卒業
笑うことで痛みがうやむやになると思っていた夕暮れの18時
背に映る影は陽が強く刺すほど濃く映る
デジタルネイティブな僕は悲しみを数値化する100人の悲しみが1人の悲しみを凌ぐはずかない
はずがないのに、どうしてだろう?
きっとこうして生きることに直結しない悩みを持てる僕はとても贅沢で恵まれている
現に今だって何事も無かったかのような日常を目の敵にしている
野を彩る艶やかな花も元は小粒な種だった
袖を掴む手は土を耕すために
溢れかけた寂しいは祝福のために
ああ、なんて旅立ちに相応しい日なんだろう
小春日和に相応しいマリーゴールドが
確かにそこに咲いていた
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