雨に惹かれる



雨が降ってきました。
傘は持っていません。

家ではなかなか集中が続かないので、近所で諸々の作業をしようと思い軽い気持ちで家を出ました。今日、このあと雨が降るか降らないか、しっかりと確認をするタイプなのに。今日はしなかった。

いや、一応少しは頭をよぎったけれど、まぁ少しくらいの雨なら着ているパーカーのフードをかぶって帰ればいいかと。

窓側がお気に入りで、いつもそこで作業をします。
本を読み曲を聴き歌詞を読みネットで調べ物をして最近の出来事や感情をひたすらメモに取って。
文字の大量摂取。


そんなことをしていたら、イヤホン越しに雷の音が聞こえてきました。
閉まっているブラインドを勝手ながら開けさせてもらうと、外は大雨。


薄いガラス窓一枚だけを挟んだ外の世界では
地面に勢いよく落ちる雨がこれでもかと強く弾き返されていて。
油をひいたフライパンに勢いよく水を落とした時のような跳ね具合。
バチバチと音を立てている。ザーザーじゃなくバチバチ。
間違えて洗濯物を干していたとしたら絶望的な雨。
干していないからなんとも思わない雨。
逆に傘とかもういいわ、とさえ思わしてくる雨。
頭上しか守れていないぞってレベルで全身濡れる雨。



そんな景色をじっと眺めることもなかなかないので少し楽しませてもらった。ブラインドは全開にするのではなく、少し覗ける程度だけ開けて。

それと同時に、イヤホンから流れてくるクラシック
「きらきら星変奏曲」
を聴いていたら、なんだか長いなこの曲、と。
さっきから長いこときらきら星だぞ。
演奏時間を見てみると12分弱あることを知りました。


そこから数時間後。

一度閉めたブラインドから外を少し覗いてみました。
雨は弱まったようです。
日も暮れて、青い世界です。
真っ暗になる前のあの世界が青い時間。
なんなのでしょう。







今日はきっと、夜が長い。

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