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めがねのミライ
AIの発達で、数年後には人の手を必要としなくなる仕事があるそうです。
眼鏡業界はどうなのでしょう。
すでにバーチャルでAIが似合う眼鏡を選んでくれるシステムを導入している企業もあります。
視力測定もAIが自動で正確に行ってくれるシステムがあるそうです。
レンズはすでに機械で自動で加工出来ますし、一部のメーカーではフレームも3Dプリンターで一から作製出来るようになっています。
そこまで、AIや機械が発達すれば、フィッティング(調整)も、お客様の顔の骨格を機械が読み取って自動で行ってくれるでしょう。
そして、それらが全て普及すれば、人の手を全く介さずに眼鏡を作ることが出来ます。家に居ながら正確な眼鏡が作れます。店舗に足を運んでも全てAIロボットが対応してくれるでしょう。
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また、AIが介入する眼鏡業界は介護現場や僻地住民への対応などに大きな役割と意味を与えてくれるでしょう。より多くの人にサービスを提供することも可能です。
ただ、全ての眼鏡店が無人化、機械化となるとは思いません。
ロープライス帯の眼鏡を展開する眼鏡店は無人化に動き、本格眼鏡やデザイナーズ眼鏡を有するハイクラスな眼鏡店は有人での販売が継続され、価格と人の二極化はますます進むと見込まれています。
そうなると、眼鏡業界に携わる絶対的人数は少なくなり、求人も採用もより少なく、より狭くなることが予想されます。それとともに業界希望の求職者は人材の質をさらに求められます。
そして、既存の店舗はこの波に乗れず、半端なスタンスを取ることになれば、たちまち廃業となることを示唆しています。
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眼鏡店はさらに生き残りを懸け、サービスの工夫を追求しなければならず、新たなアイデアを出し続けた店舗が残っていく事になります。
業界発展にはとても良いことですが、携わっているものとしてはヒリヒリとした緊張の連続の日々でしょう。
歴史は巡るらしいです。ミライが現在になったとき、さらにその先のミライは今と同じスタンスになるかもしれません。
もしかすると、医療の発展や人間の進化により、ミライは「眼鏡」と言うモノ自体がなくなっているかもしれません。
私たち眼鏡士やオプティシャンは、どんな形になっても眼鏡の楽しさや魅力を伝え続け、眼鏡を衰退させないよう今から出来ることをやっていかなくてはなりません。