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「詩の題名を考えよう」〔鶴田教授のご講演から⑥〕(2018年2月25日)

 授業実践の最初で示された「詩の題名を考えよう」は、小学校2年生での事例です。

 ▢▢▢
 さいしょは大きい
 つかえばつかうほど
 小さくなる

 C1 けしゴムだと思います。理由は、つかえばつかうほど小さくなると書いてあるからです。
 C2 けしゴムだと思います。理由は、さいしょは大きいからです。
 C3 けしゴムだと思います。新品の時は四角いからです。

     (中略)
 C6 石けんだと思います。理由は、つかえばつかうほど、どんどんとけて、小さくなるからです。

 C3は残念ながら〝かすって〟もなく、良くとっても〝言葉たらず〟の発言であるのがわかりますが、C1やC2も、本文(詩の文言)による「根拠」の指摘にとどまり、「理由」とはなっていない発言です。
 それに対してC6は、「どんどんとけて」というのが、発言者が「石けん」だとするところの「理由づけ」がされています。〝石けんであることの理由を言っているよね〟といった教員の言葉がけによって、他の児童にもC1・C2との違いを気づかせることができるということでした。(次回に続く)

『解釈”と“分析”の統合をめざす文学教育―新しい解釈学理論を手がかりに』学文社/2010年4月
(鶴田 清司先生のご著書のひとつ)

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