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「ハミガキするよ」と子どもに言ったら「いやだ!」と返ってきたママとパパへ

「ハミガキするよ」と子どもに言ったら「いやだ!」と返ってきたとして、あなたならなんて返答しますか? 今日はそんな話。

やってきました、イヤイヤ期

ぼくには2歳の長女と0才の次女がいるのですが、長女のほうがまさにいわゆる「イヤイヤ期」のまっただなか。

言葉を覚え始め、意思表示をしてくるようになってきました。

これは毎日の出来事でもあるんですけれども、例えば、ごはんを食べたあと「ハミガキするよ」と声をかけるとまいどまいど「しないで!」と言うのがお約束です。

「いやだ」ではなく「しないで」というのが面白いのですが、とにもかくにも、ハミガキはしたくないと言ってくる。たぶん、目の前にあるおもちゃで遊びたいとか、ハミガキはめんどくさいとか、そういう気分じゃないとか、とにかくイヤだと言いたいとか、いろんな気持ちがあると思うんですけれども、

本当にまいどまいど、ちゃんと期待通りに嫌がるんです。そして本当にいやそうな顔してるんです。

そういえば、ぼくもハミガキはしたくはない

じゃあ、そこでふと「ぼくはどうだ?」と自問してみるわけです。僕はアラサーのおじさんですけども、ハミガキをしたいか?と問われると、別にそういうわけではないんですよね。

どちらかというとめんどくさいし、でもしないと虫歯になるからそっちのほうがめんどうな気もしますし、それに大した労力もかからず数分で終わるので、そんなに嫌がるほうがむしろ自分にとって損でしかないので、もはや当たり前の習慣としてハミガキをしている。

ちゃんと言語化してみるとそんな感じなんです。

ただ、そういうふうに大人が損得や常識をもとにして自分の「めんどくさい」「ほんとうは今は漫画を読みたい」って気持ちに蓋をして、ハミガキにとりくんでいるのに対して、子どもってすごく正直なんです。

自分が今どう思っているか、どう感じているのか、という自分の気持ちをすごく大事にしている。というより、自分の気持ちを優先する以外に選択肢を知らないんですけれども、それってすごいことだなと感じるわけです。

その気持ちをそっくりそのまま受け止めたい

そんなふうに長女に「しないで!」って言われたときは僕はできるだけ「今はそういう気持ちなんだね」「ハミガキしたくないんだね」「絵本を読みたいんだね」「その気持ちはよくわかったよ」と話したうえで、

「でもハミガキをしないとあとで君の歯が痛くなるから、ちゃんとハミガキしておこう」「もう寝る前の時間だからハミガキしてねんねしよう」と続けるようにしています。

今の自分の気持ちをそっくりそのまま表してくれるこの子に対して、まずはその気持ちをそっくりそのまま受け止めたい。ただそのうえで、その子が気持ちのいいようにばかりもできないので、「ハミガキしよう?お願い」と何度も何度も伝えるようにしています。

そうやって何度も受け止めていることを伝えて、何度もお願いしていると、もちろん時間がかかるときはめちゃくちゃかかるのですが、最終的にちょっとずつ本人の気持ちが変わってきて、急ににっこり笑ってこちらに駆け寄って寝転がってくれたりします。そんなときは「ありがとう」と言って、ハミガキをしゃかしゃかと始めるのです。

こんな感じで、これ以外にも、おむつを変えるのも、保育園に行くのも「しないで!」に対するコミュニケーションを毎日やっています。

大切なのは「ハミガキをしたくない」と思うこと自体は、全然わるいことではないよね、と大人がちゃんとわかってあげること。そして、そんな気持ちになっていることをまず受け止めてあげることだと思います。

大人っていう生き物は「簡単にできるからさっとやってしまおう」「虫歯になるとイヤだからやっておこう」「習慣化していて、やらないほうが違和感があるから惰性でやっておこう」みたいに考えてしまって、

「ハミガキをしたくない」という気持ちに蓋をしているんです。もちろん、それが人間として成長した結果でもあるんですけども、でも、その「ハミガキをしたくない」という気持ちそのものは、別に否定されるようなものでもなんでもないんだということを、ぼくらはすぐに忘れてしまうのです。

そういう当たり前に感じることや思うことを、自然と、無意識に「無視する」ことができるようになることを、ぼくらが「成長」と呼ぶのならば、ぼくらは成長したことで得たものあれば、大きく失ってしまったものもあります。

それは、自分の気持ちにまっすぐであること

さすがにハミガキを嫌がるべきだ、とは言いませんが、自然と無視してしまっている自分の気持ちに、ぼくらはまっすぐに向き合ってもいいのかもしれません。

自分の気持ちにまっすぐであること

さっきも寝る前に「麦茶飲んでおこう?」と言うと「しないで!」といつもの返事が。「いっしょに乾杯しよう?」という、いっしょに麦茶を飲むのを誘って乾杯するいうテクニックを使ってみたのですが、今日はそれでも「しないで!」と。

ただ今日はもうぼくも疲れていて、なんかもいいやと思って放っておいたら、15分後くらいに急に「おちゃ!」と言い出しました。

きっと気持ちが変わってきたのでしょう(笑)

付き合わされるこっちとしてはため息がでるばかりですが、でも、それでいいんです。

大人になれば、否が応でも、自分の気持ちに蓋をして環境に合わせたり損得勘定をしないといけなくなってきます。

だからこそ、子どもには、自分の気持ちにまっすぐであること大事にしてほしい

とまあ、そんな調子のいいことを言いながら、「いいからハミガキして!」と怒ってしまう日もあるんですけどね(笑)。

それではまた明日!

(おしまい)


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イッチー/伊地知 悟
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