広島焼き
皆さんは広島焼きですか、関西焼きですか？
私の大学時代は兵庫県西宮市にいたもので、粉もんといえば関西焼きが主流でした。
ですが現在でも、どうしても広島焼きなのです。
それは前妻の影響が多大なのですね。彼女は、独身時代にマツダ車の販売をしていたので、同地に度々出張していました。その事情で、家焼きでは広島焼きでございました。
長崎でもちょくちょく、広島焼きを標榜している店舗がありまして。
よくふたりでチェックして回りましたが。
ここには広島のソウルはないね、なんて彼女は辛辣に評していました。
そこで本場の味に触れたくて初訪問。
驚いたのは、現地で食べると本当に旨い。
この見た目がほとんど変わらないのに、店によって個性があるのが物凄い。滞在中の夕食は全て広島焼きでしたね。
おかげで要求が高くなってしまって。
なかなかお眼鏡に叶うお店が見つからない。一軒だけあった及第点のお店は、火事になって閉じてしまいました。店主は広島出身で、ソウルのあるお店だったのに。
この建物を見ると、被爆時の灼熱と暴風を想起します。
想像よりも小振りな建物でしたが、河畔に屹立する姿は雄弁なものでした。歴史遺構として保存し続けて欲しいものです。
長崎市で5年ほど前に、広島焼きのお店が出来ました。
広島出身のご主人と、大分出身の奥様とで。
広島焼きと、中津唐揚げを売り物にしている、『福丸』です。ここはもうずっと通い詰めていました。
半年おきに離島から長崎に帰省していますが、必ず立ち寄ります。むしろこの一枚を食べるために、普段はお好み焼きを絶っているくらい。
そしてこの念願の一枚を頼みます。
「ねぎ焼き、一枚ね」
具材も豊富だし、大量のねぎをかけて、最後はバーナーで焙ってくれる。その一幕はドラマのようです。
見ててワクワクしますね。
