見出し画像

『気象病』天候変化で体調が悪くなる?その症状とは?【漢方的セルフケア】

※今回は無料記事となっております。

春になり暖かい日が増えてきましたが

『春の嵐』

『花冷え』

という言葉があるぐらい春という季節は天候や気候が非常に不安定な時期でもあります。

寒い冬から暑い夏に向けての過渡期で変化が激しい季節。

そんな季節の変わり目、天候や気温の変化が激しいこともあり『毎年春はなんとなく調子が悪い』という方が増えております。

特にここ数年は温暖化の影響で気象変化が激しく、春に限らず天気の変化で体調を崩す

『気象病』

が増えているような気がします。

今回から3回に渡り

『気象病』天候変化で体調が悪くなる原因とその対策【漢方的セルフケア】

#漢方的セルフケア

というテーマでお届けいたします。

【『天気や気圧変化で起こる頭痛に』という市販薬にはご注意を】

今回は天候変化や気圧変化で体調を崩してしまう

『気象病』

についてお届けしたいと思います。

冒頭でもお伝えしましたが、最近この『気象病』が非常に増えております。

その証拠に数年前から

『天気や気圧変化でおこる頭痛の薬』

というものが発売されて結構話題になっていました。

ちなみにその気象病の薬ですが、実はとある漢方薬に別の商品名をつけた物です。

【気象病向けに発売された薬の正体はとある漢方薬】

発売当時僕も『気象病専用の薬なんてあるのか?』と思って

どんな処方内容の薬なのかと調べてみると

なんと『五苓散』という漢方薬でした。

五苓散という漢方薬は非常に有名な処方ですが、むくみで太っているような方の利尿剤がわりに使われるなど、痩せ薬的にけっこう間違って使われやすい、注意が必要な漢方薬の1つです。

処方内容的には

チョレイとタクシャという生薬が

『利水作用』

と言ってカラダの余計な水を体外に排出しやすくしてくれます。

そしてブクリョウとビャクジュツという生薬が

『健脾利水』

といって胃腸を整えながら余計な水をこれまた体外に排出しやすくしてくれます。

実はこの『五苓散』という漢方薬、5つの構成生薬のうち4つは利水剤と言われるカラダの中に余計な水が溜まっているときに排出を促してくれる生薬なのです。

ちなみに利水剤以外の、残り一つの生薬はケイヒという生薬で、これはカラダを温めて流れを良くしてくれるものです。

漢方薬の特徴としては簡単にご説明すると、排尿を促しながら利水をするので、オシッコがしっかりでない状態で、カラダに水が停滞しているときに使用することが多い漢方薬なのです。

ちなみにアルコールを飲みすぎてカラダに水がたまっている状態の二日酔いなんかにもよく使います。

なので、五苓散という漢方薬を

『天候変化によっておこる頭痛専門薬』

として販売することに関しては多くの漢方の専門家は首をかしげると思います。

もちろん過度の水分摂取やカラダが冷えて尿がしっかり出ないなどの原因でカラダに余計な水分が溜まってしまっている

『水毒』

が原因であるととちゃんとわかっているのであれば抜群に気候変化による頭痛に効果があるとおもいますが

水毒でない原因で天候変化による頭痛が起こる方が飲んでも効果は多分ないでしょう。

なので『天候変化で頭痛する人』という病名で五苓散という漢方薬を決め打ちをする、病名で漢方薬を選んでしまうのは

ダイエットに防風通聖散

風邪には何でも葛根湯

というのと同じような漢方薬の注意したい使い方なのでぜひご注意ください。

漢方薬を間違った選び方で服用して、効果がなかったり、体調が悪くなったりして漢方を嫌いになってしまったり、せっかく漢方で不調が改善できた方のチャンスを逃してしまうのはとっても残念なので最初にお伝えさせていただきました。

五苓散で天候や気圧変化で起こる頭痛が軽減されることも事実です。決してそのような商品が悪いと言うわけでなく、漢方薬である以上、病名で選ばずに

『カラダをどうしたいか?』

『どうして天候変化で頭痛がおきるのか?』

で選ぶようにしましょう。

購入の際は必ず専門家に相談の上服用してください。

【なぜ天候で体調が悪化する?】

前置きで気象病の漢方薬についてかなり長めにお伝えしてしまいましたが、気象病と言うと最近はその薬が頭に浮かぶ方も結構多いと思い最初にお伝えさせていただきました。

さて皆さん。

雨の日はもちろん、風が強い日、曇りの日などに体調が悪くなる・・・・そんな経験ありませんか?

これがいわゆる『お天気病』とか『気象病』なんて言われる症状です。

『空気が乾燥してくると咳が出てしまう。』

『湿気が多い日は古傷がうずく』

など天候で体調変化が現れる方はかなりいらっしゃると思います。

なぜお天気が変わると多くの人が体の不調を訴えるのでしょうか?

気象病が起こる仕組みは次回お伝えしたいと思いますが、今回はそんな気象変化で僕らのカラダにどんな症状がおこるのか?見ていきましょう。

【雨が降ると古傷がうずくのはなぜ??】

僕たちの体は知らない間にお天気の影響を受けています。

気温はもちろん、気圧や湿度などの変化が僕たちのカラダに知らないうちに様々な影響を及ぼしているからです。

ちなみに天候変化で悪化したり、症状が強く出るものにはどんな症状があるか簡単にご紹介しましょう。

リウマチから頭痛、脳出血まで実に現れる症状は様々です。

代表的なものとして

古傷のいたみ

頭痛

関節リウマチ

神経痛

狭心症

血栓

尿路結石

気管支喘息

心筋梗塞

脳出血

風邪

胆石

急性虫垂炎

など命に関わるような大きな病気から、ちょっとした不調までかなりの病名が調べると上がってきます。

次回はこのような不調がなぜ起こるのか?

なぜ天候変化で様々な不調が起こるのか?

本題の気象病が起こる原因について深堀りして考えていきたいと思います。

◆お知らせ◆

☆季節の漢方的養生セミナー①〜春の漢方的養生セミナー開催のご案内☆

2022年3月の漢方オンラインセミナーのテーマは季節の変わり目、体調を崩す方が多い春の過ごし方

『春の漢方的養生法』

についてお話致します。

◇3月23日(水)20時〜21時30分 Zoomにてオンラインにて開催

(当日参加できない方もお申し込みいただければ動画配信にて視聴可能です)

◇参加費1000円(税込)

◆noteマガジンメンバーの方は無料でご参加いただけます。開催1週間ほど前にメンバー限定のnote記事にてご案内致します。

お申し込みはこちらか


☆漢方相談のご予約・養生茶オンラインストア・Podcas番組&You Tube番組・Twitter&Instagramなど各種リンクはこちらから

☆アーユルヴェーダアドバイザー・土井今日子さんとのコラボ番組
「キョーコとコータのあーゆる漢方Labo」
You Tubeにて最新エピソード「ペットが与えてくれる癒やし編」配信スタート!

ここから先は

0字
『毎日をできるだけ健康的に過ごしたい』 『自分にあった健康法を知りたい』 『薬膳や体質にあった食事のことが知りたい』 『ストレスのセルフケアをしたい』 そんなお悩みの解決になるような心とカラダの健康サポート情報を漢方と健康相談の専門家・国際中医専門員の早川コータが配信する有料のコラムが読み放題のマガジンです。 美容・メンタルケア・カラダのケア 幅広いテーマで皆さんの健康をサポートいたします。

【週刊誌1冊分の金額でオンライン漢方セミナー&有料記事が読み放題】 ☆オンライン漢方セミナーと有料記事がセットになったお得なマガジン☆ …

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?