初めて映画「インクレディブル・ハルク」を観た。
はじめに
「インクレディブル」とは、「信じられない」という意味らしい。さっき知った。
そして「ハルク」とは、「不格好な大男」という意味(あるいは単純に大男?)らしい。これもさっき知った。
つまり「インクレディブル・ハルク」とは、繋げると「信じられないくらい不格好な大男」という意味なのだろう。確かにキービジュアルはそんな感じだ。
ちなみに「インクレディブル・ハルク」を観るまでの私の中の「No.1ハルク」と言うとトータルテンボス大村の息子の「大村晴空(はるく)」君だ。
名前のイメージとは異なり少し小柄で非常に歌が上手く、中学生の頃から父親に飯を食わせている。信じられない……!
いやそんな話はどうでもいい。映画「インクレディブル・ハルク」の話をしましょう。
すっごい地味な始まり方!
この映画はブルースという研究者が主人公だ。ある時、自分を被検体にした実験が行われ、しかし失敗。そうしてブルースはやんごとなき緑色の大男「ハルク」へと変身する身体になってしまった。
軍はこの力を兵器に利用しようと企むが、ブルースも流石にそんな事お見通しなので、ブラジルへ逃亡しジュース工場でひっそりと暮らしていた。
工場長らしき人から「キミ賢いねえ!半年だけど正社員になる?」とか凄いイイ感じに気に入られるくらい頑張って働いていたのだが、自分の血が誤ってジュースに混入してしまったらしく、それを飲んだ男性が死亡・政府に居場所がバレてしまうのだ。調べたらこの死んだ男性はマーベルの生みの親?らしい。「アイアンマン」で社長に「よっ、色男!」って言われた人だと思う。多分。カメオ出演ってやつ。
話を元に戻そう。
ブラジルの家に政府の軍が突撃してくる。頑張って働いてた頃は「ミスター・ブルー」なる人と連絡を取り合い、ハルク体質を治療しようと頑張ってるみたいだったのだがそれもおじゃん。ブラジルのスラム街特有のFPSのクソマップみたいな地形を生かしたパルクール合戦が始まる!
逃げるブルース、追う兵士。人間vs人間だ。あれ?ハルクは?
正直言って「アイアンマン」見た後だと主人公側が逃げてばっかりだからすっごい地味!でもこのシーンは視聴者にストレスを与えるのが目的だったのだろう。最終的に追い詰められた瞬間、ブルースの心拍数が最大まで上昇し、信じられないくらい不格好な大男――そう、「ハルク」へと変身するのだ!!!どうやら心拍数が上がるとブルースは「ハルク」になってしまうようだ。
その後は次々と兵士を吹き飛ばし、包囲網を搔い潜る。私はちょっとしたカタルシスを感じつつ、ブルースはヒッチハイクでブラジルから逃げ出すのであった。
まあでも……その……結構地味だな!「アイアンマン」ほど意外な能力みたいなのがなくて、「力こそパワー!」みたいな戦い方だから殴る蹴るの暴行によるアクションに限界を感じてしまう。でも中盤とか終盤はもっと良くなるだろう。多分。
元恋人との再会
ブルースは頑張ってアメリカに帰国していた。すごっ。
そして旧知の知り合いの店で働きつつ警察にピザ賄賂を渡したり色々してたら元恋人のベティと再会してしまう。
ベティにはもう既に精神科医の恋人が居たのだが、ブルースの姿を見るや否や追い始める。逃げるブルースだったがベティに追い付かれ、その後抱き合ってキス。精神科医の人かわいそ……。
その後はベティに事情を説明し、家に置いてもらったり逃げるための金を用意してもらっていた。若干ヒモ気味である。
そして逃げる当日。いかにも「今から兵器使って戦いますよ」的な馬鹿デカい広場でブルースとベティは別れの挨拶をする。我々視聴者のお望み通りスナイパーやら兵士やら戦車やらがやってきて、ブルースを包囲し始める。どうやら精神科医が寝取られた腹いせで通報したようだ。
逃げるブルース、追う兵士。また人間vs人間かよ!
しかしこの人間パートはそんなに長くなく、ブルースは渡り廊下の両サイドから兵士に完全包囲されてしまう。きた!絶対ハルクになるやつじゃん!
「ブルース~!!」とベティが叫ぶ。ベティのパパであるロス将軍はそのまま部下にベティを抑えるように指示。それを見たハルクの心拍数が頂点に達する!ウオオオオオ!!!!
ここから先の戦闘シーンは死ぬほどカッコよかった。
ドラクエのシールドオーガみたいな感じで戦車の破片を持って戦うハルク。
時に投げつけたり、防御に使ったり叩きつけたり。一切の攻撃がハルクには通用しないので、もう本当に気持ちが良いくらいスカッとする戦闘シーンだった。そうそうこれこれ!待ってました!
