『ドクタースランプ』アラレじゃないよ
『ドクタースランプ』というドラマが面白いよ。と、韓ドラの師匠に教えてもらった。
名前からしてアラレちゃんの顔しか出てこなかったが、ヒロインはあのパク・シネちゃんだった。
①題名通りドクターがスランプに陥いるおはなし
題名から連想した博士やアラレちゃんを置いておけば、
これまた題名通りの内容で、
2人の医者がスランプに陥いるおはなし。
同じ高校でソウル大学医学部を目指して頑張るふたりは、ライバル同士。
お互いを強く意識してどちらも譲らない。
ヨ・ジョンウ(パク・ヒョンシク)はソウル大学医学部に見事合格してエリートコースを歩み、卒業後は敏腕有名美容外科医として人気を博す。
しかしそんな彼がある医療事故をきっかけに転落人生が始まる。
一方、ナム・ハヌル(パク・シネ)は庶民的な一般家庭で育ち、高校の時に父親を失った苦労人だ。
2流の医学部にしか入れなかったものの、優秀な麻酔科医になり勤務医として働いていた。
しかしコミュニケーション下手な彼女は仲間や先輩医師からの反感をかい、居場所を失った挙句病いに苦しむように。
②PTSDとうつ病
ジョンウは医療事故のトラウマからPTSDを患う。
何度も夢に手術中の事故の場面が出てきてはうなされて飛び起きる。
現場に復帰するもののメスを持てば、事故を思い出して手が震えてメスを落とす。
一方、うつ病と診断されたハヌル は、エリート街道を歩んできた自分が心の病で働けずにいることへの後ろめたさで焦って空回りしてしまう。
そんな2人がなんとかお互いを支え合い、これまで勉強一筋で知らなかった世界を楽しみながら、病気を克服していく。
周りの家族や友人の助けもあって困難を乗り越えていく。
③ヒロインのパク・シネ
2021年に俳優のチェ・テジュンと結婚。
出産後復帰した待望の新作が本作となる。
パク・シネと言えば『美男ですね』『相続者たち』『ピノキオ』と、
大ヒット作でヒロインをつとめ、(いや、彼女が出ると大ヒットする。)彼女の演技にグイグイとドラマに引き込まれていく。
作品に恵まれていたこともあるが、作品と共に年月をかけて大きく成長した女優さんだ。
結婚、出産を通じてより一層、慈悲深い眼差しで見る者を引き込む。
現在34歳の彼女だが、女子高校生の役も違和感なく見ていられるのが不思議でしょうがない。
④パク・ヒョンシク
ダブル主演のパク・ヒョンシク。
彼の名前を本作で知ったのだが、
実はこの人、私が見た好きなドラマにことごとく出演していることがわかった。
まずは大好きな『花郎』の王役だった。
『相続者たち』『彼女はきれいだった』などなど。
これはどういうことか?
キャラが際立たない名脇役だったからなのだろうか?
しかし本作でその愛すべきキャラクターで存在感を放っていたので、次作からは主演を演じていく俳優さんになるだろう。
パク・ヒョンシク32歳。
アイドルからの俳優組で、兵役も完了している彼は今後の注目株だ。
⑤サブの恋バナ
韓ドラには必ずと言って良いほど、主演の2人の恋模様と並行して、その友人や同僚の恋愛模様も描かれる。
私はどうもこのサブの恋バナが苦手で応援できない。
しかし今回はハヌルの親友イ・ホンランとジョンウの先輩ピン・テヨンとの恋愛は応援しながら見守ることができた。
それは2人のキャラクターが現実にありがちな3枚目に徹していたことと、2人とも安心感ある美男美女だったこともポイントが高かった。
恋愛系医療ドラマの枠に収まらず、汚職事件も絡んだ医療の闇を暴いた見ごたえあるドラマだった。
何より最後まで主演の2人の魅力的なキャラクターから目が離せないところが、このドラマの魅力だろう。