B型作業所の見学に行ってきました
デザインや動画編集のスキルが身につく
最近B型作業所の見学に行ってきたので、それについてまとめたいと思います。
その作業所はB型の中でもかなりガッツリ仕事をやらせるところでした。
というのも、ここの作業所のコンセプトとして、作業所でスキルを身につけてもらった後は企業内のデザイナーになるか、フリーランスのデザイナーとして独立するかを選ぶようでした。
どちらの道に進むかで所属するクラスが変わり、フリーランスとして独立する道を選ぶ場合は、案件を引き受けて顧客とのやり取りをやらせてもらえるようでした。
実際に専門学校で学ぶような教材を用いて学習を進め、その後に職員の方達が取ってきてくれた案件に携わる形で学んでいくという実践的な道が用意されていました。
仕事の単価が低すぎる
たしかに実践的なスキルが身につくと思いましたが、そのスキルでどれだけ稼げるかはかなり疑問に思いました。
特にこの作業所で学べるデザインや動画編集の技術はもうすでにインフレを起こしていて、案件の単価もかなり低くなっています。
もしフリーランスとして案件を受けることができたとしても、時給に直せば1000円を切るような環境で働かなければいけなくなるようでした。
それなら普通に大手企業の事務職に障害者雇用として潜り込む方が稼げることになります。
下手にスキルを学んでも、そのスキルが本当に稼げるスキルなのかは疑問に思うところでした。
特にクリエイティブ系のスキルというのは簿記などのように形に残る資格がないので、自分の能力を証明するのがとても難しくなります。
結果的に、いくら案件をこなしても単価を上げることができずに、ギグワーカーとして一生を終えてしまう可能性もあるのです。
工賃が低すぎる
また、工賃が低すぎることもB型作業所の問題としてあると思いました。
この作業所では、学習期間は時給200円、案件に携わっているときは時給400円という感じで、とてもじゃないですが、その賃金では生活できないような工賃しかもらえないようでした。
例えばA型作業所であれば最低賃金が保証されているので、普通のアルバイトと同じような賃金をもらうことができます。
平均するとA型ならば月に7万円くらいもらえるところを、B型だと月2万円を切る場合も多くあります。
そうなると生活を成り立たせることは難しくなり、結果的に生活保護に頼りながら通所する人が多いのではないでしょうか。
結果的に自立できればそれで良いのでしょうが、働く際のモチベーション維持という面でいえば、やはり最低賃金が保証されているA型作業所の方が魅力的だなと思いました。
もちろん勤怠が安定しなければB型作業所に通うのもありですが、今はB型作業所も経営が厳しくなってきているので、最低でも週3以上通所することを条件にしているところもあります。
実際に私が今回見学したB型作業所は週3以上通所することを条件として提示してきました。
それではA型と大して変わらないではないかと思いました。A型と同じくらい勤怠に厳しくてなおかつ工賃も低いとなるとあまりメリットは感じられないと思いました。