その後は「スーパーソルジャー計画」の実験でめちゃくちゃ強くなったらしいブロンスキーという兵士を蹴り一発で吹き飛ばして全身の骨を砕いたり、ベティをサラッと誘拐して洞窟で一晩過ごしていた。
翌日、ロス将軍と精神科医の人が話している。
「あ、これは恋人を寝取られた恨みに何かしらの実験に協力する流れだな……」とか思ってたんですが全然そんなことなく、ベティを守るハルクを見て、恋人を寝取られたにもかかわらずベティとブルースを庇う行動を取る。マジでめっちゃ良い奴じゃん!
そうか!さてはコイツが「ミスター・ブルー」だな!?
今から会いに行って、「貴方がミスター・ブルー!?」みたいな展開になる!そういうことなんだろう!?(結論から言うと全然違いました!)
ミスター・ブルーの元へ
軍から逃げた後、ベティとブルースは「ミスター・ブルー」の元へ行こうと考えていた。
道中のモーテルで良い感じになっておっぱじめようとするのだが、「心拍数が上がってダメだ……」とか言い出してキャンセル!ハルクになる心拍数って200だろ!?男子中学生かお前は!!!
なんやかんやありつつ「ミスター・ブルー」と出会う。こいつはもう見るからにヤバい奴だった。話し方がもうヤバいオタク。洋画でこういう喋り方の奴がまともだったことはない。ハルク体質を治療してもらうものの、「成功してるか失敗してるかわからない」とか言い出す始末。
更には研究室の奥に過去のやり取りで入手したブルースの血清を大量に所持しており、誰がどう見てもマッドサイエンティストだった。
「お前……これ今から焼却するからなお前!!!」とキレるブルース。そりゃそうだ。自身の力が兵器転用されるのを一番恐れているのに、こんな大量に保存されてたらたまったもんじゃない。
揉めるブルースとミスター・ブルー。しかしゴタゴタ言っているうちに軍に場所を特定されてしまう!
スナイパーに撃たれるブルース!そしてあの時蹴り飛ばして全身の骨をバキバキにしたブロンスキーが復讐しに来る!二階堂浩平かお前は!
連行されるブルースとベティ。しかしブロンスキーはこれだけでは飽き足らない。更なる力を求め、ミスター・ブルーの保存していた血清を使用する!
こうして「強化ハルク」となったブロンスキーは民間人に大迷惑をかけはじめる!
ハルクvs強化ハルク
「アイアンマン」の時もそうだった。もしかしてマーベルは「主人公vs強化版主人公」みたいなのが好きなのかな?
暴れ回る強化ハルクに対し、ブルースは立ち向かう事を決意。ヘリから飛び降りて無理矢理心拍数を上げ、ハルクへと変身する!そんなのアリかよ。
ハルクと強化ハルクが道路を走り壁を登りビルを飛び回る!大迫力のバトルシーンだ!そしてそんなバトルの横からヘリで機関銃掃射するロス将軍!
馬鹿野郎!!物投げられて撃ち落されたら終わりだぞ!!やめろ!!!娘のベティ乗ってんだろうが!!!!やめろって!!!!!
だが強化ハルクは馬鹿だった!貯水タンクを引きちぎって投げつけるとかそういう事は一切せず、バレーボールのスマッシュが如くジャンプでヘリを叩き落そうとする!
案の定ハルクに止められる!ヘリがゆっくりと降下し、墜落する!中の兵士が血塗れで倒れてる中、何故かちょっと血を流した程度で無事のベティとロス将軍!この親子、無敵すぎる!!!
そしてハルクと強化ハルクの最終決戦が始まるのだが、ハルクはやはり強化ハルクに力負けしてしまう!しかしベティを思う力があってなのか、逆転!武器を持った強化ハルクの足元を叩き割り、地割れに落下させ叩きのめす!
その際の掛け声はというと……「ハルク……スマッシュ!」
えぇ!?必殺技!?叫ぶの!?嘘でしょ……!?
調べたらこれはどうやら原作ファンへのサービスらしい。なるほどな。検索サジェストに「ハルクスマッシュ ダサい」って出てきたのは一切無視しよう。
「アベンジャーズ」の「序章」
強化ハルクを倒したブルースはベティの前から姿を消し、また隠居生活を行っていた。
最後は瞑想でハルクの力をコントロール出来るようになったっぽい描写がされて終わり……と思いきや、ここで次回作の伏線が張られる。
数日後、ロス将軍の元に社長――つまり、「アイアンマン」のトニー・スタークが訪れる。
そして一言、「我々はチームを編成中だ」と言い、エンドロールへ突入する。
ワクワクするじゃねえか!おい!
正直「アイアンマン」の方が色々と好きだったけど、この映画「インクレディブル・ハルク」は「アベンジャーズ」シリーズの立ち上がりとしてめちゃくちゃいい序章であり助走となっているのではないだろうか。(上手いこと言いました)
これを書いてる今も正直「アイアンマン2」を観たくて仕方がない。
食わず嫌いしていた「アベンジャーズ」シリーズ、まさかこんなにもワクワクするものだったとは……途方もないものだと思っていたが、これは完走する日もそう遠くはないのではないだろうか。
それで、何作品あるんでしたっけ?
え?……20作品以上?信じられない……。
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