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(感想)百万石演劇大合戦2024決勝

(以下、筆者Xより転記)

百万石演劇大合戦2024決勝公演鑑賞。11/3に予選A、Bを鑑賞した。予選Aグループ代表は劇団fireworks『風が強く吹いている』。予選Bグループ代表はNiiRU『心臓の音が聞こえるか』。最多得票を獲得したのは劇団fireworks。以下、二度目の鑑賞をしての感想をつなげる。

劇団fireworks『風が強く吹いている』。予選の時とは反対向きから見た。だからか、今回は横沢(妹)の頑張りと、姉が好きだけど同時に姉がうらやましい気持ちが、より伝わってきたような気がした。

劇団fireworks『風が強く吹いている』舞台の作りについて書きそびれていたが、真ん中に黒い正方形の舞台があり、四方を客席が囲んでいる形になる。fireworksはこの形も、小道具をこまめに移動させつつ、うまく使っていたと思う。

劇団fireworks『風が強く吹いている』皆で揃って発声する(どこをオリジナルとするのかはわからないが)定番の手法と、台詞っぽくない自然さのある発声とが混ざっていて、その使い分けで緩急や強弱が付けられていると感じた。あと、オリジナルの音楽があるのは強い。

NiiRU『心臓の音が聞こえるか』予選の際の感想に「ドキュメンタリーっぽいほうが私的には好みだったかも」と書いたが、それではちょっと違うのだなと気付いた。彼らの背景を説明する人物は「いってらっしゃい」と言って俳優達を送りだすのだ。それから先は彼らに任せる。彼らならできるから、だろう。

NiiRU『心臓の音が聞こえるか』大まかに流れがわかっているので、主人公のつらさに前回よりは側に行けたように思う。言いたいことを言えたのに「最悪」だってこと、私にはいまだによくある。最悪な時に、ちょっと違う視点から「そうでもないよ」と言ってもらえると、少し楽になれる。

NiiRU『心臓の音が聞こえるか』表現は誰のためにあるのかといえば、誰かのためであると同時に自分のためでもあると思う。自分を表現したのにそれが誰かのためになったり、逆もある。NiiRUの演劇はそんなふうにつくられているのだと感じた。

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