Intercom Fin 2で実現する太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションB2B SaaS「エネがえる」チームのAI駆動型カスタマーサクセスとAPI連携によるさらなるパーソナライズの可能性
Intercom Fin 2で実現する太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションB2B SaaS「エネがえる」チームのカスタマーサクセスとAPI連携によるさらなるパーソナライズの可能性
目次
はじめに
Fin 2の核となる機能
API連携による革新的なサポート自動化
セキュアな環境での運用
導入効果と活用シナリオ
「エネがえる」での実践例
まとめ
はじめに
世界トップクラスのカスタマーサクセスプラットフォームであるIntercomの最新AIエージェント「Fin 2」は、カスタマーサポートの自動化に革新をもたらしています。エネルギー業界向けのB2B SaaSを提供している僕も活用中です。めたくそ便利。特に注目すべきは、APIを活用した外部システムとの連携機能により、パーソナライズされた高度なサポートを実現できる点です。本記事では、Fin 2の基本機能に加え、API連携による新しいカスタマーサポートの可能性について解説します。
僕が事業開発を担当する太陽光・蓄電池経済効果シミュレーター「エネがえる」(B2B SaaS/API)https://www.enegaeru.com での実績を交えながら、Intercom Fin 2の効果と可能性を詳しく見ていきましょう。
intercom駆使してる方にいろいろ教えてほしいのでもし活用されている方いたらぜひ連絡ください。
Fin 2の核となる機能
高度な自動解決能力
サポート案件の最大82%を人間レベルの品質で自動解決
料金プランの説明から予約変更まで、複雑な要望にも対応
パーソナライズされた会話形式での回答提供
インテリジェントな学習システム
ヘルプセンター記事、社内文書、PDFなど多様なソースからの即時学習
【おすすめ】Knowledge Hubによる一元的な知識管理 → ここにいろいろぶっこんでおくと適当にそれっぽくFinAIが回答してくれてとても便利です。RAGってやつですね。いちいち実装しなくてもノーコードで非エンジニアが設定程度でオペレーションに組み込めます。
特許取得済みAIエンジンによる高精度な応答生成
API連携による革新的なサポート自動化
1. シームレスな外部システム連携
対応可能なシステム例:
独自開発のバックエンドシステム(わたしのチームなら自社プロダクトのAPIがありますので、それを連携してSaaSの個別のトランザクション、シミュレーション単位のサポート自動化とかが簡単になる。今後実装したい。)
Shopify、Salesforce、Stripeなどの主要SaaSツール
社内の管理ツールやCRMシステム
2. リアルタイムデータアクセスによるパーソナライズ対応
具体的な活用例:具体的な活用例:
- 注文状況のリアルタイム確認
- サブスクリプション情報の即時提供
- カスタマーサポートチケットのステータス確認
3. 連携方法の選択肢
アプリケーションテンプレート活用
Shopify、Statuspage、Stripeなど主要サービスとの即時連携
AIによる推奨アクションの自動提案機能
カスタムAPI連携
RESTful APIによる柔軟な接続
独自システムとの完全なカスタマイズ統合
セキュアな環境での運用
(この辺がすごいなと。金融機関やクレジットカードの残高照会自動回答みたいな秘匿情報のやり取りもAI Agentが自動回答していくことが想定されてる)
データセキュリティ対策
本人確認システム
ユーザー固有のハッシュ生成による認証
なりすまし防止のセキュリティ確保
データアクセス制御
属性レベルでのアクセス制限設定
Messenger経由での更新制限機能
機密情報の保護
PAN編集機能による自動マスキング
クレジットカード情報等の保護
APIサーバー側での追加的セキュリティチェック
プライバシー保護機能
制限付きデータアクセスによる情報開示制御
顧客向け表示データの適切な変換機能
セキュアなパラメータ受け渡しの実装
導入効果と活用シナリオ
ビジネスインパクト
効率化
サポートチーム作業時間の大幅削減
複雑な問題への集中的な対応が可能
顧客満足度向上
リアルタイムでのパーソナライズ対応
迅速な問題解決による体験向上
活用シナリオ例
1. Eコマースサイトでの活用1. Eコマースサイトでの活用
- 注文状況の自動確認
- 返品処理の自動化
- 商品推奨の個別化
2. SaaSプロダクトでの活用
- アカウント情報の即時確認
- 課金状況の自動回答
- 技術サポートの効率化
「エネがえる」での実践例
「エネがえる」では、Intercom Fin 2を活用して年間約6,000件のチャットサポートを効率的に処理しています。その効果は以下の点で顕著です:
