理科における「問い」とは?【論文備忘録】
こんばんは、“もっちゃん”です。
記事に興味を持ってくださり、ありがとうございます。
今回は【論文備忘録】です。
後期に入り、研究を進める中でいろいろ論文を読みますが、その中で気になった論文を備忘録的に残していっています。
もしかしたら参考とするかもしれないし、しないかもしれないし。
いや、引用はしなくとも参考にはするかもしれません。
そんな思いでいろいろ手当たり次第に読んでみている感じです。
⓪今回取り上げる研究:河原井俊丞・宮本直樹(2021). 中学校理科における科学的探究可能な「問い」の生成プロセス. 理科教育学研究. 61 巻 3 号 p. 403-416
そもそも、中学理科がタイトルに入る時点で興味深いのですが、
最近話題の「問い」がテーマです。
そこも興味があったところです。
①要旨
本論文の抄録をそのまま載せさせていただきます。
なんとなく、わかったようなわからないような…。
②理科における「問い」とは
本論文内でも書かれていますが、理科における「問い」の定義は至るところでされているようです。
問い
難しいですね。
でも、本論文中の数々の定義を見てみると、少なくとも
「これってどういうこと?」
「これはなんだろう?」
「こうなるのはなぜだろう?」
みたいな感じではなさそうです。
これらはあくまで「気付き」とか「疑問」であり、
「問い」の一歩手前のようです。
もちろん、これらをもとに問いが生成されていくのですが、
これだけではない、といった感じがします。
理科に限らないことかもしれませんが、この時点で「問い」と呼んでいる場合も少なからずあるのではないでしょうか。
自分も振り返って、曖昧に用いていたなぁと反省しています。
また、どこかで足並みが揃うといいなぁと思います。
③科学的探究可能性
本論文においても、曖昧な「問い」という言葉ではなく、
あくまでも
科学的に探究可能な「問い」
ということで、研究の対象としています。
理科において「問い」を扱うにあたって、やはりこの「探究可能性」というものは特に重要だろうなぁと思います。
それを踏まえた上で、本論文では多くの先行研究のレビューを通して、
科学的探究可能性の要素として
立証性・反証性、原因性、規則性、相互関係性、類似性・差異性
の5つを抽出しています。
個人的にはこれが一番勉強になりました。
そうだよなぁと思いつつ、きれいにまとめていただいており、シンプルに考えやすかったです。
これらの「科学的探究可能性」を踏まえて、実際に検証を含めた探究活動に直結するようなものを「問い」としているように思います。
本論文では、この「科学的探究可能性」の検討が、「問い」の生成プロセスにどのように出現するのかということを検討しています。
④「何かに気付いた→何か疑問に思った→『問い』を生成した」という「問い」の生成プロセス
問いの生成プロセスに関しては別研究で同著者が詳しく書いていました。
本論文においては、
ということです。
上記プロセス内の「問い」への推移で多く内包されると。
…。自分としてはすこしわかっていないところです。
論文を読んでみると、
「問い」が生成するためのプロセスには段階を踏むものがあるようですが、
「問い」が生成された!
となる直前の段階で、「科学的探究可能性」の要素が多く含まれる
ということかと思います。
そりゃそうだろう!
「問い」をそういうものだとしているし。
と思ってしまう自分が情けないです。多分あんまり理解していないような気がします。
⑤本稿は、あくまで現段階の自分の理解度メモです
個人的にはとても興味のある研究だと思うので、
もう一度丁寧に読み返したい!
という思いを込めて、現段階の理解を記録として残しておきたいと思います。
ご興味のある方は、原著にあたっていただけるとよいかと思います。
むしろ読まれた方には、教えていただきたい!
現段階での半わかり状態で投稿してよいものかと迷いますが、
自分の今後の理解の深化を図る意味でも、今回記録します。
論文の読み込み方を鍛えねば。
そんなことを考えた論文でした!
みなさん熱い気持ちを持って取り組まれている「問いの生成」という課題。
私も今後も考えていきたいと思います。
自己紹介はこちらから。