「ちょっと待って」はどのくらい?
「ちょっと待ってて下さいね」
医療従事者なら毎日言っている言葉ではないでしょうか。
たたでさえ業務が多くて目が回るくらいなのに患者対応もどんどん増える。
対応が疎かになるとクレームを言われるし、するとクレーム対応もしなきゃならない。
私も正直、しょっちゅう言ってます笑
でもこのちょっと待ってての"ちょっと"って具体的にはどれくらいなんでしょう。
30秒、1分、3分、10分、それとも1時間?
その人の価値観、状況によって大きく変わると思います。
でもこれ、待つ側からするととっても不安なんです。
しかもコミュニケーションエラーになってインシデントアクシデントに繋がります。
と言われても患者さんに待って欲しい時はあるし、、、と思いますよね。笑
私がいつも気をつけているポイント紹介したいと思います。
ちょっと待っての後に付け加える
健常者であれば
「ちょっと待って下さいね、杖を片付けて来ます」
「ちょっと待って下さいね、私に電話がかかって来たので対応してきます」
「ちょっと待って下さいね、先生に呼ばれたので10分少々離れます。電気治療先にしますか?」
このように「ちょっと待って」の後に具体的な用事を付け加えます。
これで大体これくらいの時間かかるかなというのが互いの共通認識が生まれます。
10分以上かかりそうな場合は待ってもらわずに別の事をしていただきます。
私の価値観的には5-10分間ぼーっと待つのは長く感じるので😖
百聞は一見にしかず
認知面が低下している方に関しては、言葉で説明するよりも、もう待たさず一緒に来てもらいましょう。
「これからこの使った杖、片付けに行きましょうか→で一緒に行く」
「使ったベッド片付けるので待ってて下さいね→で実際にそばで見ていただく」
実際に見ると説明するよりも納得していただけます。
10分以上離れる場合は一度帰室する、または見守り者を頼む等した方がいいです。
認知症の方は不安になるとどのような行動をとるか多種多様です。
車椅子自走を始めたり、歩いてどこかに行こうとしたり、、、
とにかくその場を動こうとする方が多いので、必ず目を離さず近くにいた方が良いでしょう。また、初めての場所や屋外等は特に不安になりやすいです(これは私たちも同じですが)
不安にならずとも急に
・家の用事をしようと思った
・畑の様子を見に行かなあかん
・子供の様子見て来なあかん
・髪切りに行こうと思った
・ご飯作りに行こうと思った
・タクシー呼んで帰ろうと思った 等
上げ出したらキリがないのですが、、、
何かをきっかけにまたは特にきっかけも無しにこういう考えになり行動に移ります。
ちょっと待っててと言われて待ってた時なんて考えることもないからこうなってしまうのも無理ありません。
なので認知症の方には"離れて"待って頂くのではなく必ず"近くで"待って頂きましょう。
終わりに
長くなりましたが、「ちょっと待って」という言葉が悪いわけではなく、言葉掛けの工夫次第でコミュニケーションエラーは防げるのではというのが私の考えです。
最後まで見て下さり、ありがとうございました!
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