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ユタ州ロードトリップ中編:大自然とそこで生きるものたち

いつもの日記の番外編、旅日記です。前編はこちらからどうぞ。

8月13日(火):Day3 ユタ南西から北西へ大移動

朝7時にSt. Georgeの宿を後にして、北西にあるMidwayという山中の小さな町に向かう。フリーウェイ15号線に乗れば4時間強のドライブで着くところだが、途中でフリーウェイを降りて山道を行き、North Viewなどのビュースポットを網羅するという素敵なプランをKさんが立ててくれた。

山道に入る前、Ceder Cityの街にある釣りショップで周辺の今日の釣り情報を確認(していたのはKさん)。
 山道の最初の頂上付近。前日に歩いたザイオン国立公園が遠くに見える(写真中央からやや左上の奥)。
North View。標高3180m。実際の広大さを写真で伝える技量がないのがもどかしい。
Brian Headのあたり。iPhoneのパノラマ機能を活用してみた。
羊の群れが道路を横断していたので一時停止。程なくして馬に乗った男性と牧羊犬がやってきて、羊たちを一喝し、森の方へと誘導していった。
Panguitch Lakeで釣りをするKさん。ここではフライではなく生きた餌を使ってた。
  前夜にこしらえておいたサンドイッチで湖岸でランチ。具はマヨあえ茹で卵とレタス。パンばパンメーカーで旅行前にMちゃんが焼いてくれていたやつ。
隣のおじさん(知らない人)はフライでたくさん釣ってた。釣れるとチラリとコチラを見て我々の反応を気にしていたのが微笑ましかった。

Panguitch Lakeを出て、山からフリーウェイ15号に戻るまでの道で激しいヒョウと雷雨に見舞われた。視界で認識できるのは前の車のテールランプだけという、嵐など年に一回あるかないかの南カリフォルニアンドライバー(その時の運転はわたしでした)には冷や汗ものの15分。しかし、なんとか無事に通り抜け、Oremという高級感ある小綺麗な街のTrader Joe'sにたどり着いて、ここで残りの滞在分の食材を調達。

Oremからは189号線で一路、Midwayへ。ここから再び山感が増す。

途中のビュースポットから見える滝、Bridal Veil Falls。

Midwayに着いたのは夕方4時くらいかな? 山の中のせいか、街並みがスイスっぽくて(スイスに行ったことがあるMちゃんがそう言っていたから間違いない)、わたし的には軽井沢のようにも見えた、かわいらしい街。泊まるのはまたも会員制のリゾートマンションふうのところで素敵だったが写真は撮らなかった。

夜ご飯は、冷麦と冷奴(とTrader Joe'sで買ったフィッシュフライ)など。洗濯をして、それぞれ適当に就寝。

8月14日(水):DAY4 ソルトレイクで遊ぶ

Kさんの予定ではこの日は休息日。Kさんは近所でのんびり釣りをするとのことで、Mちゃんとわたしは車で2時間ほどドライブしたところにあるSalt Lake CityのAntelope Island State Parkに行くことにした。

園内にはバイソン(野生)がたくさんいる。見た目以上に瞬足で凶暴らしく、そこらじゅうに「バイソンに気をつけろ」という看板があった。近づいてはいけないらしい。

死海に次ぐ濃度の塩湖、Great Salt Lakeに入れるビーチがあったので、入っておいた。

足だけ浸かった。塩分があるのでぬめっとした肌触り。海水の5倍の濃度だそう。
泳いでいた家族もいた。一見、素敵だけど、実際にはすごーく臭くて、湖岸には小さな虫がまるで砂嵐のように飛んでいて、とても泳ぎたい気にはならなかった。この家族はすごい。

公園を出た後はちょっとだけSalt Lake Cityを観光し、夕方、宿に戻った。ほぼ同じ時刻に、Kさんがトラウト(マス)を一匹釣って帰ってきた。料理上手なKさんの手によってマスは二種類のソテーとなって食卓に上がった。鮮度か?料理人の腕前か?とんでもなくおいしかった。

この日はおいしくいただいたマス、しかし翌日は心境の変化が起こるのだった…

8月15日(木):Day5 Green Riverでハイキングとフライフィッシング

この旅のメインイベント、フライフィッシング。早朝に宿を出て、人里離れた山の中を3時間ほどドライブし、ユタ州の北東、ワイオミング州との境にほぼ近いところにあるGreen Riverに向かう。道中、動物たちとたくさん出会った。

こっちを見てた牛。野生ではなく、オープンファファーム(柵のない農場)の牛らしい。
野生のアンテロープ。この地に何年も通っているKさんも、正面を向いてコチラを凝視しているアンテロープに会ったのは初とのこと。なんか嬉しい。
Green Riverのお目当てのゾーンに着き、釣りスポットを探すKさん。わたしたちは川沿いのトレイルをハイクすることに。
鳥のさえずりと川のせせらぎしか聞こえないトレイルを歩くのが気持ち良すぎて、気づけば5km近く夢中で歩いてた。折り返して合計10kmのハイクとなった。
上流のダムから下ってくるフィッシングボート。

ハイクの後は、川のほとりででランチ(前日に作っておいたサンドイッチ)。その後、車で川沿いを少し上ってダムの近くに行き、そこでKさんにフライフィッシングを教えてもらった。

フライフィッシングにはドライ(浮かせて使うフライ)とウェット(水面すぐ下のフライ)、ニンフ(水中深くで使うフライ)といった種類があること、その違いや使い分けの理屈を初めて知った。こ、これは、奥が深いぞ…。

やらせてもらったのはドライ。風もあって難しかった…。

Mちゃんとわたしは案の定、釣果はなかった。が、Kさんはここでトラウト(マス)を二匹釣り上げた。

昨晩はKさんの釣果に興奮していたわたし、今日は網から逃げたくてもがきまくっているマスを目にして、意気消沈。釣りたての魚を見たのはこれが初めてではないのに、今まで50年近く魚を食べてきたのに、この日、人生で初めて、リバー・フェニックスの気持ちがわかった気がした(彼は船の甲板で死んでいく魚を見て以来ヴィーガンになったと言われている)。が、盛り下がるのは本意でないので、二人には何も言わなかった。

結局、2匹とも持ち帰り、Kさんが焼いてくれて、ありがたくいただいた。ただ、わたしは今後の食生活を少し考え直したくなっている。この件はまたいつか改めて書くかも?

また長くなったのでここで一旦区切ります。次は後編(最終編)です。

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