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問題を解決していくコツは誰も教えてくれない

仕事をしていると、いろんな問題点が見えてくる。
うまく行っていないことや、なんだか余計な時間がかかってしまっていること。スキームが整理しきれていなくて、ごちゃごちゃになってしまっていること。そんなものが「問題」だ。

日々仕事をしていれば、それは誰もが気づくことができる。
何しろ自分がやっていることの障害になっていることだったり、目指している基準に到達していないことだから。
「ここがうまく行ってないよね」とか「これなんとかした方がいいよね」とか、「これ、たりてないよね」とか、そんな感じで、誰もが肌で感じることができるのが問題点だ。

普通に考えると、そういう「問題」は解決した方がいいに決まっている。これは当たり前のこと。何しろそれは障害だし、目標に対して未達の状態だからだ。

でも、これらの「問題」を解決しようとして実際に動く人は少ないし、なんだかその問題解決に取り組むことは「いやいや、それは僕の仕事じゃないんですよ」みたいな人が多い。

これは多分どこの企業でも同じなんだろうと思う。そうじゃない会社もあるとは思うけど、ほとんどの企業でこういったことが起こっているのだと思う。

それはなんでだろう?

僕の考えはこうだ。

「問題」がそこにあることは気づいているが、その「問題」を解決することができない人が多いからだ。
「問題」を解決するためには、その原因を突き止めなくてはならないし、原因を突き止めた後には、それを解決するためのアイデアを出し、それを実行しなければならない。

そもそも、すぐには解決できないことだからその「問題」はみんなから放置されてしまっていて、今もそこに居座っている。簡単に解決できることであれば、誰かがとっくに解決してくれていて、もうその問題は存在しなくなっていることだろう。

すぐに解決できない「問題」にはどのように取り組めばいいか。これには実は「コツ」があり、その「コツ」を知っている人の手にかかると、解決策は割とすぐに見つかったりする。そういう「コツ」を知っている人は、いろんな場面の「問題」をサラサラと解決し、その積み重ねで業績を認められて出世していく。多くの人はこの「コツ」を知らないのだ。

その「コツ」とは何か?

その「コツ」というのは、四つのステップがあり、それを順に行っていくことである。

①問題となっている事柄を分解する。
②分解した事柄を、影響度の順番に並べる。
③各事柄の一つ一つに対して、そのボトルネックになっていることを解消するためにやるべきことを検討する。
④影響度の高いものから順に、スケジュールを立てて取り組む。

これがステップだ。
(もちろん解釈はいくらでもあるが、僕の頭の中にあるステップはこういうものになっている)

実はこの中で最も厄介なのが①の分解だ。
どう分解していいかがわからないと何も始まらないのだが、この分解ができる人とできない人がいるのだ。
②以降は、ほとんどの人が出来る。(少し考えればできるということだ)
①が重要なのだと僕は思っている。

例えば水泳のクロールを例にとってみよう。
100メートルのクロールで、目標とするタイムになかなか到達できずに足踏みしている人がいるとする。(こんなことを書いているが、僕は泳ぎは全く得意ではない)
あと1秒タイムを縮めたいのに、それができない。これが「問題」だ。

ほら、「問題」は誰もが気づくでしょ?

この「問題」を解決するためには、まずは分解しなくてはいけない。
①の分解だ。

クロールのタイムを縮めるためには、いくつかの要素がある。
1:手のかき方
2:バタ足
3:水中での姿勢
4:息継ぎ
だいたいこんな感じだ。(水泳をよくわかっていないから、もしかしたら的外れかもしれないけど…)
この分解が、実は肝になる。

この四つの中で、タイムを縮めるのに重要だと思われる順に、順番をつける。これが②だ。

そして③は、それぞれの項目で何をすればタイムを縮められるかを考える。
例えば、手のかき方を強化するためには、筋トレが必要だとか、フォームの修正が必要だとか、そういうことだ。

それぞれの項目でやるべきことが決まったら、優先順位の高い項目から「やるべきこと」をやっていけばいい。これが④だ。

「問題」を見つけることは誰にでもできる。クロールであと1秒タイムを縮められないというのが「問題」だ。
それを分解して、③のやるべきことを考える。この③が「課題」を形成する、課題化するということだ。

「あと1秒タイムを縮めよう」というのは、やるべきことではない。やるべきことは、それを分解して、改善するための対策だ。これを「課題化」という。

「分解」して「課題化」ができれば、あとは実行するだけだ。④で計画を立てればあとは単なるタスクになる。

こういうのが仕事のコツということになるのだと思うが、残念ながら会社の中でこんな風に説明してくれる人はいない。だから自分で気づいた人だけがそれをできるようになる。逆に気づかない人は、ずーっとその問題点を列挙するだけで終わる。誰もが気づく問題点を、得意げに語っているだけの人って結構多いものだと僕は思っている。

そういう仕事のコツ。きっと色々あると思う。


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