関西でスタートアップを立ち上げるメリット・デメリット
当社、2018年にVCから資金調達をしたのですが、それ以来、数えきれないほど聞かれる質問がコレ。
「東京のスタートアップと比べて不利じゃないですか?」
特に金融機関やメディアなど、たくさん聞かれました。
もちろんデメリットはありますが、メリットも沢山あります。
そこで、関西スタートアップのメリット・デメリットを、一番の当事者である私が整理してみました。
いろんな切り口がありますが、今回は
「ヒト・モノ・カネ」
の3点で整理してみました。
これから起業する方はもちろん、スタートアップに転職しようかな、と思っている方にとっても参考になるかと思うので、ぜひ読んでみてください。
1.ヒト(人材採用)
<メリット>人材獲得競争が、東京に比べて激しくない
ご存知の通り、東京は優秀な人材が多いものの、スタートアップも星の数ほどいます。また、メガベンチャーや一流企業も多く、キラキラ条件で優秀層を獲得しに来ています。
そんな中、資金が少ない初期スタートアップが優秀な人材採用を獲得するのは、本当に至難の技です。
一方、関西は東京に比べてスタートアップ向きの人材は少ないものの、スタートアップ自体も少ないので、少しでも資金調達をしたら人材採用力はかなり上がります。
これは本当に大きなメリットで、今は東京にいる方でも、あえて関西に戻って起業することを検討しても良いくらいであると思います。
<デメリット>リアルの交流が少なく、そこからの情報が入りにくい
これは結構深刻です。コロナ禍によりオンラインで出会いやすくなったとはいえ、大きなデメリットです。
特に、シード・アーリー期のスタートアップは、シード・アーリー対象のVCと様々なシーンで出会ったり、知り合いからエンジェルを紹介してもらったりすることで投資を得られることが多いです。
また、企業成長に合わせた経営課題についても、同ステージや少し先のステージの経営者からのアドバイスで解決することは多いです。これが得られないというのは大きなデメリットであると思います。
よって、関西のスタートアップは、リアル交流・そこからの一次情報収集は、自ら積極的に行う必要があります。
2.モノ(プロダクト)
<メリット>情で初期顧客となってくれる可能性が高い
関西は、プロダクトでなくヒトを好きになってもらうことで、買ってもらえることが多いです。
ローンチしたばかりのプロダクトでも、経営者というヒトを売り込むことで、初期ユーザーを掴みやすいと思います。
ただこれは落とし穴いくつかあって、まず、値切られやすいです笑
また、あくまでも経営者を買ってくれたのであって、プロダクトを評価してくれた訳ではない(PMFではない)ということや、特定の顧客の意見を聞きすぎてしまう状況になってしまう、というリスクもあります。
このように陥りやすい穴はいくつかあるので、注意する必要があります。
<デメリット>アーリーアダプターが少ない
プロダクトにおいては、デメリットの方が大きいかもしれません。
「アーリーアダプター」と言われる層は、大学進学や就職などの人生の岐路において、東京を選ぶことが多いです。よって、新製品をいち早く買う層も、東京に集中しがちになります。
いくらコロナ禍になったとはいえ、BtoBだと商談があり、リアルで会った方が思いは伝わりますし、BtoCでもリアルの方がクチコミなど発生しやすいです。
個人的なイメージとしては、年商(ARR)1億超えまでのしやすさは、東京の方があると思います。
3.カネ(資金調達)
<メリット>金融機関(銀行・信金・公庫)から相手してもらいやすい
人材採用と似ており、スタートアップが少ないため、銀行や信用金庫、日本政策金融公庫から相手にしてもらいやすい=借入がしやすい、というメリットがあります。
昔はスタートアップへの融資をする銀行は非常に少なかったのですが、最近はスタートアップ担当部署を関西に置くメガバンクも増えてきており、アプローチは比較的しやすいです。
ただし金融機関ももちろん商売なので、エンジェルやVC調達をしていないところは売上が無いと相手にしてくれないですし、初回融資をしてもらえても1-2年経って売上増加・利益創出やエグジットの見込みが見えなくなったら、追加融資は見込めません。
<デメリット>シード期を支援するVCが少ない
シード・アーリー期のスタートアップにとって、大きなデメリットです
「ヒト」のところで書いた通り、エンジェルやVCが少ないので、シリーズAを関西だけで完結するのは難易度が高いと思っています。結果的に関西のVCだけで調達完了した、というケースはありますが、それでも経営者は東京に行って、多くのVCと会っています。
最近は東京のシード・アーリー向けVCからシリーズAの調達をした関西スタートアップも増えているので、これから企業・資金調達する方は、積極的に東京に行ってください!
コロナ禍ではZoomのみで調達を受けた方もいるようですが、それはレアケースだと思った方が良いです。VC側が「東京に来てもらったら会いますよ」と言ってくれるのであれば、ぜひ東京にいきましょう!
4.番外編
①スポーツやアクティビティ施設が豊富で、混んでいない場所も多い
私はテニスと釣りが好きで、ゴルフも誘われたら年1-2回は行くのですが、休日のアクティビティは東京に比べて圧倒的にしやすいと思います。ちなみに私も結婚前は東京に住んでいましたが、場所を見つけたり移動するのが大変でした汗
🎾テニス:大阪周辺にテニスコートたくさんある
🎣釣り:和歌山〜大阪〜神戸〜淡路島と好スポットたくさん
⛳️ゴルフ:大阪中心から1時間以内にゴルフ場たくさん
②料理がコスパ良い
お金をかけたら東京には負けますが、2,000円/人〜5,000円/人の予算であれば、圧倒的に関西が良いと思います。
③住宅費が安い。
これは言わずもがなですね。
特に、持ち家が欲しい!という方は本当におすすめです。
以上、私なりに関西スタートアップのメリット・デメリットをまとめていました。
もちろん他にもあると思うので、「これは入れるべき!」というものがあれば、ぜひTwitterのDMでください!
数が集まったら、保存版を作成しようかと思っています ^ ^
あ、ちなみに私はアンチ東京ではありません笑
東京が好きで、ほぼ毎週東京に行っていますし、東京で友人と会うことも多いです。
ただ、新幹線や飛行機を使ったらすぐに東京に行けますし、「生活拠点は東京以外に置く」ということも考えるきっかけになれば嬉しいです。
そして最後に、宣伝です ^ ^
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