注射がコワイ病
私は注射が苦手です。
痛みが、とかではなく、存在に慄きます。
テレビのニュースやワイドショーで、コロナの予防接種の注射をされる瞬間がうつされるだけで、体の至る所がブルッちゃいます、特に左首筋と膝の裏側が。めっちゃ特定的ですが、これには理由があります。
まず左の首筋。これは、幼い頃にNHKで観た、織田信長の最期の瞬間を再現したVTRのせい。大河かなんかでやってたやつ。その番組では織田信長は、炎の中、左首筋を切って自刃したんですね。…もう、血しぶきが幼心にも余りに恐ろしくて。ブシャアーなってるのに織田信長が目をひん剥いて最期のセリフを言って、炎に消えていっちゃって。え、なんで首?首ってなんかあるの?って思ってたんです。そうして成長過程で首筋に太い血管があるのを知っていって、あーなるほどそれでか、って納得してから段々、痛いこととか血が出る類のことを想像したり見た時は、首がゾクゾクして、自然と左首筋を手で隠すようになりました。さわれもしないのでふれないで、肩に手を立てるようにして隠します。
これが左首筋のわけです。
膝の裏側は、幼稚園の頃にガングリオンが出来てしまって、2回ほど凄く大きい(恐怖により余計大きく感じたのかもしれないですが)注射器で、中の溜まった水を抜かれまして。もーー痛かったです…。先生が「ゆっくり10数えたら終わるからねー、はい、いーち」って言うので、必死に一緒にゆっくり数えたら、じゅーう、じゅーいーち?、じゅー…12ーーーってどゆこと!!って涙ながらに訴えました。10では終われなかったらしい。許すまじ。
手術しないともう無理ですと言われていましたが、なんかいつの間にか消滅したので歓喜しました。良かった良かった。
良かったんですが。やはり首筋と同じことが起きるようになって、ゾクゾクして力が入らなくなるんですね。足が立たないというか。膝の裏側は触れないし、触られたくない場所NO.1です。
中学生の頃、膝カックンが流行ったんですが、私も例に漏れず被害者になる時はままありました。不意打ちで膝カックンされると、もう立ち上がれない。ヘナヘナとしゃがみ込んで、「マジ覚えとけよ!!」みたいなことをキャンキャン叫ぶのみでした。お口が悪い。
…みんな面白がって加害者が増えました。もう悲劇でしかない。いや、傍から見たら喜劇にも見えたかな…悲しみのねずみ算式。
そして、報復しようにも私は背が低く、大抵どの標的の膝裏を狙っても届かず膝カックンが出来ず、不発に終わるという哀しき運命なのでした。
その後、入院して毎日点滴なんて日々もあり、点滴が漏れるのにも拘わらず歩き回ったりするもんだから何回も刺し直しされるのも平気なくらいにはなったりしたんですが、最近はそんな慣れとも大分サヨウナラをしたのがよかったのか悪かったのか。
注射コワイ病再発です。コワイというか、あの針を刺す瞬間がまずもう嫌です。あと、刺したあと抜くまでじっとしておかなきゃいけないのに、体が勝手にガタガタ動き出す時が稀にあって、採血とか腕曲げたらこう、中で変なとこ刺さるじゃないですか、多分。いやわからんけど。まあそんな感じでガタガタなってパニックになりかけたことが何回かありまして。こっちもパニックですが、採血してる看護師さんもパニックになりかけてましたね。え、これどうやったら止まる??みたいな顔してました、ほんとすいません、悪気はなかった。今後どうすれば良いかはわからないですが。それも怖さを助長させる原因です。多分またガタガタなっちゃう、やだコワイ。ここまで書いて、私もしかしてパニック障害的な何か?とかって可能性に行き当たりましたね…今度病院で相談してみるか…。
あとはテレビで血ブシャア案件も駄目です。首から血ブシャアはほんと放送禁止にしたらいいと思う。
そんなこと言って、ピアスとか色んな所にあけまくってたんですけど、言い訳させて貰うと、それは多分ちょっと狂ってたからなので。今はある程度正常…と思う…なので注射コワイ病に…あれ、これ正常か?
正常とは。
とにかく、注射ブスーー刺してる映像しんどい。トラウマ悪化の一途を辿ってますね。良くなる気がしない。
おうちで縮み上がってギャーーーって叫んでいる日々を送っています。ある意味とても平和。
注射こわいよねっていうはなしです。(本当?)