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人生でいちばんはじめに「文章を書こう」と思ったときの話


知らないことを知るのが好き。

この知らない「こと」の中には、場所だったり人や物だったりが当てはまる。でも、知らないことを知っても、わたしはすぐに忘れてしまうのだ。


たとえば、「うわ、これ勉強になりそう!」と思って本屋さんで思わず手に取った本を読んでみる。

「あーー、すごい良かった!学びが多かったなあ」とその時は大満足。

でも、あとから振り返ってみたときに、案の定「あれ?あの本、どんなことが書いてある本なんだっけ?」となったり、友人から「そういえばあの本読んでたけど、どうだったー?」と何気なく聞かれたときに、まっっったく答えられなかったりするのだ………

「ん?んーーすごいいい本だったよ?(語彙力皆無)」という事態に陥ってしまう。


これがもうめちゃくちゃに悔しいのだ。

この悔しさの正体について考えてみると、

「せっかく大事な時間を費やして読んだのにまったく身になっていない感」「すごくいい本だったという記憶はあるのに、それがどう”いい”のかを人に伝えられない感」

のふたつだと分かった。

そこから、わたしの「文章を書く」人生は始まった。


まず、どうやったら本で得た知識を脳に定着できるのかを調べるべく、本屋に駆け込み数冊手に取ってコーヒーを飲みながら必死にページをめくった。そうすると、「人に話す」とか、「自分の頭で整理しながら読む」とか、さまざまな方法があった。


その中でもわたしは「ブログを書いてみる」がとても気になった。

そのときは今後の生き方について頭を悩ませているときでもあったから、「そういえばブログでお金って稼げるんじゃなかったっけ?」と何かのきっかけで知ったブログ飯という言葉を思い出した。

「お金も稼げるし、自分の記憶力の定着にもなるならブログ…やってみちゃう…?」と思って、ブログについて調べていくうちに、「身になる本の読み方」から「お金を稼ぐブログのやり方」のほうにいつの間にかシフトしていた。

だけど、それが結果的にすごく良かったのだ。

「ブログでお金を稼ぐ」ということは、文章を論理立てて書く力が必要だったから。

自分が得た知識や情報を、文章にまとめるのは相当な難しさで何度も心が折れそうになった。

うまいこと文章にできなくて何日間もふてくされたこともあった。


でも、いま思うと、あのとき「せっかく学んだことを水の泡にするのが嫌」という思いがピークに達し、本気で自分を変えようと思ったことが今の仕事に繋がっているんだと思うとちょっと感慨深い気持ちにもなる。


自分がいいと思ったものを誰かに勧めて喜んでもらえたり、「良さ」を伝えたりすることが大好き。ほんとうに好き。

恋愛や結婚で悩んでいる親友には、角田光代さんの本をおすすめするし、家族のあたたかいお話が好きな人には重松清さんの本をおすすめする。

卵がとろとろのトマトオムライスを食べていたら、「一口ちょうだい」と言われる前に鼻息荒く「ちょっと!これ美味しすぎる…食べてみて!」と言ってしまうし、飲んだこともないような美味しいクラフトビールを飲んでいたら、「すっごいフルーティーだけど苦さもあって最高…たまらん…飲んでみて!」と言ってしまう。


加えてこの知りたがり屋の性格なんだから、ライターって天職だと思っています。

少しずつ言語化できるようになって、文章にできるようになって、人生が豊かになりました。

ちょっと壮大な話になりそうなのでここで終わりにしますが、最初に文章を書こうと思ったきっかけはこんな感じでした。ふと思い出したので言語化してみた。

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