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チャカを手に入れた
刑事に憧れていた。
特にはぐれ刑事純情派が大好きだった。
幼稚園から帰ってくると、ちょうど夕方の再放送をやっていたので毎回見ていた。
ストーリーの細かいところはよく分かっていなかったと思うが、安浦さんがカッコよくて憧れた。
火曜サスペンス劇場、土曜ワイド劇場などの2時間ドラマも好きだった。
毎日、新聞のテレビ欄を開いては、今日の2時間ドラマをチェックしていた。
小学生くらいになると、刑事ドラマを見ながら、CM中は推理小説を読み、いくつもの事件を掛け持ちすることもザラにあった。
おもちゃのピストルを買ってもらって、家でひとり、犯人のアジトに潜入ごっこや銃弾戦ごっこをしていた。
正義の味方になりきり、ひとりで見えない悪者と戦っていた。
軍手をはめて空き巣ごっこをした後に、次は鑑識として現場検証ごっこをするという自作自演に及んだこともあったが。
あんなに憧れた刑事の夢も、いつの間にか、動物園の飼育員さんに変わっていた。
殉職とかしたくないし、血も怖いから。
何より、婦人警官の帽子の形がダサくて嫌だった。
薄っぺらい夢は、ふとした気付きであっという間に消えた。
今となっては、性格的にも向いていなかったので早めに方向転換をして良かったと思う。
そんな私が、約10年ぶりにチャカを手にした。
拳銃型のライター。
家にあった100均チャッカマンが壊れたから、思いきって買ってみた。
おもちゃとは比べ物にならないくらいズシッと重たい。(ライターだからね)
銃弾は出ないけれど、火が出るという緊張感も相まって、手にするだけで気分が高まる。
ひとりワンルームで、家具の影に隠れて構えたりもした。
今年の夏はこのチャカと過ごす最高の季節になりそうだ。