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ハロー!ジャパニーズメタル その6

アースシェイカー(EARTHSHAKER)は関西出身のハードロックバンド。1980年代はじめより活動を開始し、90年代はじめにバンド解散したものの、90年代後半に再結成し現在も活動中。

「ドライブ・ミー・クレイジー」(Drive Me Crazy)は「フュージティブ」(FUGITIVE)というアルバムに入っている1曲です。


至宝の一曲「ドライブ・ミー・クレイジー」

アースシェイカーはどんな音も美しくしか演奏が出来ないバンドです。

曲は突き抜けるようなスネアドラムの音の合図ではじまります。セッション開始という雰囲気にあわせて、ギターは「それじゃあ開放弦の音を効かせたロックンロールなリフで」とこたえます。

ボーカルが「待ってました」といろいろなシャウトとスキャットでメンバーに声をかける。ピッタリとハマるシンプルなビートをベースが差し出すと、あらためてボーカルがフィットするシャウトを決めて曲がはじまる。

アースシェイカーの曲だからボーカルが誰かわかってはいるものの、サビの部分に演奏がいたるとロックンロールのボーカル・ギター・ベース・ドラムの定番フレーズを使いつつも、すべてをシンプルに飲みこんで、カッコよくして美しく磨き上げるアースシェイカーのサウンドだね、という気持ちになります。

磨き上げるのはサビ部分のボーカルのオーバーダビング効果だけではないと思います。

ギターソロに入っても、私のスピーカーだけかもしれませんが、ソロの音よりロックンロールなリフの方が音が大きく聞こえます。

フレーズを美しく磨き上げで世界をねじ伏せる至宝の一曲。

ところで曲名の「ドライブ・ミー・クレイジー」(Drive Me Crazy)です。ジャパニーズメタルはこういう英語の使い方がけっこうあるでは?と思います。

44マグナムの曲「She’s So Crazy.Make Me Crazy」。英語文法講釈を語るつもりは無いのですが、ジャパニーズメタラーの作詞・作曲あるいは創作していた時代感覚として「動詞+Me+Crazy」という表現が腹落ちするものだったのでしょうか。

もうひとつ。アースシェイカーの「Drive Me Crazy」は歌詞を読むと、44マグナムの「She’s So Crazy.Make Me Crazy」とすこし世界が似ています。男女関係のやりとりがテーマです。

けれども、この世界にいる相手(異性)をアースシェイカーは「My Baby Honey」、44マグナムは「She」と捉えます。歌声からシェイカーは日本人の同級生・年下・年上の人、マグナムは異国情緒たっぷりな人が相手なのかな?と曲を聞くと感じます。(アルバムジャケットはともに欧米の女性がデザインで登場していますが、これはあまり関係がないかも)


アースシェイカー「ドライブ・ミー・クレイジー」1984年リリース、アルバム「フュージティブ」の一曲


ハロー!ジャパニーズメタル

シティポップが海外から注目されています。70年代後半から80年代の日本のポップス音楽です。特徴は都会的な雰囲気です。

同時代に流れた音楽にジャパニーズメタルがあります。特徴は世界を目指す音楽です。こちらだって起源はイギリス、アメリカで洋楽志向。ブルース、ロック、ハードロック、ヘビーメタルと様式起源は異なるけれども、同じように日本語に乗せるのに苦労している。ジャパニーズメタルの至宝の曲をどうぞ。

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