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チューリップマニア

今日は午後からチューリップの球根を植えた。私は植物が好きで年中、花や草木に囲まれていたいのだが、毎日の手入れも大変だしってことでここ数年はチューリップなどの秋植えの球根だけを植えることにしている。その他の季節はほっぽらかしでも全く平気な多肉植物だけがベランダを占領しているのだ。文字通り占領ね。勝手に殖えて鉢以外の場所に勝手に生えまくってるから。

毎年、9月にはでっかいホームセンターやマニアックなものも売ってる園芸店でチューリップの球根を買うのだけれど今年は坊や(愛猫)が調子を崩したりして買いそびれてしまった。珍しいものからどんどん売れていくので気が付いたときには私好みでないもの(ありきたりの品種とか)しか残ってなかったという。毎年12月初めに富山の球根農家の福袋が売り出されるのでそれを買おうかと思ってたらそれも買いそびれた(過去にそこで2度買ったことがある。超お買い得だし売れ残りといえど品質は間違いなし)。仕方がないので初めて利用するネットショップの福袋を試しに買ってみた。そしたら12種類くらいのチューリップ球根が入っていて、品種も私好みのがちらほら入っていて点数を付けるなら80点くらいの「当たり」。そのうち3つくらいは今までに育てたことがあってちゃんと咲いたもの。そのうち1つは2度チャレンジしたけど芽どころか根っこすら出て来なかった品種💦けど、私の腕がダメというより、品種名を検索すると候補に「失敗」と出て来るくらい、みなさま軒並みダメなようで安心(?)。しかし三度目の正直、今度こそ咲いてほしいものだ。あ、届いた球根、1割が傷んでたな~。けど想定内。

私は子供の頃から植物が好きなのだけど、園芸をやるようになったのはここ十数年かな。その理由、いつかかなり前にここで書いたのだけど誰も覚えてないと思うから書く。といっても大した理由ではないんだけど、ちょっと根深い(?)よなぁって。

30歳くらいまで海外旅行が生き甲斐だったわたくしだったけど、坊やを迎え入れたりと自由に動けなくなった。そこで思いついたのが
「好きな国に自生している植物を植えよう」
ってこと。

うちには庭などない。植物、しかも鉢植えを置けるのは洗濯物干し場でもあるベランダのみ。あまり広くはないがまぁ、贅沢は言ってられない。けれど私だけの秘密の花園。色んな国の色んな植物を育て、並べまくった。鉢にもこだわったし、置き方も工夫した。生態系めちゃくちゃね。私はヨーロッパと中東が好きだからさ。厳しい日本の冬にも夏にも耐えられないものが多かったから枯らしてしまったり溶けてしまったものも多く、可哀想なことをしてしまった。なのでその反省から日本(南関東)でもちゃんと育てられて、一年っぽっきりな植物を楽しもうじゃないかと思ったんですな。そんで、チューリップがいいんじゃない?って。とにかく色んな品種があるしね。童謡にあるように「赤白黄色」だけじゃない。幼稚園や小学校の花壇でも栽培されているけどお子様だけの楽しみにしておくにはあまりにももったいない花だぜ!って。それにチューリップは私の大好きな国、トルコの花だし、ヨーロッパでも条件が合えば栽培出来るしね。

チューリップ植えよう!と思ったやいなや即行動。チューリップを極めよう(?)ととにかく色んな品種の球根を買い集めて育て、今に至る……。チューリップって植えれば花が咲くと思ったら大間違い。既に書いた通り、根っこすら出ないなんてものがあったりするしカビも生えやすいんだわ。チューリップって水が大好きなんだけど、無事芽が出て葉っぱが伸びるまでは要注意。「水やり3年」って言葉がある通り、水やりの感覚を会得するまで3年は掛かる。否、チューリップ栽培歴10数年だけどまだ会得出来てない。無事に葉っぱが伸びても、蕾が付いても咲かないなんてことも結構ある。もう、こりゃ、私の腕だけの問題じゃないと思う(言い訳)。まぁ、春に無事咲くように祈って下さいませ。

で、ここからが本投稿の要、言いたいこと。
わたくしは旅行に行かれなくなったから好きな国の植物を植えて心を慰めたんだけども、それと全く同じ動機からワインを飲むようになってしまったのだ。好きな国のワインを飲めば(私が好きな国はワインの産地がやたら多い)血肉になるんじゃないかなってさ。私、下戸だったんだよ。レストランや居酒屋に誰かと行って、弱い、薄い酒一杯で顔真っ赤になるレベルだったからカシスオレンジばっか頼んでた。弱いから酒代なんて掛からないし旨いとも思わないからお得だなって思ってた。それがまぁ、今じゃなんてことよ。半日~でワインひと瓶空けちゃうよ。絶対マネして欲しくないんだけど、酒って段々飲めるようになっちゃうの。私の両親は下戸だった。遺伝子的に酒に弱いんだと思う。けどそれでもいつの間にか飲めるようになったのは事実。まぁ、酒飲んで人に絡んだりしてないだけマシかな。普通に生活も出来てるしね。そこは性格というか、気質もあるのかも知れない。飲んでやらかしてしまったらもう絶対に飲む気がしないと思う。けど、「思う」ってだけ。依存症の怖いのはそこだし、依存症への入り口ってのはこんな風にささいなきっかけで開いてしまうのだね。

私は今日もワインを飲んでいるけど、気は確かだと思う。うん、多くの人って自覚あり、無しの別はあるだろうけど何かに、誰かに依存してるのだと思う。多かれ少なかれ。うん、自覚ない方がまずいね。そして誰かに迷惑を掛けるのはもっとまずい。植物を好きなように植える、熱中するくらいがちょうどいいんじゃないかな。尤も、育てる自信がないならばほったらかしでも勝手に殖える種類の多肉植物やマリモくらいがいいのかも知れない。