低体温の改善の仕方【漢方的セルフケア】
前回に引き続き、Podcast番組に届いたリスナーさんからのご質問にお答えする形で『体温って高いほうが良いの?低体温の改善の仕方』というテーマでお届けしております。
前回は平熱が35.5℃の人と36.5℃の人との違い、低体温の人は色々と損をしている、ということをお届けしました。
リスナーさんからの質問は『体温が高いほうが美容にも健康にも良いのでしょうか?』という質問だったので、回答だけでしたら、前回のnoteでも十分だったのですが、せっかくなので低体温の改善法、体温をしっかり維持するための養生法もお伝えしたいと思い、前回に続き体温をテーマにお届けしたいと思います。
※前回のnoteはこちらから
☆冷え性と低体温って違うの?
ところで、今回のテーマ『低体温』
よく勘違いされるのが「冷え性」です。
体温が低い=冷え性
という方程式自体は基本間違ってないのです。
実際冷え性と低体温は密接に関わっていますが、実はメカニズムは異なります。
◎低体温症:代謝によって発生する熱(熱産生)とカラダから逃げていく熱(熱放散)のバランスがとれず、体全体の温度が低くなること
◎冷え性:体内の熱を逃がさないようにしようとする一種の生体防御反応で、手足などが冷えること。
要するに熱を作ることが出来ない状態と(熱産生の低下)
熱を運搬することが出来ない状態(熱運搬の低下)
この違いです。
体温が高くても冷え性がいるのはそのせいです。
体温が高くて冷え性の方は、熱というカラダを温める救援物質は作れても、それを必要なところに運べない状態。
逆に低体温の方は、熱を産生することができないので、運ぶものがない、という風に言えると思います。
そのため、低体温症の方は指先やつま先などの血液が十分に行き渡らず、冷えてしもやけができたり、靴下をはかないと眠れないといった冷え性の不快な症状に悩まされる方が多いのです。
☆女性に低体温や冷え性が多い理由
冷え性も低体温も女性の方に多いイメージがあると思います。その理由は代謝による熱産生の約6割が筋肉運動で行われていることと関係が深いと思います。
女性の方は男性に比べると筋肉がつきにくく、熱産生をしにくい体質言えるかもしれません。
また、月経周期の関係で、自律神経のバランスを崩しやすかったり、血液量が少なくなったりして冷えやすい環境を作ってしまうと言われています。
中医学では「女子は血を持って本となす」
という言葉があるぐらい、女性のカラダは血流が密接な関係が男性に比べると強いので、血行不良になりやすく月経などの生理現象で体温も影響を受けやすいのだと思います。
☆低体温の理由
低体温にならないためには原因を知る必要があります。
低体温の原因は様々です。
運動不足や極端なダイエットによる筋肉の減少
甲状腺ホルモンの減少
これらの原因によりカラダで作られる熱量(熱生産)が減少したり、ストレスや老化などによって自律神経が乱れたり、血管の収縮が上手く働かないと熱放散(カラダからでていく熱)とのバランスが取れずに低体温になりやすいと言われています。
☆低体温の改善法
低体温を少しでも改善していく方法を最後にご紹介しましょう。
・運動
まずは運動が大切です。先程もお伝えしたように熱を体内で産生するためには筋肉が非常に重要です。
健康状態に合わせた運動を適切に行いましょう。
まずはウォーキングやラジオ体操などの軽めの運動からで良いのですが、カラダが運動になれてきたら強度をすこしづつあげていき、筋肉量を増やしましょう。
「筋トレ」というと機械を使ったトレーニングを想像されると思いますが、高いお金を払ってジムなどにいかなくても、ご自宅でスクワットや軽めの腹筋などをするだけでも効果はあります。
動画配信されているヨガを行うなどして、カラダの内側の筋肉(インナーマッスル)を鍛えましょう。
・入浴
ゆっくりとぬるめのお風呂に入ることは「深部体温」と言ってカラダの内側の体温をあげてくれます。
お肉を焼く時に弱火でじっくり焼くと中まで火が通るのと同じように、お風呂は熱々の高温浴でなく、ぬるめのお風呂にゆっくり入りましょう。カラダの芯が温まります。
・食養生〜タンパク質&温める食材をしっかり
運動のところでもお伝えしたように筋肉量が増えるとカラダの熱産生が高まるので、しっかりと筋肉の原料「タンパク質」を取りましょう。オススメはやはり鶏肉やマグロ、赤みの牛肉などです。
お肉などの話をすると「脂っこいので苦手」「太る」という風に言う方がいますが、そんなことはありません。
ササミの部位を使ったり、鶏の胸肉をつかったり、油を使用していないツナ缶を使ったりすれば、さっぱりと質の良いタンパク質を取ることが出来ます。
サラダチキンなどを活用するのは良いでしょう。
また、薬膳的にカラダを温める食材がおすすめです。ショウガ、にんにく、ニラなどカラダを温めてくれる食材とお肉などのアクセントとして上手に活用しましょう。
2回に渡り低体温について取り上げてみました。
繰り返しになりますが。人間は体温が上がることによりも下がることのほうが危険です。
人間死ぬときは冷たくなりますよね。
体温が上がっているときはまだ生きるチカラがあるサイン。生命力が低下すると体温を上げることができなくなってきます。
そうならないためにも日頃からまずは一般的な冷え性対策で良いので実践して、カラダを冷やさないようにしておきましょう。
自分で常にポカポカのカラダをしっかり作っておきましょう。
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