ぼくたちは、トイプードルをめざす。
ソーシャル・デザイン・パートナーとして。
BRIDGE KUMAMOTO代表の佐藤かつあきです。
BRIDGE KUMAMOTOは、熊本地震の復興支援団体として立ち上がりましたが、創業から5年を経て、いまでは「環境問題」「アップサイクル」「障がい福祉」「地域おこし」「若者支援」などの社会課題に対して「デザイン」や「クリエイティブ」の力でアクションを起こしていく団体になりました。最近では、企業や自治体、教育機関からの依頼も増えてきました。熊本県内よりも、北海道・東京・大阪など全国からのお問い合わせの方が多いのも特長です。
ぼくたちは、そうした社会課題を持った企業や団体、個人の「ソーシャル・デザイン・パートナー」という位置づけで、アップサイクルプロダクトの企画や、キャンペーンやワークショップの企画、プロモーション映像の制作やウェブサイトの制作、講演会や取材対応などを行っています。
わかった気になってはいけない。
先日、スタッフや外部のパートナーとミーティングする機会がありました。いろいろとメンテナンスの時期だなと思っていましたので、改めて自分たちの「あるべき姿」を言語化しようと思いました。そこで出てきたのがタイトルにもあるように「トイプードル」でした。
「オオカミ」や「ドーベルマン」ではいけない。長く続けることで、何がしかの賞を受賞したり、メデイア露出が増えたりしてくると、勘違いしていきます。でも、調子に乗ってはいけない。すべてのことは「わからない」。教えてもらう立場であることを忘れてはいけない。ぼくらは「サポーター」や「パートナー」であって、答えは持っていないのです。そんな「パートナー」としてありたい姿が「トイプードル」でした。
トイプードル的組織とは。
まずカワイイ。愛嬌がいい。
子どもからお年寄りまでみんなに愛される存在。
すぐお腹を見せることができ、撫でてもらえる。
素直でウソをつかなさそう。
ミスをしても許してもらえそう。
がんばったら褒めてもらえそう。
……などなど、トイプードル(の個人的イメージです)には、組織としてのあらゆる魅力が詰まっている。
「誰も取り残さない」世界の実現のために。
冒頭にも書いたとおり、いまではBRIDGE KUMAMOTOのもとに、いろんな人たちのご相談やご依頼が舞い込んでくるようになりました。そのほとんどが「どうしていいかわからないけど、なんとかしてくれそうなので、ご連絡しました」という内容です。その時にどんな団体だったら、クライアントは安心するだろうか。猛々しく忠誠心のあるドーベルマン?賢く従順な牧羊犬?いや「トイプードル」だ。一見頼りない(実際に頼りない)、しかし、抗えない可愛さと触り心地、そばにずっといたくなる、くるくるの体毛に身を包んだ丁度いいサイズ感。めざすべき姿は「トイプードル」である。
ぼくは、そう思った。スタッフは、ぽかんとしていた。