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ベートーヴェン生誕250年 その6 在宅勤務だよベートーヴェン

 コロナ禍にあって在宅勤務をする。仕事を始める切替が難しい。

 家を出て電車に乗りコンビニに立ち寄り、同僚に朝の挨拶、朝礼や引き継ぎ事項を聞いてから仕事にとりかかる。振り返ると儀式というかセットアップというか起動行事があった。
 在宅に起動活動が無い。これをどのようにもうけるのか。切替合図を音楽としてベートーヴェンの楽曲で行うとどうなるだろうか。恐らくこうなるのではと思います。

 作業中のBGMはいろいろあるようですが、開始がすくないのではとも思います。

パターン1  やる気がまあまあ十分な場合


 「ピアノ協奏曲第5番」から始める。通称「皇帝」と呼ばれる。皇帝はあだ名だから今の時代、状況に合わせて新しいそれがあっても良いのではと思います。「SHOW  TIME!」がふさわしい気がしますが。
 曲の出だしが有無を言わせない。「ジャーン」と目が覚めるサウンドで始まる。そうだ、仕事をしなきゃと思いつつ、やりたくないという気持ちが勝ってくると、いいタイミングで2度目の「ジャーン」が流れて背中を叩かれる。

 「よし、そうだ」と思っていると軽快な弦楽器が奏でるメロディが続くからそれに合わせて仕事を始める。

パターン2 やる気が不十分な場合


 「ピアノソナタ第21番」。通称「ワルトシュタイン」から始める。
 曲の出だしは「モソモソ、モソモソ」と始まる。短くリズミックな音が行ったり来たりする。「あーやらないと」という後ろ向きの迷う気持ちがモソモソとよく合う。

 そうこうしているうちに「バーン」と鍵盤を叩きつける音が聞こえる。ここで「よしやろう」と気持ちを変えて仕事を始める。「モソモソ」音の後に続く軽快な響きをステップにして気持ちを合わせる。

パターン3 聞いてはいけない曲
 

 バイオリンソナタ第5番。通称「春」。
 曲の出だしは美しいバイオリンのメロディから始まる。思わずハミングしてしまいます。

 「ターリラリラリラー」、「テテテテーテ」と。なんて素晴らしいメロディなんだ、私もバイオリンが弾けたらなんて良いのだろうと感慨にふけっていると、ピアノに演奏が交代する。

 ピアノをこんな軽快に踊るように跳ねるように弾けたら人生が違っていたな、と。違う思いが去来する。

 バイオリン、ピアノどちらも演奏できれば、なんて豊かな人生を過ごせるのだろうと思いに耽りがちになり、仕事そっちのけになるため切替の曲にしない方が良いです。

ベートーヴェンよ、在宅で作曲していたんだから秘訣を教えてください

 在宅勤務は切替が難しい。ベートーヴェンの音楽を起点に切替を作るのであれば、メロディをハミングするよりもリズムを強調する曲の方がよいのではと思います。スムーズではないでしょうか。

 「やる」と「やりたくないな」の気持ちの揺れに合わせて音楽を合わせた方がスタートしやすいと思いますがいかがでしょうか。「やる、やる、やる」と自分に言い聞かせてやってもどこか違和感が出ます。

 気持ちの揺れを音楽のメロディではなく強弱のリズムに合わせると、少々ですがスムーズな切り替えができるような気がします。

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