まあ、楽になりました。僕がお客様(エネルギー関連事業者:大手電力会社から太陽光・蓄電池メーカーや全国中小販売店や工務店等まで)に提供するのは太陽光や蓄電池の経済効果診断ツールです。100社3,000以上の電気料金プランに対応して電気代削減や売電収入含めて推計して提案書が自動作成できるツール。そのためめちゃくちゃ質問もマニアックで、解像度が高くないと回答できないケースも多いです。が、それもほぼすべてAI自動回答化が進んでいます。(Intercom Article機能によりFAQを数百件蓄積して連携してあるため。私はプログラミングもできないし読めない営業担当ですが設定のみで高度なAI活用のCSプロセスをせいぜい30分程度で構築、というか設定できました。)
高度な自動化: 80-90%の一次対応がAIによって自動化され、全体の10%前後のケースでは二次対応を含めて完全にAI対応で完結しています。
人的リソースの最適化: カスタマーサクセス専任を置かずに、セールス担当やエンジニア担当が若干のエスカレーション対応をする程度で済んでいます。というか、ほぼ僕一人で回せています。もちろん不在時はエンジニアやセールス、バックオフィスのメンバーも回答スタンバイしてますが、ほぼAIが回答しちゃえるようになってきたため、工数はゼロに近づいてきてます。
24/7サポート体制: 一次対応が24時間365日AI対応により自動化されているため、常時サポート体制が実現しています。知らん間に回答されている状態に。まだまだ精度に課題はありますが、精度を高めるチューニングも会話単位でボタン押してスニペット機能で学習させるだけなのでノーコードで設定のみ。新人を育てる感覚で精度もどんどん向上中です。
品質の担保: 問題解決まで人的対応を含めたハイブリッドアプローチが可能なため、回答品質も同時に担保できています。AI自動回答に気づいていないお客様も多数いらっしゃいます。とはいえまだ低評価なAI回答も多いですので精度面は要チューニング。
以下は実際のレポートです。この辺が自動で可視化されるのも良いですね。レポート見やすいし。ざっくりAIで一次対応から二次対応まで完結できているのは10%ですね。一次回答はAI+カスタムBotで約80%超。どんどん比率は高まってきていますので、近いうちに8割り程度は完全自動化もしていけそうです。
Intercom FinAIの活用メリット
ノーコードでのFAQ管理: Intercom Article機能を使用してCMS的にFAQコンテンツを管理できます。
多様な学習ソース: PDF等のマニュアル、スニペットによる個別質問に対するAIへの再学習が可能です。
自動学習機能: チャット会話履歴を自動で学習し、回答の精度を向上させます。
今後の展望:API連携による高度な自動化
「エネがえる」では、プロダクト側のAPIと連携した以下のような高度な自動化が技術的に確立されています:
個別診断のパーソナライズ: セキュアな環境でユーザーを特定し、エネルギー診断内容に基づいたアドバイスを提供します。
セールスサポート: おすすめのセールストークを自動で案内します。
専門知識の提供: SaaS側では提供できない範囲の電気料金基礎知識や太陽光・蓄電池の基礎知識を自動で提供します。
提案スキルの向上: お客様への提案の仕方のアドバイスなど、パーソナライズされた回答を自動化します。
これらの機能により、単なる問い合わせ対応を超えた、高度なカスタマーサクセスの実現が可能となります。
まとめ
Intercom Fin 2とAPI連携による自動化は、カスタマーサポートの効率化だけでなく、パーソナライズされた顧客体験の提供を可能にします。セキュリティとプライバシーを確保しながら、企業独自のシステムやサービスと連携することで、より価値の高いカスタマーサポートを実現できます。
「エネがえる」でも今後着手していきますが、API連携機能を活用することで、企業固有のニーズに合わせた柔軟な自動化が可能となり、カスタマーサクセスの新たな地平を切り開くことができます。24時間365日の自動対応、高度なパーソナライゼーション、そして人的リソースの最適化 - これらはすべて、Intercom Fin 2とAPI連携がもたらす次世代のカスタマーサポートの姿です。
今後、さらに多くの企業がこの技術を採用し、顧客満足度の向上と業務効率化を同時に達成することが期待されます。カスタマーサポートの未来は、AIと人間のシームレスな協働にあるのです。
あまり周りにいなくて寂しいのですが、intercom駆使してる方にいろいろ教えてほしいのでもし活用されている方いたらぜひ連絡ください。
参考URL
Fin 2: The first AI agent that delivers human-quality service - The Intercom Blog
Fin AI Agent, more than a customer support chatbot | Intercom
Fin 2 — Intercom’s latest generation of AI agent | Intercom Help
Fin AI Agent data and actions [beta] | Intercom Help