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里山の通訳ガイド

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海外のお客様を中心に日本の里山で受け継がれる手仕事や食文化を学ぶ旅を企画コーディネートしています。 通訳案内士やツアーオペレーターの仕事に興味のある方、同じようなお仕事をされてい…
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#働き方

ローカルからローカルをたどるフードツアー

外国人向けに食べ物の生産地をめぐるガイドをしています。夏はお客さんが減るのと、暑いから動きたくなくて1ヶ月休業していましたが、9月に入り、ようやくガイドシーズンが戻ってきました。いまも食を巡る旅の途中。 地元の食材で保存食仕込んだり、道草摘んだり。時には生産者の通訳、時には宿でレクチャーと、ローカルからローカルへとたどる道のり。 うん、天才!と思えるローカルガイドさんのプレゼンを聞くのも楽しみの一つ。日々が出会いの連続です。 === プロのそば打ちを育て開業支援も行う

90名のアメリア人団体ツアー添乗

旅をすることナリワイにして2年目。今月は家に帰っているのは数日。常に何処かで、何処かの国のツアーのアテンドをしています。 時には、お茶のバイヤーさんの商談通訳を、時には、日本全国の農家をめぐる農家旅、パーマカルチャーの視察旅行、などなど特殊な旅のコーディネートもしますが、公共交通でひたすら歩く旅や、バスツアーもやってます。 インバウンドツアーガイドにはいろんな種類がありますが、バス1台の大型ツアーになると、47名まで一人の添乗員が見ることになります。90名超だと、2人の添

ボーダレスに働く国境なき医師たちのリモート・ワークシェアリング

日本やアフリカなど旅に暮らしながら働くアメリカの医師夫妻とお茶ツアーにいってきた。 アメリカでは、遠隔診療はもはや一般的。アメリカ大陸は大きく、最寄りの病院まで片道3時間かかるような町も。そんな地方の町で重宝されているのが遠隔診療してくれるネットサービスだ。 医師は世界中にいて、むしろ、時差がある方が担当時間を無理なくシェアできる。夫妻は京都に暮らしながら、遠隔で17の州の病院を数十件かけもち勤務する。リモートで働く国境なき医師たちのワークシェアリングなのだ。日本では遠隔

多国籍なメンバーで働き方を考える

多国籍なお客さんたちと2週間ほどのツアーを添乗していると、どの国の旅がどうだった、次はどこにいこう、という話で盛り上がる。ヨーロッパやオセアニアのお客さんが多く、だいたい、年に60日間の年休があり、一度に使えるおやすみは、3週間〜1ヶ月なのだそう。そして、世界的なIT企業、A社では90日の休みがあるとか。 いったい、1ヶ月もの間お休みをとって、その間にたまっていく仕事はどうするのだろう?と、疑問に思い聞いてみると・・・ オージー「メールに1ヶ月バカンス休暇です、緊急な用事

第5回ローカルフードガイド講座【同時通訳者に学ぶ実践的語学習得編】

これまで、酒やお茶、フードなどを切り口にテーマ別の勉強会を開催してきましたが、5月は特別ゲストとして、同時通訳者であり、大富豪や貴族たちの通訳ガイドをこなす中山慶さんをお招きしています。 基本的にはこの講座は、語学の上達というよりも、現場の知識を学ぶことを主眼にしていますが、でもやっぱり語学も学びたい!という意見が多かったので、添乗員としても、通訳者としてもキャリアが長い中山さんにきていただくことになりました。 中山さんは、留学経験なしで5か国語を独学習得し、英語・中国語

ガイド業と田舎暮らしの親和性

全国通訳ガイドの現状語学試験で唯一の国家試験でもある通訳案内士。法律の大幅改正により、通訳案内士資格がなくてもガイドができるようになりましたが、そもそも、ガイドが足りてないといっているわりに、実際のところ、通訳ガイド名簿への登録者のうち、実際に稼動しているのは26.4%(うち、専業は10.2%)、年収は、62.2%が100万円未満なのだそう。働き方改革が話題となる昨今ですが、もともと業務委託が当たり前だったガイド業は、フリーランスはごく普通。足りていないのではなく、主婦(夫)