マガジンのカバー画像

Candy_05

100
2016.9〜
運営しているクリエイター

2017年4月の記事一覧

わたしの魂でいっぱいの身体に
君の歌声すら受け入れる隙がない
いつもオーバーシンキング
わたしは

君の声が身体に響けばそれだけで
わたしの器が壊れてしまう気がしてる

だから行けない、

無敵だったころのあたしが
不器用さだけ残して消えた
未来で待っていると言って

飽きない街に狂わされる少女たち
ピンクレモネードを飲みながら
横目に見てた
なんて無力感

君のそばで少しばかり正気を失っても
涙がとまらなくても気にしないで
それまでのあたしにサヨナラするだけ

盲目的に時間を食いつぶして
霧の中に眠る
春、春、ああ

味がしない時間
夢もみない夜
朝は仕組まれて
アポトーシスを眺める

手を繋いで夢から這い出る
海の底が空の果て
玩具みたいな桜が散る

君の影が忍び寄る
誰にも言わないわ、誰にも
だからここまでおいで

誰かの都合の犠牲になって冷たくなって
飢える気持ちに拍車が掛かる
土砂降りの雨の中
涙が落ちる音に耳を澄まして

こんなふうに囁いて
君も今夜どこかで詩をかいている
答えをください
返事でもいい

こんなふうに瞬いて
三日月に躓いて
君の海がざわめくほど
あたしが泣いている

あなたについて、嘘ばかり重ねている
わたしを見たらどう思うの

風雨に曝される必要など無くて
かたい蕾の中に隠しておきたいだけ
いつか告げるその時まで
ついにその時が来なくても

真っ白な霧の中に灯台の灯り
気配だけを辿って
幻を追って
直感を信じて

みんなどうしてこんなことのために
必死になっているの

大丈夫、あたしは大丈夫なの、煩いよ
言葉にしたくなくてくちびる噛む

君が抱きしめている
世界のはじまり、あるいは果て

ああ、そう、なんか私
本当に気づいていて
誰かのものになったところで
人混みに君を探すことをやめられないだろう
死ぬまで

この純情はどこへ

夢のなかで目が醒めて
寝たふりをして
君に触れた

手をつないで眠るのは
幻が充満する夢のなか
罰が下りそうなほどしあわせ
言葉なんか選ばずとも

シーグラスを集めるように
大切に眺めてきた言葉を
春の嵐に解き離した夜

毎日同じ重圧が不機嫌そうに肩にもたれる
飛び立つのはそれを決めるより簡単だろう

後部座席に身を委ねる
生命への責任をひととき手放せる
冷静な限界がもうすぐ見える
さくら色の空気を永遠に吸っていたい

秘密が多すぎた
恋が蝕んだ幼い身体
不器用なまま生きのびて
私の毎日してることは馬鹿げている

苦しまなければ誰のそばにも
いてはいけないような気がする

幻みたいな人を追いかけ
雲のような食事をし
砂嵐のなかで眠る

退屈じゃない
節約もしない
足りないものはあれとそれ

完璧じゃなければ受け入れることができない
私は知りすぎたから