古典を読むための用語集「三大神勅(さんだいしんちょく)」①(2020年3月15日)
かなり久しぶり(天皇陛下の御退位と御即位にともない登場した「三種の神器」以来)の【 古典を読むための用語集 】です(随時)。
今回、「三大神勅(さんだいしんちょく)」とはどのようなものであるのか。わかりやすく、かつ、正確な情報の記された資料より引用したいと思います。私たちの世代であれば“そんなの常識!”といったことも、生徒たちはもちろん、お若い先生方にはそうではないということを実感する昨今です。ここをスタートとして先生方ご自身も学びを発展させて、授業に生かしてもらえればと思います。 ※とはいえ、今回の「三大神勅」は確かにマイナーかなとは思いますが……。
「天壌無窮(てんじょうむきゅう)の神勅」
日本はわたしの子孫が天皇となる国です。
その皇位は天地とともに
永遠に栄えることでしょう。
太陽の女神・天照大御神(あまてらすおおみかみ)がご自身の子孫こそ天皇として永遠に日本を治めるにふさわしいと示された大切な神勅です。令和元年五月に新帝陛下はご即位され、秋の即位式をもって行為を受け継がれたことをご披露されました。天孫・瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)に神勅が授けられてより今に至るまで代々、大神の子孫がその皇統うを確かに受け継いできました。(神代紀 第九段 一書第一)
『日本書紀』
『日本書紀』は、養老(ようろう)四年(720年)に成立した日本最初の公式な歴史書であり、令和二年はそれから1300年の記念の年です。
『日本書記』は神代(かみよ)の話からはじまり、その中で皇祖(こうそ)・天照大御神(あまてらすおおみかみ)は三つの神勅(おことば)を子孫に授けます、この「三大神勅(さんだいしんちょく)」は大神のお考えによって天から降(くだ)った天孫(てんそん)・瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)より現代に至るまで天皇と国民のこころと共に大切に受け継がれてきました。
(神社本庁「日本書記一三〇〇年記念 三大神勅(さんだいしんちょく)」より引用)
※語の読み
・神勅…しんちょく=天照大神が皇孫瓊瓊杵尊をわが国土に降ず時に、八咫鏡とともに授けたということば。<広辞苑>
・大神…おおかみ
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