言葉のことばかり【チクタク】
おじいさんの時計
「大きな古時計」という歌がある。
この歌、もともとは英語の歌で、
タイトルは「Grandfather's Clock」というらしい。
訳すとき、なぜかそのまま
「おじいさんの時計」にはしなかったんだな。
やっぱ地味だからかな…。
「おじいさんの生まれた朝に買ってきた時計」が
「100年休まずにチックタック」…だとすると、
このおじいさんは100歳まで生きた。
ってことになる。長寿だ。大往生だね。
そんなに悲しまなくてもいいような気もするが…。
実は原語だと
「My Grandfather's clock was too large for the shelf,
So it stood ninety years on the floor.」
だったりすんだよね。10年サバ読んでる。
それでも長生きには違いないが…。
「90年休まずに…」だと
ゴロが悪いもんな。歌いづらい。
えーい。半端だから100年にしちまえ。って感じか。
ボクがこの曲にタイトルつけるとしたら、
「長生きじいさん、古時計とともに逝く」だな。
…これじゃワイドショーの見出しか。
Tick Tack
英語バージョンを聴いてあれ?と思う。
チックタックって言ってるじゃん。
英語だったのね。
英語にもこういう擬音語っていっぱいあるけど、
そんな音しねーよ。ってのばっかりで
あと、日本語と同じってあんまりないよね。
日本語のチックタックが
英語のTickTackの訳なのかは知らない。
そうなんだとすると素直に受け入れたんだな。
ちなみにTicTocはTickTackからの変形らしい。
おじいさんの時計の秘密
元の英語の歌詞を見ると実は
お話はもっと詳細で物語っぽい。
以下は2番の歌詞(和訳)。
これが日本版の歌詞になると
情報量が全く違う。
同じメロディでこんなに量が違うんだな。
どっちが好きかは好みだと思うが、
日本人としては、全部語ってないからこそ
余韻があってじんわりするのがいいんだよね。
おまけですが、
原曲には日本版にない3番がある。
日本語版ではわからない
おじいさんの性格みたいなものがわかる。
…かなり偏屈じじいだ。
いつもニコニコしてる好々爺だと思ってたから
ちょっとびっくりする。
そしてもう一つ。
この時計は壊れていないことがわかる。
ネジ巻く人が死んだから動かないだけか!
巻いてやれよ。