「愛は取引じゃない」愛を与えられるようになる3つの秘訣 前田裕二さん講演会イベレポ #メモ魔ラボ
昨日久しぶりにSHOWROOM前田裕二さんの講演会に行ってきました。この講演会は魅力ラボ主催の講演会で、事前に集めた質問を前田さんが解答するQ&A形式の珍しい講演会でした。その中での印象的な部分を抜き出してお伝えしたいと思います...!
ちなみに、僕は大の前田さん好きでこれまでも様々な講演会に行っています。今まで行った講演会がこちら(計7回も行っていますね...)
・2017/11/25 in ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場
・2017/12/15 in 早稲田大学(西野亮廣さん、箕輪厚介さんと3人で)
・2018/01/26 エンジン01 in 大分大学
・2018/02/10 in エムワイ貸会議室 お茶の水
・2018/06/29 オンラインサロン響
・2018/12/24 in TSUTAYA 大崎駅前店
・2019/02/08 in 青山ブックセンター
特に印象深く覚えているのは、一番最初のお台場の講演会です。講演会が終わった後『人生の勝算』にサインもしていただいて、じっくりと悩みも聞いてくれて「世の中にはこんなにも優しい人がいるんだ...」と思ったほどです...。
青山ブックセンターで開催された『メモの魔力』出版イベントから、約3ヶ月ぶりに前田さんに会いに行ったのですが、優しさや熱量は健在でした。少し元気をもらってきたので、それを少しでも分けることができればいいなと思います。
はじめに:大前提として「愛は取り引きではない」
講演会が始まって前田さんは「一番言いたいことは、愛は取り引きではない」ことです、と言いました。
究極の愛、つまり無償の愛は、完全に利他的な要因によって引き起こされます。無償の愛とは、見返りを求めない愛のこと。一方で、見返りを求める愛はこんな感じでしょうか。
例えば、ある奥さんが「(いい奥さんになるために)良いお茶を探して、わざわざスーパーまで行って、高級なお茶を買う。帰宅した夫が飲み物を欲しがったタイミングでお茶を出す(妻はもちろん、感謝されると思っている)」
この場合、夫が感謝してくれないと「あなたのために、あんなに頑張って見つけた高いお茶なのに、なんでありがとうの一言もないの!」となってしまい、どちらも不幸になってしまいます。その理由は愛が取引になっているから。
愛は取り引きではない。それを踏まえた上で、読んでいただけると幸いです。
秘訣1:他人に愛情を注ぐよりも、まずは自分自身を満たすこと
講演会の始まりはこんな質問からでした。
仕事が忙しくて、自分に余裕がないときはどうすれば人に愛を与えることができますか?
これに対して前田さんの考えは「まずは自分の心を満たす」というものでした。例えば、自分のコップの中身が空になっている時に、人に水をあげようとしてもあげることができない。それと同じで、自分の心に何も入っていないのに、人の心を満たしてあげることはできません、と。
心の余裕がなくなったときは、余裕がなくなった原因を考えて、対策をうちがちです。それも大切なことなのですが、それ以外の場合もあります。と前田さんは続けます。
会社のあるメンバーで、前田さんから見て、「最近余裕がないな」と思っていた人がいたそう。前田さんは、その人に「奥さんと温泉旅行に行ってみたら?」と勧めたんだとか。これは奥さんの「無償の愛」を与えてもらうことを目的に行かせたそうです。
奥さんからの無償の愛を与えてもらうことで、心を満たしてもらい、心に余裕を持ってもらおうと思ったんだと思います。
このように、心の余裕がなくなった原因の対策を打つ以外にも、心の余裕を取り戻す方法はあります。そのため、前田さんは自分自身を愛で満たすために行っていることのひとつとして、愛情深い人と接するようにしているのだとか。すごく愛情深い人と接していると、自分も満たされて、愛情深くなれるそうです。
秘訣2:愛の質を高めるためにも・・・?
続いての質問がこちら
愛の質を高めるために、前田さんが意識していることは?
