度はかかると考えておいたほうがいいため、結果が出るまではあくまでも暫定的な期間となる。  暫定的な期間に利用したサービスの単位

          忘れんぼ姫の花道 後編

          忘れんぼ姫の花道 中編

           お会いするたび、花が咲くように楽しくお話する花江さん。でも「寝たきりでもないのに、介護は受けません。もの忘れもないのに、専門病院へは行きません。」ときっぱりとおっしゃる。  話好きで人の受け入れは良好だが、介護という言葉を嫌がり、介護保険新規申請に至るまで数か月を要した。  その間は、主治医へ訪問時の様子を伝え、主治医からも認知症専門医への受診や、介護サービス利用の提案をして頂いたが、頑として「1人で何でもできる」の一点張りであった。  高齢者の総合相談窓口である、地域包

          忘れんぼ姫の花道 中編

          忘れんぼ姫の花道 前編

           「薬の飲み忘れが続いていて、受診への慣れた道も迷うようになってきた。」と、週1回在宅訪問して服薬管理を行っている薬剤師から電話が入った。  かかりつけ内科医院の階下にある薬局が、主治医からの指示で医療保険制度のもと、薬剤師訪問サービスを提供している。  薬剤師は薬局や訪問先の居宅で、ご本人の様子の変化を観察しており、認知症の疑いが持たれるケースと判断した場合は、ご本人の同意を得た上でオレンジチームにこうして相談を持ちかけてくれる。  オレンジチームは認知症の総合相談窓口

          忘れんぼ姫の花道 前編