今を大切にする心
いつの頃からだろう。
私は「今」に価値を置くようになった。
それまでの私は、未来のことを見据え、せかせかと過ごしていた。まさに「将来のために今を生きる」という言葉がピッタリと当てはまるほどだった。
当時の私は、今という時間が未来の自分のために存在しているかのように感じていた。
だからこそ、今大切にすべきことや、今の環境というものを少し疎かにしてしまっていたのかもしれない。
未来への不安
将来のために今を生きている時の私は、常に不安な気持ちでいっぱいだった。
起こりもしない状況を想定しては、それに備え、対策を練る。
失敗を恐れては、その失敗を回避するための方法を探る。
そんな私は、今日という日を、ありもしない未来に捧げていた。
それは、いつまでも心が休まることのない日々だった。
きっと、今の頑張りは未来の私のためとなると信じ「未来のため・・・未来のため・・・未来ため・・・」と、いつ終わるのかわからない未来のためばかりを見据えて生きていた。
でも、未来なんて永遠に続くのだ。
私がこの世からいなくなるまで
ずっと未知なる未来は存在し続ける。
未来への不安が見えなくするもの
私の未来に対する漠然とした不安は、本来大切にすべき「平穏で普通な日々」を霞ませてしまっていた気がする。
その平凡で普通な日々とは、家族との時間であり、自分の健康であり、季節の変化を感じるゆとりである。
そんな平凡な毎日こそが、何よりも幸せであるということを私は気付けなくなっていた。
未来のために、今、もっと頑張らなければいけない
未来のために、今、私は最大限知識を増やさなければいけない
そんなことを考えれば考えるほど、少し心を休め、周りを見渡す時間のゆとりを持つことは未来への道を閉ざしてしまうと思い込んでいた。
今を大切にする心
未来とは、今の連続の先の結果である。
そして、未来における今は、きっと過去になっている。
こうやって、時間はつながっているのだ。
今「当たり前」のように送れている平和な日々は、実は脆くて儚い。
そんなことを、私たちは意識できているのだろうか。
今の幸せを丁寧扱わなければ、いつだってその幸せは崩れてしまうのだ。
その当たり前の基盤が崩れてしまった未来で後悔しても遅い。
つまり、今を大切にするということは、結局、未来につながる土台を丁寧に築いていることに等しいのだと感じる。
健康であり続けること、家族を大切にして感謝をすること。
今自分がやるべきことを一生懸命に全うすること。
そして、自分の気持ちと対話をして、今の自分を大切にすること。
そんな小さなことの積み重ねが、いずれ大きなことに挑戦しようと思う時、すごく大きなエネルギーとして、自分を支えてくれる土台となることは間違いない。
だからこそ、未来のために生きるのではなく、今を一生懸命に生きればいいのではないかと私は考えるのだ。
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