質の違いは、愛の中にどれだけ「利己の成分」が入っているか、と前田さんは話します。全ての行動において「利他利他(利他的な要因で起こす利他的な行動)」なのか「利他利己(利己的な要因で起こす利他的な行動)」なのかを前田さんは考えるらしいのです。
前田さんでも、自分の心に余裕がないときは、利己ベースの意思決定や行動が増えるそう。逆に言うと、自分の心を満たすことができれば、利己な行動がなくなり「利他利他」の行動ができるようになる、と。そうすれば利己の成分がなくなるため、愛の質は高まるそうです。
秘訣3:嫌なことを言われても優しく接する秘訣
最後に、こんな質問をご紹介します
嫌なエネルギーを向けられたときはどうすればいいですか?
前田さんはどんなに嫌なことを言われても相手に言い返したりせずに、とても優しく受け止めます。この理由として前田さんは2つあるといいます。
1つは単純に前田さんが(嫌なエネルギーに)鈍感だということ。
もうひとつは、「愛おしい」と思うそうです。この話で出されたのが News picks で創刊された雑誌の話。これは前田さんが本の上に乗っているものが表紙なのですが、これに関して「本の上に寝るのは失礼だ!」という意見が出てきたそう。
この意見を見た時に前田さんは「この人は、本は大切にしないといけないんだよ。粗末に扱ったらいけないんだよ、と親や先生から教わってきたんだろうな。すごく大切に育てられてきたんだろうな。本のことを愛している人なんだな」と思うそうです。こう思ったら嫌いになれなくて、愛おしくなるそうです。
ちなみに2018年の2月にあった講演会では「その人が赤ちゃんでお母さんに抱かれている姿を想像する」と言っていました。確かに赤ちゃん姿を想像したら、その人のこと憎めません...。
おまけ:説得力のある説明をする秘訣
「愛」とはあまり関係ありませんが、説明が上手くなるための方法を前田さんが紹介してくださって、とても有意義でした...!
前田さんは説得力のある説明をするための方法として2つあるといいます。
ひとつめはアウトプットを増やすこと。物量でしか質は上がらないので、アウトプットの量を増やす。打席に立つことが大切。
ふたつめは具体的なエピソードを知っておくことです。説明は主張とそれに紐づくエピソードで成り立っています。抽象的なこと(≒主張)は人と差別化が測れなくて、印象に残りにくい。けれども、具体的なエピソードは記憶に残りやすい。
例えば「今って昔に比べると時間ない人多い」と言う主張があった時の、前田さんが紹介したエピソードはこんなものでした。
井上陽水の歌で出てくる「風あざみ」ってなんだろうな? みたいな。そんなことを今では考えられない。昔は時間があったから、エンタメに対しての余白(考察すること)が味わい深いものだったけれど、今は曲は(サブスクリプションモデルで)無料で、パッと聴けてしまうので、具体的であればあるほど共感して、印象に残りやすい。
ここで出された例えが西野カナさんのDarlingでした。Darlingではこんな歌詞が出てきます。
ねえDarling 脱ぎっぱなし
靴下も裏返しで
もう誰が片付けるの
これは抽象度を上げると「ダメな男性」を描いています。少し前の時代だと「あなたのダメなところがこんなところで、私は大変なのよ!」みたいな歌詞(=抽象度が高い歌詞)だったと。
だけれど、これほど具体的なことであれば、家事をしている人は共感できるのではないでしょうか?とのことでした。
最後に
「他人のため」というと「自己犠牲」ともいい取られそうなのですが、そうではなく「本当に、この人のことが好きで好きで仕方がない」という感情から生まれるものが「他人のため」というものであり、「無償の愛」だと思わされた講演会でした。
実は、この講演会に僕は10,000円払って行きました。僕はそれほどお金を持ってないので、なんとか出して行ったので「なんとか回収せねば...!」と思い、めちゃめちゃメモを取りました。もう、文字起こしです(笑)
何がいいたいかと言うと、自分をあえて追い込むことは大切だなと実感しました。前田さんが成長するためのひとつの方法として、強制的な環境に身を置くことをよく仰ってますが、それを実感できた良い講演会でした。
前田さんに久しぶりにお会いして、熱量と優しさをもらったので、明日からもまた頑張ろうと思います。
(ヘッダー画像は清水美由紀さん)